作成日
:2020.08.20
2021.08.31 15:33
今月17日、ビットコイン(BTC/USD)価格は今年の高値を更新した後、過去24時間で2.8%下落して一時的に1万1,825ドルの安値を記録した。
現在、ビットコイン価格は10日移動平均線および50日移動平均線を下回り、弱気相場の兆候を示しているものの、1万2,000ドル程度まで回復してきている。このビットコイン価格の乱高下を受け、仮想通貨デリバティブ取引所であるBitMEXでは、1,000万ドルのショートポジションおよび670万ドルのロングポジションが強制的に精算されたという。
Efficient FrontierのAndrew Tu氏を含む多くのトレーダーは、1万2,000ドルラインが主要な抵抗線であったと考えており、同氏はそれを突破したビットコイン価格が1万3,000ドルおよび1万4,000ドルの次なる抵抗線を目指す可能性があると説明している。また、Tu氏はビットコイン価格が強気なトレンドに乗れば、個人投資家や機関投資家の参入が加速し、更なる上昇が望めるとコメントした。実際に新型コロナウイルス(COVID-19)の影響で世界経済が大きく後退する中、米ドルの資産価値が低下していることを背景に、人々は新しい投資先として仮想通貨市場に期待しているようだ。
今月に入ってビットコイン先物の未決済建玉が過去最高値を記録するなど、仮想通貨市場では投資家の取引が活発になってきている。その他の主要な仮想通貨ではベーシックアテンショントークン(Basic Attention Token)が13.9%、ネム(NEM)が4.5%の上昇を見せると同時に、Chainlinkがマイナス13.6%、ビットコインゴールド(Bitcoin Gold)がマイナス7.6%、テゾス(Tezos)がマイナス5.4%と大幅な下落を記録した。仮想通貨市場ではボラティリティが拡大してきている様子がうかがえるが、今後どのように偏移していくのか、展開を見守っていきたい。
release date 2020.08.20
ビットコインに注目が集まる中、仮想通貨市場で第2位の時価総額を誇るイーサリアム(Ethereum)は順調にエコシステムを拡大しており、その影響力を増してきているという。最近では、分散型取引所(DEX)のUniswap V2が過去1カ月間で700万ドルを超える手数料を稼ぎ出すなど、イーサリアムブロックチェーンの利用を活性化させている。また、外部での動きとしてはOKExがイーサリアムオプションの提供を開始したことが象徴するように、主要な仮想通貨取引所が同仮想通貨を対象としたデリバティブ商品を開発して取引量の増加に貢献しているようだ。このイーサリアムの成長に関して、Cryptanalysis CapitalのGeorge Clayton氏は驚きに値すると評価している。イーサリアムは次期ハードフォークを延期するなど、開発面での課題を抱えているが、この成長を持続させることができるのか、今後も同仮想通貨の躍進に期待したい。
作成日
:2020.08.20
最終更新
:2021.08.31
米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
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