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フランス銀行、デジタルユーロの試験運用に成功

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update 2021.08.31 15:32
フランス銀行、デジタルユーロの試験運用に成功

update 2021.08.31 15:32

欧州でCBDC関連の取り組みを加速させる可能性

フランス銀行(Banque de France)は、大手投資銀行のSociete General(本社:29 Boulevard Haussmann 75009 Paris[1])【以下、ソシエテジェネラルと称す】と中央銀行発行の独自デジタル通貨(Central Bank Digital Currency)【以下、CBDCと称す】実現に向けて行なったデジタルユーロの試験運用が成功裏に終わったことを発表した。[2]

発表によると、今月14日にソシエテジェネラルは、4,000万ユーロ(約4,400万ドル)の担保付き社債(Covered Bond)をセキュリティートークンとしてブロックチェーン上で発行し、フランス銀行がそれをデジタルユーロで買い上げたという。昨年4月にも、1億ユーロ(約1億ドル)相当の債券をソシエテジェネラルがセキュリティトークン形式で発行したが、その際にフランス銀行は従来の法定通貨で決済を行なっている。

今回の試験運用に関してフランス銀行は、エンドツーエンドのブロックチェーンインフラが利用された事実を強調し、10年前の技術を簡素化してセキュリティを強化することが、支払いプロセスを自動化する鍵になると報告した。また、フランス銀行は多数の金融機関がデジタルユーロに対して関心を寄せていると主張し、今後、数週間以内に他の企業とも運用試験を実施すると言及している。加えて、フランス銀行はこの運用試験の結果が欧州全体のCBDC発行に向けた取り組みを加速させる可能性があると説明したようだ。

ほとんどの中央銀行がCBDCの実現可能性を検証している段階にあるが、中国人民銀行(People's Bank of China)は既に複数の都市でデジタル人民元のパイロットプログラムをスタートさせている状況だ。欧州ではフランスと並んでオランダ中央銀行(De Nederlandsche Bank, DNB)が、デジタルユーロの開発をリードする意思があることを明確にしている。依然として専門家の多くはCBDCが既存の金融システムに与える影響に対して批判的な見解を示しているが、フランス銀行とソシエテジェネラルの取り組みがどのような変化をもたらすのか、今後も欧州各国の動きに注目していきたい。

release date 2020.05.25

出典元:

ニュースコメント

欧米の動きを受けてCBDC開発への期待が高まる日本

Facebook(フェイスブック)のリブラ(Libra)やデジタル人民元の研究開発がスタートして以降、これに対抗する形で欧米諸国はCBDC発行を見据えた活動に注力し始めている。実際に欧州では、スウェーデン国立銀行がCBDC発行の可能性を探っており、イークローナ(e-Krona)のパイロットプログラムが始動している状況だ。また、米国でも景気刺激法案の一環でデジタルドルの発行が検討されるなど、具体的なケースでのCBDC活用が現実味を帯びてきているという。一方、日本では日本銀行がデジタル円発行に動くとの期待が高まっているものの、その効果が定かではないことから、なかなかプロジェクトが立ち上がらない状態が続いている。今回、フランス銀行がデジタルユーロの試験運用に成功したことは、欧州だけでなく仮想通貨市場全体にとって重要な試金石になると考えられるだけに、今後もCBDC開発の進捗を見守っていきたい。


Date

作成日

2020.05.25

Update

最終更新

2021.08.31

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
投資のヒントになり得る国内外の最新動向をお届けします。

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