Select Language

Balancer Labs、BALトークンの配布開始を発表

Balancer Labs、BALトークンの配布開始を発表

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS
update 2021.08.31 15:33
Balancer Labs、BALトークンの配布開始を発表

update 2021.08.31 15:33

Compoundを筆頭に期待の分散型金融プロジェクトが台頭

自動ポートフォリオ管理ツールを開発するBalancer Labs【以下、Balancerと称す】は、独自仮想通貨であるBALトークン(BAL Token)の配布を開始したことを発表した。[1]

発表によると、6月1日以降、Balancerは流動性プロバイダーにBALトークンを供給しており、その総額は5月末の1,590万ドルから4,360万ドル相当にまで上昇しているという。BalancerのCEOであるFernando Martinelli氏は、BALトークンが週次で発行されると説明し、分散型金融(DeFi)の未来を築くためにも健全な分配を行うことが必要だと主張した。Balancerは、最終的にBALトークンを1億通貨発行することを計画しており、その内の2,500万通貨を3年間で開発チームやアドバイザー、投資家に、500万通貨をエコシステムファンドに、500万通貨を将来の資金調達向けに割り当てることを決定している。残りの6,500万通貨は約9年間かけて毎週14万5,000通貨ずつネットワーク参加者に配布される。

ガバナンストークンに分類されるBALトークンは、流動性マイニングに利用され、分散型アプリ(DApps)の運用方針を決定する際に重要な役割を果たす。2018年9月には仮想通貨レンディングのCompoundがCOMPトークン(COMP Token)を発行しており、ガバナンストークンの存在は広く認知されつつある。現在、COMPトークンは1億ドル相当の担保金を後ろ盾にその流動性を6倍にまで拡大しているが、同等の比率で成長すれば、BALトークンは分散型金融サービスのガバナンストークンとして3番目の規模に達する可能性を秘めている。過去にBalancerは、AccompliceやPlaceholder、CoinFund、Inflectionが主導したシードラウンドで300万ドルの資金調達に成功しており、仮想通貨インデックスを自動でリバランスする機能を開発し、仮想通貨業界でも注目のプロジェクトになっているようだ。

BALトークンを保有するユーザーはステーキングによって報酬を得ることができるが、同仮想通貨のシステムはCOMPトークンなどと異なるようだ。具体的には、COMPトークンではステーキング報酬を得るために、レバレッジをかけて仮想通貨を保有することが正当化されるものの、Balancerコミュニティは最も価値あるアクティビティを優先する方法としてオフチェーンでインセンティブの分配を再定義することを可能にしているという。また、Balancerはブロックチェーン上でUniswap(固定レートでの即時取引を可能にするプロトコル)と同様の分散型取引所(DEX)としての機能も提供できるため、将来的に何らかのユースケースが確立されることが期待されているようだ。

このような分散型プロトコルの覇権争いに関してCoinFundのJake Brukhman氏は、仮想通貨の分配方法が肝になるとコメントしている。これに加え、Brukhman氏はBalancerの成功に期待を寄せる発言を行なっているだけに、今後も同プロジェクトの発展を見守っていく必要があると言えるだろう。

release date 2020.06.25

出典元:

ニュースコメント

仮想通貨によるイノベーションが加速する金融業界

近年、金融業界は仮想通貨市場を取り込む形で急速な発展を遂げており、ブロックチェーン技術や仮想通貨によるイノベーションが明確に成果を発揮し始めている。例えば、スイスの大手銀行であるデューカスコピーはイーサリアムによる入出金サービスを開始するなど、より直接的な方法で仮想通貨を既存の銀行事業に統合しているという。このような動きが世界的に活発になってきていることから、各国の規制当局や関連企業はコンプライアンスやセキュリティ面での対応を迫られており、金融業界では新たなトレンドが生じている状況だ。しかしながら新型コロナウイルス(COVID-19)の影響でビットコイン(Bitcoin)価格が暴落した際には、仮想通貨のローン市場でマージンコールが発生するなど、その危険性が露呈する場面もあった。仮想通貨市場で分散型金融プラットフォームの開発が進めば、この流れは更に加速すると考えられるが、今度もその展開に注目していきたい。


Date

作成日

2020.06.25

Update

最終更新

2021.08.31

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
投資のヒントになり得る国内外の最新動向をお届けします。

この記事は、お役に立ちましたか?

ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。

お問い合わせ先 [email protected]

貴重な意見をいただきありがとうございます。
貴重な意見をいただきありがとうございます。

関連記事

アクセスランキング

もう国内銀行送金は使えない?法改正で海外FXトレーダーを直撃する3つの入出金リスク

資金決済法の一部改正により、海外FXユーザーの間で、当たり前のように利用されてきた国内銀行送金による入出金が使えなくなる可能性が浮上しています。法改正が海外FXに与えるリスクと現時点で考えられる対策を説明します。
update2025.07.01 19:00

海外FX利用で国内銀行口座の凍結が増加?法改正後の入出金リスクとは

SNS上で海外FXユーザーの銀行口座が凍結されたことが話題になっています。本記事では、SNSで話題の凍結報告の背景を説明するほか、海外FX業界に迫る「本当の入出金危機」と今後の備えについて解説します。
update2025.07.09 19:00

海外FX業者Exnessへの入出金で​​銀行口座が凍結されるケースが発生

海外FX業者のExness(エクスネス)で国内銀行送金による入出金を行ったことをきっかけに、銀行口座が凍結されるケースがSNS上で話題になっています。SNS上では銀行送金2によるものとの声が見受けられますが、凍結の原因は収納代行業者と想定されます。
update2025.05.09 19:00

海外FXに仮想通貨で入出金する方法は?規制強化で仮想通貨送金が最適解か

海外FXの入出金ルート封鎖が加速しており、SNS上では「銀行口座が凍結された」といった投稿も見られます。そんな中、注目を集めているのが仮想通貨での入出金です。この記事では、海外FXに仮想通貨で入出金する方法や、仮想通貨送金時の注意点などを解説します。
update2025.07.15 19:00

GMOコインからBybitに送金してみた!送金手数料や最低送金額なども解説

Myforex編集部では、GMOコインからBybit(バイビット)に仮想通貨を送金してみました。この記事では、実際に送金してみた経験などを交えながら、送金手順やおすすめの送金通貨、トラベルルールの対応状況などを紹介します。
update2025.06.10 20:00

SBI VCトレードからBybitに送金してみた!手数料や送金時間も解説

Myforex編集部では、国内取引所のSBI VCトレードからBybitに仮想通貨を送金してみました。本記事では、送金手順や手数料、送金時間などを紹介します。
update2025.06.11 19:30

海外FXに「兵糧攻め」、bitbank・エポスの利用規制で仮想通貨送金にさらに注目集まる

bitbankが利用規約を一部改定し、今後は海外FXへの直接送金が難しくなりました。エポスカードもFXの利用停止を発表したほか、国内銀行口座の凍結事例も増加しています。こうした背景から、海外FXユーザーは入出金経路の見直しが急務となっています。
update2025.07.04 19:00

スマホ用MT5でZigZagが使える!iOS版に平均足ほか新機能が複数追加

iOS版MT5に待望の新機能が複数追加されたことにより、平均足チャート、ZigZag、マーケットプロファイルの実装に加え、データウィンドウ強化や取引レポート機能など視認性と操作性が向上しました。アップデート内容とトレードスタイルごとの活用例などを紹介していきます。
update2025.07.09 19:30

FXONが「Nintendo Switch 2 争奪キャンペーン」を開催!入金&取引で豪華賞品をプレゼント

FXONが「Nintendo Switch 2 争奪キャンペーン」の開催を発表しました。本キャンペーンでは「Switch 2」のほか、豪華賞品が抽選でプレゼントされます。取引を重ねるごとに抽選権利がもらえる仕組みで、取引するほど当選確率がアップします。
update2025.07.16 19:00

Exnessでスワップフリーが突如剥奪されるバグ発生、対象者には補償予定

海外FX業者のExnessで突如スワップフリーが剥奪されたとするXの投稿が注目を集めています。Exnessはシステムのバグが原因と説明しており、スワップが発生したユーザーに対して補償する方針を示しています。
update2025.07.18 19:00
youtube youtube

免責事項:Disclaimerarw

当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。

本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE

Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー

クッキー利用に同意する
share
シェアする
Line

Line

Facebook

Facebook

X

Twitter

キャンセル