Select Language

リフィニティブ、ElektronをPrimeXMのXCoreシステムと統合

リフィニティブ、ElektronをPrimeXMのXCoreシステムと統合

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS
update 2022.05.12 14:29
リフィニティブ、ElektronをPrimeXMのXCoreシステムと統合

update 2022.05.12 14:29

XCoreのユーザーはリアルタイムのプライシング情報への容易なアクセスなどが可能

金融情報会社Refinitiv(本社:5 Canada Square London E14 5AQ United Kingdom[1])【以下、リフィニティブと称する】は、市場データ管理ソリューションであるElektron as a Service【以下、Elektronと称す】と、ブリッジブローカー(FXブローカーがリクイディティプロバイダーに注文を出す際の仲介ブローカー)のPrimeXM(本社:Kaminion 1, 4100 Limassol, Cyprus[2])が開発したXCoreシステムを統合した。[3]

今回の統合により、XCoreのユーザーはリフィニティブが提供するリアルタイムのプライシング情報へのアクセスが容易になるほか、インフラ投資の削減も期待できるという。また、超低レイテンシーのオーダールーティングやプライシングエンジンを利用できると共に、広範なリクイディティプロバイダー(流動性供給業者)へのアクセスも可能になるとのことだ。ユーザーはスタンドアロン型のサービス、もしくはより広範な管理サービスの一部としてElektronを活用できるという。

リフィニティブは、ロンドン証券取引所グループ【以下、LSEGと称す】に270億ドルで買収されることが決まっている。LSEGはリフィニティブとテクノロジーやコーポレート機能などの多岐にわたる分野で相乗効果を発揮し、両社が保有する付加価値データを有効活用していく方針だ。また、2020年3月にリフィニティブのシステム上で取引されたFXの平均日次取引高(ADV)は、5,400億ドルであったという。尚、リフィニティブはグローバルサステナブル戦略を公表したほか、リフィニティブはオルタナティブデータ関連レポートを公表するなど、多岐にわたる分野における取り組みを強化している。

一方のPrimeXMはXCoreシステムをアップグレードし、法人顧客の多様なニーズに対応したコネクティビティサービスオプションを追加した。これにより、異なるアグリゲーション(流動性集約)戦略を用いる各ユーザーは、同システム上でリクイディティプール(流動性の集約)機能の活用などの際に、リクイディティプロバイダーの追加や削除が可能となるほか、PrimeXMのサポートチームの協力を必要とせずに、選択した業者に対して現在のサービス状況をリアルタイムに把握できるとのことだ。また同社は2020年3月、システムを復元させるツールであるBackup and Restore Configuration機能を追加した。これにより、ユーザーはシステムに不具合が生じた際、同ツールを活用することで、PrimeXMのサポートチームを必要とせずにシステムを動作可能もしくは直近の状態に復元できるという。PrimeXMのXCoreはエクイニクス(Equinix)が運営するデータセンターを活用し、中央集権型の環境でブローカレッジ業界全体をカバーしたソリューションを提供している。

尚、足元では新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミックを受け、MASが為替介入データ公表を前倒しするなど、グローバル各国当局は金融市場の安定化に向けた動きを強めている。また、順調に市場が成長している市場取引データビジネスに関しては、新型コロナウイルスの感染拡大が如何なる影響を及ぼすのか、注目が高まっている状況である。リフィニティブはPrimeXMと手を組み、プライシング情報の提供などを通じて市場取引データ関連サービスの強化を図っているが、今後は顧客の利用動向を見守る必要がありそうだ。

release date 2020.05.18

出典元:

ニュースコメント

Elektronを活用し市場取引データビジネスの推進を図るリフィニティブ

リフィニティブのElektronを活用することで、顧客は自社のエコシステムをリクイディティプロバイダーやサードパーティなどのシステムと統合できる。これにより、マルチアセットクラスに対応した市場データの共有や分析が可能となるほか、クラウド上のサービスになるため、インフラ投資及び運用の必要性が低下し、総所有コスト(TCO)の削減も期待できるという。同社は南北アメリカや欧州、アジアにデータセンターを設置しているが、中でもサンパウロと上海、ムンバイにデータセンターを設けており、顧客は急成長を遂げる新興国の市場データへリアルタイム且つ低コストでアクセスできるとのことだ。リフィニティブにとっては成長市場である市場取引データビジネスの市場シェアにおいて、ライバルのブルームバーグ(Bloomberg)に水をあけられている状況であり、XCoreとのシステム統合を通じて同ビジネスの強化を図っていると推察される。今後も市場取引データビジネスをリードする両雄が、顧客ニーズにマッチした画期的なソリューションを開発することを期待したい。


Date

作成日

2020.05.18

Update

最終更新

2022.05.12

プラナカンカン | Peranakankan

執筆家&投資家&翻訳家&資産運用アドバイザー

arrow
プラナカンカン

国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
慶應義塾大学卒。

この記事は、お役に立ちましたか?

ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。

お問い合わせ先 [email protected]

貴重な意見をいただきありがとうございます。
貴重な意見をいただきありがとうございます。

関連記事

アクセスランキング

もう国内銀行送金は使えない?法改正で海外FXトレーダーを直撃する3つの入出金リスク

資金決済法の一部改正により、海外FXユーザーの間で、当たり前のように利用されてきた国内銀行送金による入出金が使えなくなる可能性が浮上しています。法改正が海外FXに与えるリスクと現時点で考えられる対策を説明します。
update2025.07.01 19:00

海外FX利用で国内銀行口座の凍結が増加?法改正後の入出金リスクとは

SNS上で海外FXユーザーの銀行口座が凍結されたことが話題になっています。本記事では、SNSで話題の凍結報告の背景を説明するほか、海外FX業界に迫る「本当の入出金危機」と今後の備えについて解説します。
update2025.07.09 19:00

海外FX業者Exnessへの入出金で​​銀行口座が凍結されるケースが発生

海外FX業者のExness(エクスネス)で国内銀行送金による入出金を行ったことをきっかけに、銀行口座が凍結されるケースがSNS上で話題になっています。SNS上では銀行送金2によるものとの声が見受けられますが、凍結の原因は収納代行業者と想定されます。
update2025.05.09 19:00

海外FXに仮想通貨で入出金する方法は?規制強化で仮想通貨送金が最適解か

海外FXの入出金ルート封鎖が加速しており、SNS上では「銀行口座が凍結された」といった投稿も見られます。そんな中、注目を集めているのが仮想通貨での入出金です。この記事では、海外FXに仮想通貨で入出金する方法や、仮想通貨送金時の注意点などを解説します。
update2025.07.15 19:00

GMOコインからBybitに送金してみた!送金手数料や最低送金額なども解説

Myforex編集部では、GMOコインからBybit(バイビット)に仮想通貨を送金してみました。この記事では、実際に送金してみた経験などを交えながら、送金手順やおすすめの送金通貨、トラベルルールの対応状況などを紹介します。
update2025.06.10 20:00

SBI VCトレードからBybitに送金してみた!手数料や送金時間も解説

Myforex編集部では、国内取引所のSBI VCトレードからBybitに仮想通貨を送金してみました。本記事では、送金手順や手数料、送金時間などを紹介します。
update2025.06.11 19:30

海外FXに「兵糧攻め」、bitbank・エポスの利用規制で仮想通貨送金にさらに注目集まる

bitbankが利用規約を一部改定し、今後は海外FXへの直接送金が難しくなりました。エポスカードもFXの利用停止を発表したほか、国内銀行口座の凍結事例も増加しています。こうした背景から、海外FXユーザーは入出金経路の見直しが急務となっています。
update2025.07.04 19:00

スマホ用MT5でZigZagが使える!iOS版に平均足ほか新機能が複数追加

iOS版MT5に待望の新機能が複数追加されたことにより、平均足チャート、ZigZag、マーケットプロファイルの実装に加え、データウィンドウ強化や取引レポート機能など視認性と操作性が向上しました。アップデート内容とトレードスタイルごとの活用例などを紹介していきます。
update2025.07.09 19:30

FXONが「Nintendo Switch 2 争奪キャンペーン」を開催!入金&取引で豪華賞品をプレゼント

FXONが「Nintendo Switch 2 争奪キャンペーン」の開催を発表しました。本キャンペーンでは「Switch 2」のほか、豪華賞品が抽選でプレゼントされます。取引を重ねるごとに抽選権利がもらえる仕組みで、取引するほど当選確率がアップします。
update2025.07.16 19:00

Exnessでスワップフリーが突如剥奪されるバグ発生、対象者には補償予定

海外FX業者のExnessで突如スワップフリーが剥奪されたとするXの投稿が注目を集めています。Exnessはシステムのバグが原因と説明しており、スワップが発生したユーザーに対して補償する方針を示しています。
update2025.07.18 19:00
youtube youtube

免責事項:Disclaimerarw

当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。

本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE

Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー

クッキー利用に同意する
share
シェアする
Line

Line

Facebook

Facebook

X

Twitter

キャンセル