Select Language

アルバニア、新しい仮想通貨関連法が成立

アルバニア、新しい仮想通貨関連法が成立

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS
update 2021.08.31 15:32
アルバニア、新しい仮想通貨関連法が成立

update 2021.08.31 15:32

ライセンス制度の導入と違反者への罰金を制定へ

今月21日、アルバニア議会が、仮想通貨の法的フレームワークを構築するために、新しい仮想通貨関連法を成立させたことが明らかになった。[1]

この法案はもともと2019年10月にアルバニア議会の経済委員会によって提案されたものだが、今回、賛成88票、反対16票、棄権3票の結果を持って正式に可決されたという。これによりアルバニア政府は、国内で活動する仮想通貨関連企業に対してライセンス発給の条件を定められるようになり、仮想通貨市場全体を規制することが可能となる。アルバニアの財政経済大臣であるAnila Denaj氏は、この新しい法律が事業者を監督する役割を果たすと同時に、違反者に厳しい罰金を課す根拠になると説明しているが、仮想通貨メディアのCoinTelegraphはこれを「欧州で最も包括的な仮想通貨法」と評価している。

今回アルバニアは、2018年のマルタ、2019年のフランスに続いて、EU(欧州連合)で独自の仮想通貨規制を講じた3番目の国となった。アルバニアは仮想通貨の法的フレームワークを構築することで、国外の仮想通貨関連企業を誘致しようとしている可能性がある。実際にマルタは同様の戦略を用いて成功を収めており、多国籍な仮想通貨関連企業が集まるブロックチェーンアイランドと呼ばれているようだ。

これまでブロックチェーンおよび仮想通貨関連企業の多くは、曖昧な規制に違反して結果的に罰せられるリスクを回避するために、特定の国に依存しない形で事業を継続させてきた。しかしながら近年、アルバニアを含む複数の国が仮想通貨規制を明確化しようと法整備を行なっており、市場環境に変化が現れ始めているが、これが仮想通貨関連企業にどのような影響を与えるのか、今後もこれら企業の動向を見守っていきたい。

release date 2020.05.26

出典元:

ニュースコメント

国際的な圧力を受けるオフショア金融センター

昨年、マルタ政府は仮想通貨金融資産法を施行し、他の先進諸国と同様に仮想通貨関連企業向けのライセンス制度を導入することに成功している。既にマルタ政府は14社以上の仮想通貨関連企業をVFA(Virtual Financial Assets)エージェントとして承認しており、国内の仮想通貨市場が活気付いているという。しかしながらマルタ政府は資金洗浄対策の強化をEUから要求されるなど、他の加盟国と足並みを揃えるよう圧力をかけられている状況だ。過去に規制強化に踏み切ったバヌアツはオフショア市場としての魅力が低下した例からもわかるように、これに屈すればマルタの金融ハブとしての立場が危うくなることは必至だと言えるだろう。今回、独自の仮想通貨規制を講じたアルバニアも、マルタと同じくEUから圧力を受ける可能性があるが、どのような方針を持って対応するのか、今後も同国市場での展開に注目していきたい。


Date

作成日

2020.05.26

Update

最終更新

2021.08.31

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
投資のヒントになり得る国内外の最新動向をお届けします。

この記事は、お役に立ちましたか?

ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。

お問い合わせ先 [email protected]

貴重な意見をいただきありがとうございます。
貴重な意見をいただきありがとうございます。

関連記事

アクセスランキング

Vantage Tradingで出金遅延、担当者が語る原因と対応

Vantage Tradingで銀行出金に関する遅延が確認されています。出金申請後に着金まで時間を要するケースが報告されており、SNS上でも混乱が発生している状況です。原因としては入金額の急増や決済システム側の処理制限が影響しているものと見られます。
update2025.10.24 19:00

PayPayを使って海外FXとの入出金が可能に?Binance JapanとPayPayが提携を発表

Binance JapanとPayPayが業務提携を発表し、PayPayマネーを使った仮想通貨購入サービスの提供などが検討されています。本記事では、Binance JapanとPayPayの提携内容や、PayPayを使った海外FXとの入出金フローなどを解説します。
update2025.10.17 19:00

メタマスク等の利用が規制対象に?金融庁がDEXの規制を議論

暗号資産WGでの議論を発端に、SNS上で「DEX利用が非合法化されるのでは?」といった投稿が話題になっています。本記事では、金融庁で議論されたDEX規制の現状や、SNSで広まる情報の真偽、海外FXユーザーへの影響などを解説します。
update2025.10.28 19:00

XMTradingの入出金で銀行口座凍結?海外FX禁止の銀行に注意

SNS上では「XMTradingの出金で銀行口座が凍結された」とする投稿が一部で見受けられます。銀行によっては海外FXとの取引を禁止しているため注意が必要です。本記事では凍結リスクが高い銀行や仮想通貨送金の注意点を説明します。
update2025.09.03 19:00

Wiseでの海外FX入出金をおすすめできない理由とは?アカウント閉鎖の可能性も

海外FXユーザーの間で、Wiseを利用した送金が話題になっています。しかし、Wiseでの入出金はリスクが高いためおすすめできません。この記事ではその理由を説明します。
update2025.09.08 19:00

Exnessで10月に2度もサーバーダウン!?SL設定のユーザーは損失補填

海外FX業者のExnessで、10月に2度のサーバーダウンが発生しています。一連のトラブルが原因で、損失を被ったユーザーも少なくないようです。本記事では、報告されている不具合やExnessが実施した補償などについて説明します。
update2025.10.30 19:30

bitcastleは詐欺業者?口座開設ボーナスで出金拒否多数

SNS上ではbitcastleから「出金できない」「口座を凍結された」といった報告が相次いでいます。本記事では、bitcastleで報告されている出金トラブルを紹介するほか、bitcastleは詐欺業者なのかどうか説明します。
update2025.10.21 19:30

XMはゴールド(XAUUSD)のスプレッドも広い?ボーナス取引で実質お得

XMTradingのゴールド(XAUUSD)はスプレッドこそ狭くないものの、スワップフリー口座や豪華ボーナス、約定スピードの速さで十分に利用の検討余地があると言えます。当記事ではXMTradingでゴールド取引が向いている・向いていないトレーダーを他社と比較しながら解説していきます。
update2025.10.22 19:00

SwiftTraderが資金難?SNSで出金トラブル報告が増加

2025年以降、SwiftTraderで出金拒否・遅延の報告がSNSで相次いでいます。本記事では報告されている出金トラブルのほか、GEMFOREXとの類似点やSwiftTraderをおすすめしない理由を説明します。
update2025.10.16 19:30

Peska(ペスカ)は本当に安全?評判は悪くないが入出金リスクに注意

PeskaはFX業者とのコラボキャンペーンなどをきっかけに、急速にユーザーを増やしているオンラインウォレットです。しかし、新興サービスのため利用すべきか迷うという人も少なくありません。この記事ではPeskaの安全性や評判、オンラインウォレット業界が抱えるリスクなどを説明します。
update2025.09.29 19:30

免責事項:Disclaimerarw

当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。

本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE

Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー

クッキー利用に同意する
share
シェアする
Line

Line

Facebook

Facebook

X

Twitter

キャンセル