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INTL、私募債発行で3億5,000万ドルの資金調達に成功

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update 2021.08.31 15:32
INTL、私募債発行で3億5,000万ドルの資金調達に成功

update 2021.08.31 15:32

調達資金はGAINの買収に充てる方針

米国にて幅広い金融事業を展開しているINTL FCStone Inc.(本社:155 East 44th Street, Suite 900, New York, NY 10017[1])【以下、INTLと称す】は6月11日、2025年に償還を迎える優先担保付社債(Senior Secured Notes)の発行により、3億5,000万ドルの資金調達に成功したことを発表した。[2]

同債券は元本の98.5%の金額で発行され、全ての調達資金は分別管理するエスクロー口座に預け入れられたという。INTLは同口座への入金が完了した後、私募債は第2順位抵当権付で、シニアクレジットファシリティを活用するINTLの子会社やGAIN、及び傘下の国内を拠点とする子会社が連帯保証することになる予定だ。INTLは、調達資金を手元現金と合わせてGAINの買収に充てる方針だという。

2020年3月、INTLはGAINを買収することを発表した。INTLは全額現金を用いて1株当たり6ドルのGAIN株式を、総額にして約2億3,600万ドルで買収する見通しとなった。6月5日に行われたGAINの臨時株主総会においては、71%以上の株主がINTLによる買収に賛成する票を投じ、買収手続きに必要とされる出席議決権の3分の2以上の賛成票を集めたという。ただし、同社取締役会メンバーのPeter QuickとChris Sugden氏は、INTLとの買収契約の締結後、新型コロナウイルス(COIVD-19)禍におけるリテール顧客の取引量が大幅増加したことに鑑み、1株当たり6ドルでの買収はGAINの長期的価値を反映していないとして反対の意を表明している。

GAINの一部の取締役から反対意見が出ているものの、多数の株主がINTLによる買収に賛同すると共に、そのための資金も確保できたことから、GAINがINTLの傘下にてサービス展開する日が近づいている状況だ。

release date 2020.06.15

出典元:

ニュースコメント

INTLによるGAIN買収が現実味

ITNLが発行した私募債とは、公募以外の手法によって取得勧誘される債券のことを指す。一般的に私募債の発行基準は厳格なものであるため、強固な財務基盤を構築する企業でなければ発行できないものとされている。間接金融と呼ばれる銀行からの借り入れによる資金調達とは異なり、資本市場からの直接金融による資金調達となるため、企業にとっては資金調達手段を多様化させることができる。加えて、INTLのような上場企業が発行する公募債とは異なり、発行手続きも比較的簡単なものになっている。今回、同社が私募債の発行を通じてGAINの買収金額を上回る資金を調達したことにより、買収の可能性はより高まっている状況だ。また、INTLはGIROXXを買収するなど、積極的な買収戦略による業容拡大を模索しているほか、INTLはブランド名をStoneXに刷新し、グローバルリブランディング戦略を推進させる方針も示している。同社によるGAIN買収が現実味を帯びており、正式に買収が完了した後、両社が如何なるソリューションを打ち出すか注目したい。


Date

作成日

2020.06.15

Update

最終更新

2021.08.31

プラナカンカン | Peranakankan

執筆家&投資家&翻訳家&資産運用アドバイザー

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プラナカンカン

国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
慶應義塾大学卒。

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