Select Language

今週も続くビットコイン価格の下落

今週も続くビットコイン価格の下落

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS
update 2021.08.31 15:27
今週も続くビットコイン価格の下落

update 2021.08.31 15:27

年初から75%安、3,500ドルに迫る

世界最大の仮想通貨であるビットコイン(BTC/USD)は先週、ビットコイン価格の暴落が報道されたが、引き続き、今月25日に価格が4.5%下落し、3,655ドルまで値を下げている。これで前週と併せた下げ幅は33%となり、さらに、今年初めの価格と比較すると75%安となる状況だ。なお、リップル(XRP/USD)は5.3%下落し、ピーク時よりも90%安となる35セント付近を推移している。

ビットコイン(BTC/USD)は、約1年前のピーク時に19,666ドルを記録したが、今年に入り下降トレンドが続いている。仮想通貨市場全体も同様に下落しており、昨年のバブル崩壊後、状況は泥沼化し、7,000億ドルもの価値を喪失したとも言われている。2018年に入ってから続く不調は、規制監視の強化、コミュニティ内での闘争、取引所などの失脚などが原因だと考えられている。

Oanda Corporation(本社:185 Berry Street Suite 4700 San Francisco, CA 94107, USA[1])のアジアパシフィック地域、トレーディング部門責任者のStephen Innes氏によると、これだけの激しい下落を見せたにも関わらず、底値を示すシグナルはまだ見られないという。Innes氏は、もしビットコイン価格が3,000ドルに届くようであれば、投資家の仮想通貨市場からの流出は止められないと予測する。ビットコイン価格は、短期的な予想では3,500ドルから6,500ドルのレンジに戻るかもしれないが、来年1月までには2,500ドル付近まで更に下落する可能性もあるという。

今回のビットコイン価格の暴落は、アナリストなどの専門家が総じて弱気な立場をとっていることから、市場全体に弱気な相場観が蔓延していることもひとつの要因だと考えられている。仮想通貨アナリストとして著名なTom Lee氏は、これまで年末までにビットコイン価格は2万5,000ドルまで上昇すると強気な予想を示していたが、最近の仮想通貨市場の芳しくない動きを見て、予想価格を1万5,000ドルに下方修正した。一方で、別のアナリストは、ビットコイン価格は最終的に1,500ドルをターゲットに下落が続くとの厳しい見方を示している。[2]

また、短期的な要因として、ビットコインキャッシュ(Bitcoin Cash)の分裂騒動、通称ハッシュ戦争がもたらす影響を受けていることも考えられる。現在、ビットコインキャッシュは、主要なマイニングプールなどが中心となって、ネットワーク上でハッシュパワーの占有率を競い合っている状況だ。マイニングプールは、マシンコストや電力消費をカバーするために、仮想通貨資産を売却しており、それが強い売り圧力を生み出しているという懸念もある。

その他にも、米国や欧州での規制の強まりや詐欺や不正行為に対する市場の嫌悪感などの要因も複雑に絡み合っていると考えられる。どちらにせよ、明るい材料はあまり多くはなく、今後、業界の底力が試されることとなるだろう。

release date 2018.11.26

出典元:

ニュースコメント

ビットコイン価格の下落が企業活動にも影響を与える

これまで、ビットコインは、仮想通貨業界を代表するテクノロジーとして、イノベーションを牽引する立場にあり、有効なデジタル資産として広く認知されるようにもなった。しかし、ここ数週間で、市場全体を引き込む形で、今までにない大幅な価格の下落を経験しており、その余波は、投資家や関連企業に大きな影響を与えている。このような仮想通貨市場の不調を受け、先週米国ワシントン州をベースとする大手マイニング企業のギガワットが破産に追い込まれていることが報道された。ギガワットは、地方政府や地元企業と提携して、マイニング施設を建設、運営するプロジェクトを進めており、経済の発展や新規雇用の創出などが期待されていたが、今となっては投資資金を回収することさえ困難となっている状況だ。ギガワットの件は、ビットコイン価格暴落による影響の一例に過ぎないが、今後さらにこの下落基調が続くようであれば、仮想通貨関連の企業活動の縮小は免れないだろう。


Date

作成日

2018.11.26

Update

最終更新

2021.08.31

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
投資のヒントになり得る国内外の最新動向をお届けします。

この記事は、お役に立ちましたか?

ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。

お問い合わせ先 [email protected]

貴重な意見をいただきありがとうございます。
貴重な意見をいただきありがとうございます。

関連記事

アクセスランキング

もう国内銀行送金は使えない?法改正で海外FXトレーダーを直撃する3つの入出金リスク

資金決済法の一部改正により、海外FXユーザーの間で、当たり前のように利用されてきた国内銀行送金による入出金が使えなくなる可能性が浮上しています。法改正が海外FXに与えるリスクと現時点で考えられる対策を説明します。
update2025.07.01 19:00

海外FX利用で国内銀行口座の凍結が増加?法改正後の入出金リスクとは

SNS上で海外FXユーザーの銀行口座が凍結されたことが話題になっています。本記事では、SNSで話題の凍結報告の背景を説明するほか、海外FX業界に迫る「本当の入出金危機」と今後の備えについて解説します。
update2025.07.09 19:00

海外FX業者Exnessへの入出金で​​銀行口座が凍結されるケースが発生

海外FX業者のExness(エクスネス)で国内銀行送金による入出金を行ったことをきっかけに、銀行口座が凍結されるケースがSNS上で話題になっています。SNS上では銀行送金2によるものとの声が見受けられますが、凍結の原因は収納代行業者と想定されます。
update2025.05.09 19:00

海外FXに仮想通貨で入出金する方法は?規制強化で仮想通貨送金が最適解か

海外FXの入出金ルート封鎖が加速しており、SNS上では「銀行口座が凍結された」といった投稿も見られます。そんな中、注目を集めているのが仮想通貨での入出金です。この記事では、海外FXに仮想通貨で入出金する方法や、仮想通貨送金時の注意点などを解説します。
update2025.07.15 19:00

GMOコインからBybitに送金してみた!送金手数料や最低送金額なども解説

Myforex編集部では、GMOコインからBybit(バイビット)に仮想通貨を送金してみました。この記事では、実際に送金してみた経験などを交えながら、送金手順やおすすめの送金通貨、トラベルルールの対応状況などを紹介します。
update2025.06.10 20:00

SBI VCトレードからBybitに送金してみた!手数料や送金時間も解説

Myforex編集部では、国内取引所のSBI VCトレードからBybitに仮想通貨を送金してみました。本記事では、送金手順や手数料、送金時間などを紹介します。
update2025.06.11 19:30

海外FXに「兵糧攻め」、bitbank・エポスの利用規制で仮想通貨送金にさらに注目集まる

bitbankが利用規約を一部改定し、今後は海外FXへの直接送金が難しくなりました。エポスカードもFXの利用停止を発表したほか、国内銀行口座の凍結事例も増加しています。こうした背景から、海外FXユーザーは入出金経路の見直しが急務となっています。
update2025.07.04 19:00

スマホ用MT5でZigZagが使える!iOS版に平均足ほか新機能が複数追加

iOS版MT5に待望の新機能が複数追加されたことにより、平均足チャート、ZigZag、マーケットプロファイルの実装に加え、データウィンドウ強化や取引レポート機能など視認性と操作性が向上しました。アップデート内容とトレードスタイルごとの活用例などを紹介していきます。
update2025.07.09 19:30

FXONが「Nintendo Switch 2 争奪キャンペーン」を開催!入金&取引で豪華賞品をプレゼント

FXONが「Nintendo Switch 2 争奪キャンペーン」の開催を発表しました。本キャンペーンでは「Switch 2」のほか、豪華賞品が抽選でプレゼントされます。取引を重ねるごとに抽選権利がもらえる仕組みで、取引するほど当選確率がアップします。
update2025.07.16 19:00

Exnessでスワップフリーが突如剥奪されるバグ発生、対象者には補償予定

海外FX業者のExnessで突如スワップフリーが剥奪されたとするXの投稿が注目を集めています。Exnessはシステムのバグが原因と説明しており、スワップが発生したユーザーに対して補償する方針を示しています。
update2025.07.18 19:00
youtube youtube

免責事項:Disclaimerarw

当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。

本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE

Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー

クッキー利用に同意する
share
シェアする
Line

Line

Facebook

Facebook

X

Twitter

キャンセル