Select Language

ベネズエラ政府、ペトロでの徴税を義務化する可能性

ベネズエラ政府、ペトロでの徴税を義務化する可能性

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS
update 2021.08.31 15:32
ベネズエラ政府、ペトロでの徴税を義務化する可能性

update 2021.08.31 15:32

既にボリバル市長を含む305名の地方自治体代表が合意

ボリバル市議会が国税調和協定(National Tax Harmonization Agreement)に署名したことから、ベネズエラでは同国の独自仮想通貨であるペトロ(Petro)での徴税が義務化される可能性があることが明らかになった。 [1]

ベネズエラの副大統領であるDelcy Rodríguez氏はこのキャンペーンを主導しており、企業が仮想通貨で税金の支払うための新しい情報交換および監視システムの導入も促進しているという。Rodríguez氏はこれが手続きの簡素化であると同時に、行政活動の効率化および生産や産業などの経済活動を刺激する策として期待されていると説明した。これに対して地方自治体の代表335名の内、既に305名が統一社会党(United Socialist Party of Venezuela)の新しい税制に賛成している。

過去数年間、ベネズエラはハイパーインフレの影響で経済的に困窮しているが、その解決策としてニコラス・マドゥロ大統領は、石油などの天然資源を裏付けとするペトロを導入することを決定した。それ以降、ベネズエラは国際線フライト燃料のペトロでの購入を義務化するなど、積極的に同仮想通貨の利用を促進している。また、最近ではベネズエラ国内のガソリンスタンドでもペトロでの決済が採用されており、その割合は支払い全体における15%を占めているという。

現在、ベネズエラは米国およびその他主要国から厳しい経済制裁を受けている。米当局は反社会的な犯罪に関与したとして、ベネズエラの政府関係者に500万ドルの賞金をかけるなど、同国への締め付けを強めているが、これがどのような結果を生むのか、今後もその展開を見守っていきたい。

release date 2020.08.14

出典元:

ニュースコメント

ペトロの普及に躍起になるベネズエラ政府

現在、米国ではオハイオ州がビットコインでの納税受付を開始しており、企業や事業者を対象とした23種類の税務プロセスを飛躍的に効率化させることに成功している。また、税金関連のソリューションを展開するRefundoと提携したビットペイがビットコインによる税金の還付に対応するなど、幅広いユーザーに訴求するソリューションも登場しているようだ。その点、ベネズエラ政府の試みも至って合理的なものだと考えられるが、当局の狙いはそれよりも法定通貨のボリバルや、ペトロ以外の仮想通貨を排除する所にあると言えるだろう。実際にベネズエラ政府は仮想通貨取引に対して、16%の付加価値税に上乗せして5%から25%の追加課税を行なっているという。今回、多くの地方自治体がペトロでの徴税に合意したことでこの流れは更に顕著なものになると考えられるが、ベネズエラ国民はどのような反応を示すのか、今後も同国での動きを見守っていきたい。


Date

作成日

2020.08.14

Update

最終更新

2021.08.31

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
投資のヒントになり得る国内外の最新動向をお届けします。

この記事は、お役に立ちましたか?

ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。

お問い合わせ先 [email protected]

貴重な意見をいただきありがとうございます。
貴重な意見をいただきありがとうございます。

関連記事

アクセスランキング

海外FX利用で国内銀行口座の凍結が増加?法改正後の入出金リスクとは

SNS上で海外FXユーザーの銀行口座が凍結されたことが話題になっています。本記事では、SNSで話題の凍結報告の背景を説明するほか、海外FX業界に迫る「本当の入出金危機」と今後の備えについて解説します。
update2025.07.09 19:00

もう国内銀行送金は使えない?法改正で海外FXトレーダーを直撃する3つの入出金リスク

資金決済法の一部改正により、海外FXユーザーの間で、当たり前のように利用されてきた国内銀行送金による入出金が使えなくなる可能性が浮上しています。法改正が海外FXに与えるリスクと現時点で考えられる対策を説明します。
update2025.07.01 19:00

GMOコインからBybitに送金してみた!送金手数料や最低送金額なども解説

Myforex編集部では、GMOコインからBybit(バイビット)に仮想通貨を送金してみました。この記事では、実際に送金してみた経験などを交えながら、送金手順やおすすめの送金通貨、トラベルルールの対応状況などを紹介します。
update2025.06.10 20:00

【独自】海外FX利用で銀行口座が凍結・解約された一部始終!「自分には関係ない」は危険かも

みんなの銀行の口座を実際に凍結・解約されたトレーダーから当サイトに寄せられた情報をもとに、解約までの流れを一部始終紹介します。海外FXユーザーにとって、銀行口座凍結は決して他人事ではありません。海外FX利用時に注意すべき送金パターンも説明します。
update2025.08.12 19:00

海外FXに仮想通貨で入出金する方法は?規制強化で仮想通貨送金が最適解か

海外FXの入出金ルート封鎖が加速しており、SNS上では「銀行口座が凍結された」といった投稿も見られます。そんな中、注目を集めているのが仮想通貨での入出金です。この記事では、海外FXに仮想通貨で入出金する方法や、仮想通貨送金時の注意点などを解説します。
update2025.07.15 19:00

SBI VCトレードからBybitに送金してみた!手数料や送金時間も解説

Myforex編集部では、国内取引所のSBI VCトレードからBybitに仮想通貨を送金してみました。本記事では、送金手順や手数料、送金時間などを紹介します。
update2025.06.11 19:30

【当サイト限定】FXONの口座開設でボーナス15,000円をプレゼント!既存ユーザーも対象

2025年8月1日より、FXONでの口座開設で15,000円のボーナスを獲得できる、当サイトMyforex限定のキャンペーンがスタートしました。この記事では、ボーナスの受け取り方法や注意点などを説明します。
update2025.08.01 19:30

Exnessの出金方法から銀行振込が一時削除!?現在は復旧も今後は代替手段の検討が必要か

2025年8月、Exnessの出金方法から一時的に国内銀行振込が削除され、オンラインウォレットと仮想通貨のみ利用可能な状態となりました。現在は復旧していますが、今後のトラブルに備えて、代わりの決済方法の準備を検討するのが望ましい状況です。
update2025.08.06 19:00

初めてのバックテストでも安心!MT5ストラテジーテスターの使い方ガイド

MT5のストラテジーテスターでは、バックテストによりEAのパフォーマンスを確認できます。バックテストの開始手順や注意点を解説します。
update2025.06.17 19:00

bitbankからBybitに送金してみた!トラベルルールの対応状況も解説

Myforex編集部では、bitbank(ビットバンク)からBybit(バイビット)に仮想通貨を送金してみました。この記事では実際に送金してみた経験などを交えながら、送金手順やおすすめの送金通貨、トラベルルールの対応状況などを紹介します。
update2025.06.12 19:30
口座開設で15,000円のボーナス 口座開設で15,000円のボーナス

免責事項:Disclaimerarw

当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。

本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE

Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー

クッキー利用に同意する
share
シェアする
Line

Line

Facebook

Facebook

X

Twitter

キャンセル
close
キャンペーン
さらに詳しく

次回から表示しない