作成日
:2020.08.04
2021.08.31 15:33
香港に本拠を置く仮想通貨関連サービスプロバイダーのCrypto.comは、同社のアプリに仮想通貨の定期購入機能を実装したことを発表した。
発表によると、ユーザーは毎週または隔週、毎月の頻度でビットコイン(Bitcoin)の購入を自動化し、最低50ドルからの継続的な投資を行うことが可能になるという。Crypto.comは今後数週間の内にその他の仮想通貨も対象に加えると予告しており、この機能を用いて仮想通貨市場への投資を促そうとしている。
ここ2カ月間、ビットコイン価格は8,800ドルから9,800ドルの間で変動し、大台の1万ドルを巡る攻防を続けていたが、先月31日に1万1,000ドルを超えてからは強気な値動きを維持している。一部のアナリストはビットコイン価格が5万ドルに向けて動き出したと考えており、例えばヘッジファンドマネージャーのBrian Kelly氏は2021年には同価格帯に達するとの見解を示しているようだ。従ってCrypto.comの定期購入機能はこの上昇トレンドを捉えるのに最適なタイミングでのリリースになったと言えるだろう。
過去数週間、仮想通貨市場への注目が高まっており、ビットコインに加え、主要なアルトコインが好調な値動きを見せているようだ。実際に多くの仮想通貨取引所が多数の新規ユーザーを獲得したことを報告し、Crypto.comのCEOであるKris Marszalek氏も過去2カ月で合計ユーザー数が50%増となる300万人に達したと言及している。Crypto.comはこの仮想通貨市場の流れに恩恵を受ける形となったが、仮想通貨の定期購入機能がどのような成果を上げるのか、今後も同社の取り組みを見守って行きたい。
release date 2020.08.04
今年3月、仮想通貨市場は新型コロナウイルス(COVID-19)の影響で大打撃を受け、仮想通貨価格が大暴落する事態に見舞われた。その際、ビットコイン価格が暴落してローン市場でマージンコールが発生するなど、分散型金融(DeFi)サービスを提供する企業にも余波が及んだ。また、続く5月にはビットコインの半減期がマイナーに深刻な影響を与える可能性があるとのことから仮想通貨市場に不安が広がった。結果的に仮想通貨市場は一時的にボラティリティが低下したものの、ビットコインなどの仮想通貨が再び低迷することはなく、新型コロナウイルスが蔓延する以前よりも買い圧力が増しているようだ。これに加え、米国では新型コロナウイルスが引き金となって米国造幣局が硬貨不足に直面し、製造コストが割高な現金よりも仮想通貨の普及が望まれているが、この仮想通貨市場の好調は継続するのか、今後もその展開に注目して行きたい。
作成日
:2020.08.04
最終更新
:2021.08.31
米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
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