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韓国政府、仮想通貨の税制に関する新しい法案を検討

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update 2021.08.31 15:32
韓国政府、仮想通貨の税制に関する新しい法案を検討

update 2021.08.31 15:32

仮想通貨を通貨ではなく商品として定義する可能性

韓国議会が、仮想通貨マイニングおよびICO(イニシャルコインオファリング)からの利益も課税対象とする新しい法案に関して議論を進めていることが明らかになった。[1]

これまで韓国政府はグレーゾーンである仮想通貨関連のルールを明確化することを試みており、韓国財務相は仮想通貨の税制に関する見解を今月中に発表すると伝えていた。この流れに伴って民主党のヤン・ギョンスク議員は、仮想通貨を通貨ではなく、商品として分類するよう法改正を行うことを提案しているという。最近、韓国の裁判所はある判決の中で仮想通貨が資産価値を持つ商品として取引されるケースが増えていることを認め、仮想通貨の無形資産としての認識や課税の必要性を考慮する必要があるとの見解を示している。

現在、韓国政府は仮想通貨取引の利益に一律20%の税金を課す方針を固めているようだ。現状では仮想通貨に対する特定の税区分は設けられていないが、財務省はそれを「その他の収入(other income)」として取り扱い、宝くじなどと同レベルの税金を課す方針だという。韓国内では株取引などのキャピタルゲインに最高42%の税率が適応されている事実を考慮すると、これは仮想通貨市場に好意的な対応だと言えるだろう。

韓国は世界的規模の仮想通貨市場を抱えているものの、政府当局が仮想通貨に正当性を与えることを懸念して法整備が一部遅れをとっている。グローバル市場では中央銀行発行の独自デジタル通貨(Central Bank Digital Currency, CBDC)に対する関心が高まっており、韓国政府も仮想通貨を受け入れる体制を構築する必要があるが、どのような行動に出るのか、今後も同国での展開を見守っていきたい。

release date 2020.07.15

出典元:

ニュースコメント

世界各国で異なる仮想通貨の税制

仮想通貨市場の拡大に伴い、各国政府は様々な見解の下、仮想通貨の税制を整備しており、国ごとに税率や税区分などの差異が生まれている。例えば、イスラエルではビットコインを課税対象とする判決が出され、税務局が仮想通貨取引に由来する利益に対して20%から25%のキャピタルゲイン税と17%の付加価値税を課すことを明示しているという。また、東南アジアのタイでは、仮想通貨取引による利益が出金された時点で一律15%の課税を行うことが決定されているようだ。一方、日本では国税局が仮想通貨取引の利益を雑所得として申告することを義務付け、住民税と合わせて最高55%の税率が適応されるようになっている。これに対して日本国内では不満の声が上がっており、仮想通貨関連団体が税制改正を要請するなど、申告分離課税の適応を求める動きが生じているが、当局はどのような対応を取るのか、今後も各国政府の動向に注目していきたい。


Date

作成日

2020.07.15

Update

最終更新

2021.08.31

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
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