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SGX、中国国家開発銀行のオンショア債券を上場

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update 2021.08.31 15:31
SGX、中国国家開発銀行のオンショア債券を上場

update 2021.08.31 15:31

中国の金融機関が発行した人民元建て債券を上場する初の案件

シンガポール取引所(本社:2 Shenton Way, #02-02 SGX Centre 1, Singapore 068804[1])【以下、SGXと称す】は12月3日、中国の政策性銀行である中国国家開発銀行(China Development Bank)【以下、CDBと称す】が発行するオンショア債券を上場したことを発表した。[2]

1994年に創業したCDBは、中長期の貸付及び債券発行に特化した中国最大規模の銀行だ。同行は設立以来、約20兆元の債券を発行しているという。今回、CDBの1年、3年、5年、7年、10年、20年物となる、6種類のオンショア債券(固定金利型)がSGXに上場した。SGXにとっては、中国を拠点とする金融機関が発行した人民元建て債券を上場する初の案件となった。

オンショア債券の上場に際し、SGXのCEOを務めるLoh Boon Chye氏とCDB債券部門のスポークスパーソンは、それぞれ以下のようにコメントしている。

我が取引所は、CDBが発行した人民元建て債券を上場したことを喜ばしく思っております。今回の上場は、シンガポールと中国の30年にわたる強固な関係性を示す画期的な出来事であります。我々は連携強化を通じて、両国金融市場の懸け橋となり、グローバルベースで発行体や投資家にサービスを共同提供することを楽しみにしております。

Loh Boon Chye, Chief Executive Officer of SGX - SGXより引用

今年は、中国とシンガポールの間で国交樹立30周年を迎えました。当行の債券がSGXに上場したことは、海外市場でのプロモーションチャネルの拡大や、シンガポール及びグローバル投資家との取引増加、及び両国金融市場へのアクセス向上に繋がるでしょう。

Spokesperson for China Development Bank's Treasury Bureau - SGXより引用

SGXは初めて中国の金融機関が発行するオンショア債券を上場したことで、更なる顧客取引の拡大に期待したい。

release date 2020.12.07

出典元:

ニュースコメント

中国金融市場に熱視線

習近平国家主席が証券市場の対外開放措置を発表して以降、中国は国際金融市場でのプレゼンスを大きく拡大させている。今回、CDBの債券をSGXに上場したことは、革新的な金融商品の提供を通じた国際化の推進に繋がると見られている。2019年6月には上海・ロンドンストックコネクトが開始され、英中間のクロスボーダー投資の拡大を推進している。また、中国経済は新型コロナウイルス(COVID-19)による影響からの持ち直しが続いており、多くの金融サービスプロバイダーが、高いポテンシャルを秘める中国市場の開拓を模索している状況だ。例えば、バンガードが香港から撤退し中国本土に注力する方針を示している他、野村証券の中国合弁がライセンスを取得し、同国で多様な商品・サービスの提供を試みている。更に、中央銀行発行の独自通貨(CBDC)の分野において、中国は他国に先行して開発を進めている。同国がグローバル金融市場での影響力を強めるべく、如何なるソリューションを提供するか今後も注目したい。


Date

作成日

2020.12.07

Update

最終更新

2021.08.31

プラナカンカン | Peranakankan

執筆家&投資家&翻訳家&資産運用アドバイザー

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プラナカンカン

国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
慶應義塾大学卒。

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