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米下院エネルギー・商業委員会、ブロックチェーンを消費者保護の対象分野に追加

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update 2021.08.31 15:31
米下院エネルギー・商業委員会、ブロックチェーンを消費者保護の対象分野に追加

update 2021.08.31 15:31

商務省や連邦取引委員会による消費者保護に向けた調査が義務付けられる

今月9日、米下院エネルギー・商業委員会(The House Committee on Energy and Commerce)は、消費者保護をめぐる法律にブロックチェーン関連の提案を追加したことが明らかになった。[1]

今回、同意委員会はBlockchain Innovation ActおよびDigital Taxonomy ActをConsumer Safety Technology Actに組み込むことを決定したという。これにより、人工知能などの新興テクノロジーのリストにブロックチェーンが正式に加えられ、消費者の潜在的なリスクを特定するため、商務省(Department of Commerce)【以下、DoCと称す】および連邦取引委員会(Federal Trade Commission)【以下、FTCと称す】の調査実施が義務付けらるようだ。

これに加え、FTCは仮想通貨に関する不正行為に対し、どのように対処するのが最善かについて、議会に勧告する主旨の報告書を提出する必要がある。この法案を提出したDarren Soto議員は、米政府が確実性を確保しながら仮想通貨市場の成長やイノベーションをサポートし、公共機関や企業、消費者が仮想通貨を利用するための規制を確立すべきだと語っている。また、Soto議員は最終的にDoC内にBlockchain Center for Excellenceと呼ばれる機関を設立することが目的だと述べた。

現在、Consumer Safety Technology Actは下院で調整に向けた議論が進められているが、どのような形で法整備が行われるのか、今後も米国での展開を見守っていきたい。

release date 2020.09.14

出典元:

ニュースコメント

米議会で仮想通貨に関する議論が活性化

昨年6月にFacebook(フェイスブック)がリブラ(Libra)の立ち上げを発表して以降、米政府は仮想通貨およびブロックチェーン技術に対して強い関心を示し始めている。実際に米上院でFacebookのリブラに対する公聴会が実施されるなど、同仮想通貨や中国のデジタル人民元を脅威と認識した上で議論が行われているという。また、今年に入ってからは景気刺激法案の一環で米下院がデジタルドルを発行し、新型コロナウイルス(COVID-19)で困窮する国民にデジタルドルを給付することが提案されている。特に中央銀行発行の独自デジタル通貨(Central Bank Digital Currency, CBDC)に関しては、フィラデルフィア連邦準備銀行がCBDCにより商業銀行が不要になる可能性があるとの警告を発するなど、米政府にとって注目のトピックとなっているようだが、どのような対応を見せるのか、今後も米議会の動向に注目していきたい。


Date

作成日

2020.09.14

Update

最終更新

2021.08.31

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
投資のヒントになり得る国内外の最新動向をお届けします。

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