Select Language

フィンテック企業Qred、スウェーデン当局より決済サービスライセンスを取得

フィンテック企業Qred、スウェーデン当局より決済サービスライセンスを取得

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS
update 2021.08.31 15:31
フィンテック企業Qred、スウェーデン当局より決済サービスライセンスを取得

update 2021.08.31 15:31

小規模事業者向けの革新的な金融商品や決済サービスを提供する意向

スウェーデン・ストックホルムを拠点とするフィンテック企業のQred(本社:559008-9800 Tulegatan 15 113 53 Stockholm[1])は11月26日、同国の金融監督局(Financial Supervisory Authority, FSA)より決済サービスライセンスを取得したことを発表した。[2]

Qredは、決済サービス指令(Revised Payment Services Directive)【以下、PSD2と称す】下における決済指図伝達サービス提供者(Payment Initiation Service, PIS)及び口座情報サービス提供者(Account Information Service, AIS)としてのライセンスを取得した。これにより、同社は小規模事業者向けの革新的な金融商品や、決済サービスを提供することができるようになるという。

ライセンスの取得に際し、QredのCEOを務めるEmil Sunvisson氏は以下のようにコメントしている。

PSD2に基づくライセンスを取得したことは、革新的な決済ソリューションを提供し、伝統的金融機関に挑もうとするフィンテック企業にとって、大きなビジネス機会を与えることになるでしょう。現在では、銀行のインターフェースにアクセスし、我が社のプラットフォーム上からお客様に決済サービスを提供することができるようになりました。長期的には、伝統的金融機関から、テクノロジーとイノベーションを基に付加価値を提供する新興企業へ、顧客のロイヤルティがシフトすると確信しております。

Emil Sunvisson, CEO of Qred - Finextraより引用

2015年に創業したQredは、小規模事業者を対象としたソリューションの提供に注力している。同社はスウェーデンとベルギー、フィンランド、デンマーク、オランダ、ブラジルの6市場において一定のプレゼンスを確保しており、各重点地域では小規模事業者の決済需要が非常に高い模様だ。また、Qredは数年間にわたる複数の資金調達ラウンドにて、5,900万ドル以上の資金調達に成功している。

Sunvisson氏は以前、2021年に向けて複数の欧州市場で開拓を進めているため、Qredにとって非常に重要な時期になると言及していた。スウェーデンにおけるライセンスの取得は、ベルギーに進出した僅か1か月後のことになるという。積極的に業容拡大を図る同社が、更なる顧客基盤の拡大に向けて如何なるソリューションを提供するか注目したい。

release date 2020.11.30

出典元:

ニュースコメント

驚異的な成長を遂げるQred

Qredは、新規取扱手数料や隠れたコストといった融資関連費用や、ロックインピリオド(借主及び貸主共に解約できない期間)を撤廃し、申し込みから1時間以内で条件をオファーする迅速でシンプルな融資サービスを提供している。月次融資返済額などの算定の際は、同社が独自開発したアルゴリズムを活用してスコアリングしているという。顧客ニーズにマッチしたQredのソリューションは、小規模事業者の資金需要を確実に取り込んでおり、2015年から2018年の3年にわたる成長率は7,300%に達し、まさに飛ぶ鳥を落とす勢いで急成長を遂げている。今回、同社が決済サービスライセンスを取得したスウェーデンは、キャッシュレス化やデジタル化が進んでおり、同社のテクノロジーを活用した革新的な決済ソリューションを活用する土壌が整っていると言える。他方で、同国は国を挙げて送金やデジタル分野の取り組みを強化している状況だ。例えば、スウェーデンはTIPSに加入し、スウェーデン・クローネ建ての即時電子決済を行う環境を整備している。またRiksbank総裁がCBDC受け入れを要請している他、仮想通貨プロジェクトでRiksbankがアクセンチュアと協業するなど、デジタル通貨分野において先進性を発揮している。Qredが、進取の気性に富むスウェーデンの顧客ニーズに即した、画期的な金融商品を提供することに期待したい。


Date

作成日

2020.11.30

Update

最終更新

2021.08.31

プラナカンカン | Peranakankan

執筆家&投資家&翻訳家&資産運用アドバイザー

arrow
プラナカンカン

国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
慶應義塾大学卒。

この記事は、お役に立ちましたか?

ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。

お問い合わせ先 [email protected]

貴重な意見をいただきありがとうございます。
貴重な意見をいただきありがとうございます。

関連記事

アクセスランキング

PayPayを使って海外FXとの入出金が可能に?Binance JapanとPayPayが提携を発表

Binance JapanとPayPayが業務提携を発表し、PayPayマネーを使った仮想通貨購入サービスの提供などが検討されています。本記事では、Binance JapanとPayPayの提携内容や、PayPayを使った海外FXとの入出金フローなどを解説します。
update2025.10.17 19:00

XMTradingの入出金で銀行口座凍結?海外FX禁止の銀行に注意

SNS上では「XMTradingの出金で銀行口座が凍結された」とする投稿が一部で見受けられます。銀行によっては海外FXとの取引を禁止しているため注意が必要です。本記事では凍結リスクが高い銀行や仮想通貨送金の注意点を説明します。
update2025.09.03 19:00

SwiftTraderが資金難?SNSで出金トラブル報告が増加

2025年以降、SwiftTraderで出金拒否・遅延の報告がSNSで相次いでいます。本記事では報告されている出金トラブルのほか、GEMFOREXとの類似点やSwiftTraderをおすすめしない理由を説明します。
update2025.10.16 19:30

bitcastleは詐欺業者?口座開設ボーナスで出金拒否多数

SNS上ではbitcastleから「出金できない」「口座を凍結された」といった報告が相次いでいます。本記事では、bitcastleで報告されている出金トラブルを紹介するほか、bitcastleは詐欺業者なのかどうか説明します。
update2025.10.21 19:30

Exnessでシステムエラーによる入出金の不具合が発生?SNSでも報告が相次ぐ

2025年10月、海外FX業者Exnessで入出金エラーが発生し、SNSでも不具合報告が相次ぎました。銀行振込やbitwalletで送金できない事例が確認されており、復旧後も不安の声が続いています。
update2025.10.16 19:00

Peska(ペスカ)は本当に安全?評判は悪くないが入出金リスクに注意

PeskaはFX業者とのコラボキャンペーンなどをきっかけに、急速にユーザーを増やしているオンラインウォレットです。しかし、新興サービスのため利用すべきか迷うという人も少なくありません。この記事ではPeskaの安全性や評判、オンラインウォレット業界が抱えるリスクなどを説明します。
update2025.09.29 19:30

Exnessのスワップフリーが突然解除?!条件をサポートに直接聞いてみた

「Exnessのスワップフリーが解除された」という投稿がSNSの一部で話題になっていますが、解除の具体的な条件は公式サイトにも掲載されていません。そこで当サイトではサポートに直接条件を質問してみました。
update2025.08.25 19:00

XMTradingが新銘柄GAUUSDを追加!取引コストはGOLDより割高か

XMTradingが新たにGAUUSDなど4種類のゴールド銘柄を追加し、グラム単位で少額取引が可能になりました。この記事では、従来のGOLDとの取引コストやスワップを比較します。
update2025.10.10 19:00

Wiseでの海外FX入出金をおすすめできない理由とは?アカウント閉鎖の可能性も

海外FXユーザーの間で、Wiseを利用した送金が話題になっています。しかし、Wiseでの入出金はリスクが高いためおすすめできません。この記事ではその理由を説明します。
update2025.09.08 19:00

【当サイト限定】FXONの口座開設でボーナス15,000円をプレゼント!既存ユーザーも対象

2025年8月1日より、FXONでの口座開設で15,000円のボーナスを獲得できる、当サイトMyforex限定のキャンペーンがスタートしました。この記事では、ボーナスの受け取り方法や注意点などを説明します。
update2025.08.01 19:30

免責事項:Disclaimerarw

当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。

本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE

Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー

クッキー利用に同意する
share
シェアする
Line

Line

Facebook

Facebook

X

Twitter

キャンセル