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コインベース、AWSの障害でサービスを停止

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update 2021.08.31 15:31
コインベース、AWSの障害でサービスを停止

update 2021.08.31 15:31

取引プラットフォームやアプリへの接続に問題が生じる

大手仮想通貨取引所であるCoinbase, Inc.(本社:100 Pine Street Suite 1250 San Francisco, CA 94111[1])【以下、コインベースと称す】は、Amazon(アマゾン)のAWS(Amazon Web Service)で障害が発生したことを背景に、11月25日に多数のサービスを停止せざるを得ない状況に陥った。[2]

先日、ビットコイン(Bitcoin)価格のボラティリティが拡大したことを受け、コインベースではウェブサイトへのアクセス障害が発生し、一時サービスが停止していた。今回、コインベースは同取引所のバックエンドシステムを担うAWSで障害が発生した影響から、取引プラットフォームやアプリへの接続で断続的な遅延やエラーに見舞われたという。これに対して、ユーザーは仮想通貨を取引することができず、Twitter(ツイッター)などのSNS上で不満をあらわにしているようだ。

コインベース以外にもAWSを利用するRokuやFlickr、Adobeなどのインターネットサービスが影響を受けているという。特にDowndetectorでは100人を超えるユーザーがアカウントからロックアウトされるなどの問題が生じている。既にAmazonは原因を特定して再発防止策を講じたものの、コインベースは依然として技術的な問題に苦しんでいるようだ。

これまで、コインベースはビットコイン価格のボラティリティ拡大に合わせる形で、少なくとも9回のシステム障害を経験している。一部ユーザーはコインベースの対応に疑念を抱いており、法的措置を取ることを考慮し始めているだけに、同取引所は何らかの改善策を提示することが急務と言えるだろう。

release date 2020.11.30

出典元:

ニュースコメント

仮想通貨市場での影響力を増すAWS

AmazonのITインフラ事業として2006年に立ち上げられたAWSは、現在、世界22か国にわたってサービスを展開し、クラウド分野で30%以上の市場シェアを占める規模にまで成長した。その影響力は金融業界にまで及んでおり、最近では英国・ロンドンを拠点とする大手金融機関のスタンダードチャータード銀行がAWSと提携することを発表している。また、AWSは米バージニア州のアッシュバーンにPoPを開設したAvelacomと協業するなど、仮想通貨関連企業を積極的に取り込む動きも見せているようだ。その他にも、AWSは仮想通貨取引所やウォレットサービスプロバイダーなどにもインフラを提供しており、仮想通貨市場で存在感を増しているという。現在では、多くの金融機関および仮想通貨関連企業がAWSを利用するようになってきているが、これが業界にどのような変化をもたらすのか、今後もその動向を見守っていきたい。


Date

作成日

2020.11.30

Update

最終更新

2021.08.31

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
投資のヒントになり得る国内外の最新動向をお届けします。

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