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リトアニア、CBDCのLBCOINをローンチする予定

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update 2021.08.31 15:32
リトアニア、CBDCのLBCOINをローンチする予定

update 2021.08.31 15:32

他の先進諸国に先駆けた試験的な運用を試みる

リトアニアで、中央銀行発行の独自デジタル通貨(Central Bank Digital Currency)【以下、CBDCと称す】であるLBCOINが間も無くローンチされる予定だということが明らかになった。[1]

報道によると、リトアニア銀行(Lietuvos Bankas)は仮想通貨とブロックチェーン技術を実用化するためのプロジェクトの一環として、来週までに2万4,000通貨のLBCOINを発行する予定だという。このLBCOINのローンチはFacebook(フェイスブック)のステーブルコインであるリブラ(Libra)に着想を得たものであり、これまでリトアニア銀行はCBDCの発行を真剣に検討してきたようだ。

リトアニア銀行の副総裁であるMarius Jurgilas氏は、LBCOINに関して次のようにコメントしている。

他の誰かが既存の金融システムを脅かす可能性があることを同行が認識するまで、どの中央銀行も仮想通貨について真剣に考えていませんでした。中央銀行は社会が望むものを提供しなければなりません。中央銀行が仮想通貨に対する考えを改めつつあるが、おそらくLBCOINは最も先進的なCBDCに関する試みだと言えるでしょう。

Marius Jurgilas, Deputy Governor of Lietuvos Bankas - Reutersより引用

Jurgilas氏によると、LBCOINは中央銀行によって発行および管理され、6通貨あたりで99ユーロの価値を持っており、1918年にリトアニアの独立宣言に署名した人物の肖像画が添付されているという。また、LBCOINはリトアニア銀行のプライベートブロックチェーン上で取引できるようになっており、19.18ユーロの価値があるクレジットカードサイズの銀貨と交換が可能だ。今年1月に中国政府が暗号法を施行したことをきっかけに、世界各国で政府機関による研究開発が活発となってきているが、LBCOINの発行がどのような変化をもたらすのか、今後も仮想通貨市場での動きを見守っていきたい。

release date 2020.07.06

出典元:

ニュースコメント

バルト三国を含むEU加盟国の規制強化を求める欧州委員会

2018年に欧州ではAMLD5が施行されたが、ラトビアやエストニアなどのバルト三国やマン島での銀行関係者のスキャンダルが相次ぎ、全般的なコンプライアンス強化が必要であることが浮き彫りとなっている。これを受けて欧州委員会は仮想通貨市場も含めた規制のフレームワークを構築し、EU(欧州連合)加盟国を監督することで管轄地域における金融システムの安全性を守ろうとしているようだ。特に欧州委員会は金融規制が比較的緩い小国に目をつけており、今年に入ってからはエストニアに仮想通貨市場の規制強化へ取り組むよう指示している。また、欧州委員会は2018年にエストニアがエストコイン(Estcoin)と呼ばれるCBDCの発行を試みた際にも、既存の金融システムへの影響を考慮して批判的な見解を示した。今回、リトアニア銀行がLBCOINの発行を決定したことはEU諸国に対しても衝撃的な出来事となったが、欧州委員会および各国政府はどのような反応を示すのか、今後も同地域での展開に注目していきたい。


Date

作成日

2020.07.06

Update

最終更新

2021.08.31

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
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