作成日
:2020.09.28
2021.08.31 15:31
今月24日、ビットコイン(BTC/USD)価格が過去24時間で3.3%増加し、1通貨あたり1万653ドルの高値を記録した。
同日、ビットコイン価格は米東部標準時(EST)午前11時頃に急激な上昇を見せ、わずか2時間程度で343ドル増の1万736ドルに達したという。現在、ビットコイン価格は1万135ドルから1万736ドルの価格帯を推移しており、10日および50日移動平均線を上回る強気なシグナルを示している。
ここ数日間、ビットコイン価格は1万400ドル付近で停滞していたが、株価と連動して下落する展開に見舞われてきた。これに関してBequantのDenis Vinokourov氏は、ビットコイン先物の清算量が通常よりも少なく、仮想通貨市場に勢いがない状態だったと指摘している。実際に仮想通貨デリバティブ取引所のBitMEXにおいても、9月中に清算されたビットコイン先物の契約数は減少しており、それがスポット市場に影響を与えることはなかったという。一方、KoineのRupert Douglas氏は、株式市場の急落に連動して仮想通貨が売られることを懸念し、仮想通貨市場が依然としてリスクを抱えていると言及した。
また、Vinokourov氏はDeFi(分散型金融)サービスの台頭が仮想通貨市場を停滞させていると説明した。今の所、イーサリアム(Ethereum)ネットワーク上でロックアップされているビットコイン数は増加傾向にあり、その合計は10万BTCを超えているようだ。イーサリアム価格自体も同日中に5.5%上昇しており、1通貨あたり346ドルの値をつけたが、オプション市場ではボラティリティの拡大に備える動きが観測されている。
この状況についてAlpha5の創設者であるVishal Shah氏は、一部の投資家がDeFiサービス向けの資産に対するリスクヘッジを行なっている可能性が高いと推測した。最近、仮想通貨市場は方向感なく推移しているようだが、今後もその動向に注目していきたい。
release date 2020.09.28
今年8月末、ビットコイン価格が1万2,000ドルを割る水準にまで急落して以来、同価格は1万ドル台の価格帯を抜けることができずに推移してきた。今月に入ってからBakktのビットコイン先物日間取引量が過去最高を記録するなど、仮想通貨市場で投資家の動きが活発になる局面もあったものの、同価格が1万1,000ドル付近の抵抗線を突破することはなかった。このような状況を受け、投資家はアルトコインへ積極的に投資するようになっており、DOGEやCOMPなどのガバナンストークンが注目を集めているようだ。特にCOMPは6月中旬の1週間で約300%急上昇し、他の仮想通貨と比較しても突出したパフォーマンスを示している。最近ではBalancer LabsがBALトークンの配布を開始するなど、期待のアルトコインが続々と誕生しているが、仮想通貨市場はどのように変化していくのか、今後もその動きを見守っていきたい。
作成日
:2020.09.28
最終更新
:2021.08.31
米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
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