作成日
:2020.08.24
2021.08.31 15:32
ベンチャーキャピタルであるKrypital Groupの支援を受け、中南米地域のユーザーをターゲットにした仮想通貨取引所のMexoが、8月20日にローンチされたことが明らかになった。
発表によると、Mexoは仮想通貨のスポット取引やデリバティブ、P2P(ピア・ツー・ピア)レンディング、教育コンテンツ配信などの幅広いサービスを提供する予定だという。MexoのCMO(Chief Marketing Officer)であるDavid Yao氏は、中南米地域の仮想通貨ユーザーがモバイルアプリを介し、より高度なサービスへアクセスすることを望んでいると述べ、同取引所がそのニーズを満たす意思があることを示した。
既にMexoはスペイン語のウェブサイトを立ち上げており、メキシコおよびその他の中南米諸国で仮想通貨関連サービスを提供できるように対応している。今の所、VIP招待コードを保有するユーザーのみMexoにサインアップ可能となっているが、近日中に一般ユーザーにもアクセスが解放されることが予想される。報道によると、Mexoはビットコイン(Bitcoin)とステーブルコインを基軸通貨として採用しており、合計30種類の通貨ペアを取り扱っているという。これに加え、Mexoは米ドルや中国元、メキシコペソ、ウルグアイペソ、アルゼンチンペソ、チリペソ、コロンビアペソ、ペルーソル、ベリーズドルなどの法定通貨もサポートしているようだ。
近年、インフレへの懸念から中南米地域では仮想通貨取引が流行しており、バイナンスが仮想通貨サービスのLatamexをローンチするなど、大手取引所も同市場に参入し始めている。Mexoは包括的な仮想通貨関連サービスを提供し、競業他社に対して差別化を図ろうとしているが、仮想通貨コミュニティはどのように評価するのか、今後も同取引所の取り組みに注目していきたい。
release date 2020.08.24
中南米地域では、ボリビアやエクアドルが仮想通貨に対して厳格な対応を見せる中、ブラジルやアルゼンチンは新しいテクノロジーを取り込むことに積極的な姿勢を示している。特にブラジル政府はPIERと呼ばれるブロックチェーンプラットフォームの開発に着手しており、政府系機関のデータベースを統合してより効率的な情報システムの構築を目指すなど、周辺諸国をリードする形で関連プロジェクトを進めているという。これに加え、ブラジルでステーブルコインの需要が急増しており、ブラジルレアルを裏付けとするステーブルコインの開発も民間で活発になってきている。このような状況を受け、リップル社は国際送金ネットワークをブラジルに拡大することを視野に入れ、BradescoやBanco Redimento、Santanderとパートナーシップを締結するなど、仮想通貨市場の開拓が着々と進行しているだけに、今後も同国での展開を見守っていきたい。
作成日
:2020.08.24
最終更新
:2021.08.31
米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
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