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BTSE、トルコリラを裏付けとするステーブルコインの取り扱いを開始

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update 2021.08.31 15:32
BTSE、トルコリラを裏付けとするステーブルコインの取り扱いを開始

update 2021.08.31 15:32

危機に直面する国内市場で効率的な送金手段として活用されることを想定

英国領のヴァージン諸島を拠点とする仮想通貨取引所のBTSEは、トルコリラを裏付けとするステーブルコインであるビリラ(BiLira)の取り扱いを開始したことを発表した。[1]

これまでBTSEは法定通貨および仮想通貨、ステーブルコインのリスティングを拡大してきており、今回、ビリラを追加したことで合計19種類の通貨を取り扱えるようになったという。この発表に関してBTSEのCEO兼共同創設者であるJonathan Leong氏は、ビリラをリスティングしたことでトルコ国内のユーザーが安価な手数料で迅速な送金を行えると同時に、より多くの選択肢を持って取引に参加できるようになったと言及している。

現在、トルコは新型コロナウイルス(COVID-19)の影響でインフレ率の上昇や経済成長の鈍化、失業率の悪化などに苦しめられており、今月7日時点でリラ価格が過去最低水準の1ドルあたり7.236リラを下回る、7.49リラを記録した。これを受けてトルコの銀行監督当局である銀行調整監視機構(Banking Regulation and Supervision Agency)【以下、BDDKと称す】は、UBS・シティ・BNPのリラ取引禁止を解除し、対米ドルでの通貨価格を引き上げることに成功している。アナリストの中には、トルコリラが更に売られることになると警告を発する者も存在するが、現時点ではBDDKの思惑通りに堅調な推移を示しているようだ。

ビリラは金融危機に直面するトルコ経済を支援するためにローンチされたステーブルコインだ。その開発を手がけるBiLira Teknoloji A.Ş.のCOOであるVidal Artditi氏は、トルコ国民がブロックチェーンを活用したイノベーションに興味を示しており、取引や送金、オンラインゲーム、教育、スポーツなどの分野で分散型アプリ(DApps)を利用する可能性があると説明した。また、Artditi氏はトルコ政府や民間組織が仮想通貨関連の取り組みを進めている事実に触れ、同国が変革の震源地になり得ると豪語しているが、BTSEによるビリラの取り扱い開始が国内市場にどう作用するのか、今後も動向を見守っていきたい。

release date 2020.05.27

出典元:

ニュースコメント

仮想通貨の経済効果に期待するトルコ政府

トルコリラのインフレが進行していることを背景に、トルコでは仮想通貨市場が盛り上がりを見せており、世界的な大手取引所による市場進出の話が持ち上がってきている。例えば、シンガポールを拠点にするHuobiはトルコ進出を発表し、昨年からHuobi MENA主導での事業展開を始めているという。また、競合のバイナンスもトルコ市場の可能性に目をつけており、昨年末にトルコリラとの通貨ペアを複数リスティングしている。この仮想通貨市場の動きに対して、トルコ政府は中央銀行主導の仮想通貨発行を検討するなど、自国経済を復興させるための指針となる第11次開発計画(The Eleventh Development Plan)に仮想通貨関連の項目を盛り込んでいるようだ。国内市場でビリラが流通し始めれば、トークン経済が一気に拡大すると考えられるが、トルコ政府はこの流れを後押しできるのか、今後も当局の取り組みに注目していきたい。


Date

作成日

2020.05.27

Update

最終更新

2021.08.31

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
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