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中国BSN、新しく3つのブロックチェーンネットワークを統合したことを発表

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update 2021.08.31 15:31
中国BSN、新しく3つのブロックチェーンネットワークを統合したことを発表

update 2021.08.31 15:31

政府の意向を受けて主要なネットワークの統合を進める

中国のブロックチェーンインフラプロバイダーであるBlockchain Service Network【以下、BSNと称す】は、クロスチェーンプロトコルのPolkadotおよびクラウドコンピューティングサービスのOasis、パブリックブロックチェーンイニシアチブのBityuanを同ネットワークに統合したことを発表した。[1]

BSNは世界的なデジタルトランスフォーメーションの流れを主導することを目論む中国政府の支援を受け、一元化されたブロックチェーンフレームワークを提供することで、主要なネットワークの統合を進めているという。今年に入ってからBSNはイーサリアム(Ethereum)、テゾス(Tezos)、ネオ(Neo)、EOSIO、IrisNetなどのブロックチェーンをサポートに追加しており、その機能を拡大しているようだ。2019年に設立されたBSNは、ブロックチェーン開発者がDApp(分散型アプリ)の運用を可能にするために、今年7月に同ネットワークをグローバル展開している。

このBSNの統合に関してPolkadotの運営会社、Parity Technologiesの共同創設者であるBjörn Wagner氏は、開発者が多様なパブリックブロックチェーンへシームレスに接続し、同社のテクノロジーを革新的なプロトコル、およびDApp開発に活用することを期待しているとコメントした。PolkadotはBSNのOpen Permissioned Blockchain Initiativeに参加しており、中国当局の許可を得る形で同国市場にサービス展開することを決定している。Polkadotとの連携に関して、BSN Development AssociationのエグゼクティブディレクターであるYifan He氏は、BSNが同社のネイティブフレームワークであるSubstrateを採用し、プライベートブロックチェーンを展開および運用するための標準規格にすると述べた。

またHe氏は、Bityuanが商用化されたユースケースが中国内で急増している事実に触れ、同ネットワークがBSNに加わることで、エンタープライズ向けのDApp開発機能が強化されると言及した。一方、Oasis FoundationのディレクターであるJernej Kos氏は、Oasisのプライバシー機能がトークン化されたデータを、ブロックチェーン上で管理することを可能にすると説明し、同ネットワークの統合がBSNのDApp開発者にとって有益なものになると強調している。

中国政府はデジタル人民元のテストプログラムを複数都市に拡大するなど、CBDC発行に向けてエコシステム整備に力を入れているが、どのような展開を見せるのか、今後もその動向に注目していきたい。

release date 2020.11.30

出典元:

ニュースコメント

ブロックチェーン技術の研究開発を促進する中国政府

中国の習近平国家主席は、ブロックチェーン技術に対する投資や研究開発を加速させるとの意向を示し、同分野の発展に向けて巨額の資金を費やしているようだ。今年3月、中国政府はPBoCのブロックチェーン研究に特別資金を割り当てており、Bay Area Trade Finance Blockchain Platformと呼ばれる貿易金融プラットフォームのイニシアチブに約470万ドルを投じたという。これに加え、中国政府は民間企業によるブロックチェーン開発も後押ししており、大手テクノロジー企業のHuaweiが北京市政府向けブロックチェーンプラットフォームを立ち上げるなど、様々な分野で同技術の実用化を促している。中国はブロックチェーン技術による世界的なイノベーションを牽引することで、影響力を拡大しようと試みているようだが、これがどのような成果を上げるのか、今後も中国政府の取り組みを見守っていきたい。


Date

作成日

2020.11.30

Update

最終更新

2021.08.31

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
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