Select Language

オハイオ州がビットコインでの納税受付を開始

オハイオ州がビットコインでの納税受付を開始

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS
update 2021.08.31 15:27
オハイオ州がビットコインでの納税受付を開始

update 2021.08.31 15:27

企業や事業主向けに23種類の税に対応

米国オハイオ州政府は、23種類もの税金を対象として、今週からビットコイン(Bitcoin)による納税の受付を開始することを発表した。同州財務省によると、この取り組みは米国で初の試みとなり、オハイオ州は、米国内で初めて仮想通貨を許容した自治体となった。

オハイオ州財務省は、Ohiocrypto.comのドメイン名で仮想通貨専用のペイメント用ポータルサイトを開設しており、これを利用することで、同州での営利活動に対する各種税金の仮想通貨での支払いが可能になるという。手続きは簡単で、ポータルサイトへの登録、対象期間と納税額の入力、ウォレットからの支払いという3つのステップを経て納税が完了する。支払いの際には、米ドルと仮想通貨との交換レートが15分間固定され、もし、15分以内に支払い手続きが済んでいなければ、再度プロセスをやり直す必要がある。

納税された仮想通貨は、このシステムのペイメント処理を担うパートナーBitpay, inc.【以下、ビットペイと称す】を通して、すぐさま米ドルに両替され、オハイオ州政府の口座に入金されるという。利用者は支払いを行うため、Ohiocrypto.comとビットペイがそれぞれ対応するオンラインウォレットサービスを利用する必要がある。対象となるのは、ビットペイの独自ウォレットか、Copay、Btc.com、Mycelium、Edge、Electrum、Bitcoin Core、Bitcoin.com、BRD、Electron Cashのいずれかのウォレットサービスとなっている。なお支払いには、ブロックチェーンでの取引を完了させるために少額の手数料が加算されるとのことだ。

ポータルサイト上では、仮想通貨での納税を推奨する目的で、迅速かつ簡単な手続きや、ブロックチェーン上でリアルタイムに支払いが記録されること、透明性のある安全な資金移動が可能なことなどのメリットが紹介されている。また、タブレットやスマートフォンなどからのモバイルペイメントについても触れられているため、忙しい納税者にとっては利便性の高いオプションとなることが予想される。オハイオ州財務省によると、現在はビットコインのみへの対応だが、今後は他の仮想通貨への展開も見据えているという。また、ビットペイは、本来ビットコインキャッシュでのペイメントシステムにも対応可能で、今月15日のビットコインキャッシュのハードフォークの影響も考慮し、安全性を確認した後に追加を検討するとしている。

今回、対象となった23種類の税は、緊急電話網サービス整備税、たばこ税、商業活動税、消費者使用税、直接支払許可税、金融機関税、弁護士信託口座の利子所得税、国際燃料税契約に関する税、キロワット時(電力消費)税、自動車燃料税、自治体への収益税、自治体への電気および電話税、天然ガス販売税、非居住者への自動車販売税、通行税、石油事業税、保険税、公共事業税、消費税、販売者利用税、鉱産税、米国統一の売上税、源泉徴収税となっている。今現在では、企業や事業主の利用を想定したシステムになっているが、将来的には個人の利用へと拡大していくことも計画されているという。[1]

release date 2018.11.27

出典元:

ニュースコメント

正当な通貨としての認識が強まるビットコイン

今回、オハイオ州での仮想通貨受け入れは、州の財務長官であるJosh Mandel氏の決定で実現している。Mandel氏は、前々からビットコインの可能性や利便性に目をつけており、正当な通貨の一種だとして認識しているようだ。実際に米国内では仮想通貨やブロックチェーンの導入に対して肯定的な態度を示し、他州でも受け入れの動きは進んでおり、アリゾナ州やジョージア州では、ビットコインでの納税案に対して、州議会での決定を待つのみの状況となっているという。国外に目を向けると、スイスでは、クリプトバレーとして知られる都市ツークや、2018年1月には同国最南端に位置するキアッソなどでビットコインによる納税制度が導入されている。日本では、政府による主だった利用例は未だ出てきていないが、2016年にはビットコインを有効な通貨として定義している。このような状況の中ではあるものの、11月に入り価格の下落が続くビットコインは不調を極めているが、今後、各国で仮想通貨の利用が拡大することに期待したい。


Date

作成日

2018.11.27

Update

最終更新

2021.08.31

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
投資のヒントになり得る国内外の最新動向をお届けします。

この記事は、お役に立ちましたか?

ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。

お問い合わせ先 [email protected]

貴重な意見をいただきありがとうございます。
貴重な意見をいただきありがとうございます。

関連記事

アクセスランキング

Vantage Tradingで出金遅延、担当者が語る原因と対応

Vantage Tradingで銀行出金に関する遅延が確認されています。出金申請後に着金まで時間を要するケースが報告されており、SNS上でも混乱が発生している状況です。原因としては入金額の急増や決済システム側の処理制限が影響しているものと見られます。
update2025.10.24 19:00

XMTradingの入出金で銀行口座凍結?海外FX禁止の銀行に注意

SNS上では「XMTradingの出金で銀行口座が凍結された」とする投稿が一部で見受けられます。銀行によっては海外FXとの取引を禁止しているため注意が必要です。本記事では凍結リスクが高い銀行や仮想通貨送金の注意点を説明します。
update2025.09.03 19:00

bitcastleは詐欺業者?口座開設ボーナスで出金拒否多数

SNS上ではbitcastleから「出金できない」「口座を凍結された」といった報告が相次いでいます。本記事では、bitcastleで報告されている出金トラブルを紹介するほか、bitcastleは詐欺業者なのかどうか説明します。
update2025.10.21 19:30

XMはゴールド(XAUUSD)のスプレッドも広い?ボーナス取引で実質お得

XMTradingのゴールド(XAUUSD)はスプレッドこそ狭くないものの、スワップフリー口座や豪華ボーナス、約定スピードの速さで十分に利用の検討余地があると言えます。当記事ではXMTradingでゴールド取引が向いている・向いていないトレーダーを他社と比較しながら解説していきます。
update2025.10.22 19:00

PayPayを使って海外FXとの入出金が可能に?Binance JapanとPayPayが提携を発表

Binance JapanとPayPayが業務提携を発表し、PayPayマネーを使った仮想通貨購入サービスの提供などが検討されています。本記事では、Binance JapanとPayPayの提携内容や、PayPayを使った海外FXとの入出金フローなどを解説します。
update2025.10.17 19:00

Peska(ペスカ)は本当に安全?評判は悪くないが入出金リスクに注意

PeskaはFX業者とのコラボキャンペーンなどをきっかけに、急速にユーザーを増やしているオンラインウォレットです。しかし、新興サービスのため利用すべきか迷うという人も少なくありません。この記事ではPeskaの安全性や評判、オンラインウォレット業界が抱えるリスクなどを説明します。
update2025.09.29 19:30

海外FXへの仮想通貨送金にはBybitがおすすめ!FXトレーダーに最適なBybitの使い方

海外FXの入出金によく使われる国内銀行送金が以前より使いにくくなっていることを受け、仮想通貨での入出金が注目を集めています。本記事では、仮想通貨送金をするならBybitがおすすめの理由や、海外FXユーザーに最適なBybitの使い方を紹介します。
update2025.08.29 20:00

話題のDCJPYとJPYCの違い|海外FXの入出金に使えるのは?

DCJPYというデジタル通貨が話題となっています。一方で、海外FXユーザーの間ではJPYCへの期待も高まっています。本記事では、DCJPYとJPYCの特徴や違いを比較し、海外FXトレーダーにとってどちらが送金手段の選択肢となるのかを解説します。
update2025.09.26 19:30

Exnessでシステムエラーによる入出金の不具合が発生?SNSでも報告が相次ぐ

2025年10月、海外FX業者Exnessで入出金エラーが発生し、SNSでも不具合報告が相次ぎました。銀行振込やbitwalletで送金できない事例が確認されており、復旧後も不安の声が続いています。
update2025.10.16 19:00

【本音で比較】海外FXのドル円スプレッドを3ヶ月徹底調査|数千円も業者によってお得に

Myforex編集部では、2024年11月20日〜2025年2月20日の3ヶ月間にわたり、海外FXのドル円スプレッドを1分ごとに独自調査。その結果、業者によって数千円以上のコスト差があることが分かりました。
update2025.08.01 19:00

免責事項:Disclaimerarw

当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。

本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE

Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー

クッキー利用に同意する
share
シェアする
Line

Line

Facebook

Facebook

X

Twitter

キャンセル