Select Language

オランダ中央銀行、仮想通貨関連企業の登録を義務化

オランダ中央銀行、仮想通貨関連企業の登録を義務化

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS
update 2021.08.31 15:32
オランダ中央銀行、仮想通貨関連企業の登録を義務化

update 2021.08.31 15:32

取引所やウォレットサービスなどを規制する法律が成立

オランダの中央銀行であるDe Nederlandsche Bank【以下、DNBと称す】が、国内で活動する仮想通貨関連企業に対し、今月18日までに同行に登録を行うよう最終通告を出したことが明らかになった。[1]

先月、オランダでは金融活動作業部会(Financial Action Task Force)【以下、FATFと称す】に準拠する形で、最新のマネーロンダリング防止(AML)を盛り込んだ法案が可決されたという。以前から2020年までにDNBは仮想通貨市場を規制するとの方針を示していたが、これにより国内の仮想通貨取引所やカストディ企業は同行への登録が義務付けられることになった。仮想通貨同士の通貨ペアのみを取り扱う取引所などは規制対象外と判断されたものの、この決定に従わない企業に対し即時の営業停止命令や罰金などの法的措置が取られる可能性がある。

当初からオランダ国内の仮想通貨関連企業はこの規制に対して否定的な反応を示しており、FATFの第5次マネーロンダリング対策指令(The Fifth EU Anti-Money Laundering Directive)が活動の妨げになるとの見方が強まっているという。実際にオランダの主要な取引所であるDeribitは、FATFの厳しい勧告を容認できずにパナマに移転することを決断している。昨年9月、オランダ当局は仮想通貨関連企業に新しい規制フレームワークを設けると通知したが、これら企業の反応は芳しくなかったようだ。

一方、DNBはデジタルユーロの開発に積極的な動きを見せており、先月発行したレポートの中で、欧州市場における中央銀行発行の独自デジタル通貨(Central Bank Digital Currency)【以下、CBDCと称す】の実現に向けた取り組みをリードする意思があることを明らかにしている。最近、ECB理事が仮想通貨の普及に前向きな発言をするなど、欧州でもCBDCへの関心が高まりつつあるが、オランダ政府はどのようなアプローチを見せるのか、今後も同国での展開に注目していきたい。

release date 2020.05.08

出典元:

ニュースコメント

欧州各国の仮想通貨規制に温度差

中国のデジタル人民元やFacebook(フェイスブック)によるリブラ(Libra)のローンチが現実味を帯びてきていることを背景に、欧州地域ではEU(欧州連合)を中心に仮想通貨規制の導入が進められている。欧州各国はEUに歩調を合わせる形でマネーロンダリング防止やテロ資金供与対策(CTF)関連の法改正を行なっているが、経済政策の違いなどが軋轢(あつれき)を生んでいるようだ。特に産業が乏しい東欧諸国は、フィンテック分野の発展を促すことに重視しており、仮想通貨市場にも比較的寛容な姿勢を示しているという。先日、エストニアが欧州委員会の指摘を受けて仮想通貨規制の強化に踏み切ったものの、ライセンス発給を厳格化したことが仮想通貨市場の停滞を招く可能性があるとの懸念が浮上している。同じくオランダも欧州委員会から対応が不十分だとの指摘を受けているだけに、今回の法整備に合わせて更なる仮想通貨規制が必要になってくると言えるだろう。


Date

作成日

2020.05.08

Update

最終更新

2021.08.31

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
投資のヒントになり得る国内外の最新動向をお届けします。

この記事は、お役に立ちましたか?

ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。

お問い合わせ先 [email protected]

貴重な意見をいただきありがとうございます。
貴重な意見をいただきありがとうございます。

関連記事

アクセスランキング

bitwallet &Titan FX トレードコンテストを開催!賞金総額最大400万円

海外FX業者のTitan FXが、「bitwallet &Titan FX トレードコンテスト」を開催することを発表しました。コンテストでは専用のデモ口座を使用するため、自己資金をリスクにさらすことなく参加できます。上位入賞者には賞金も贈られます。
update2024.05.02 20:30

仮想通貨SUIのステーキング利率は?やり方やリスクを解説

仮想通貨SUIは、レイヤー1ブロックチェーンSuiのネイティブトークンです。Suiでは、PoSの派生系であるDPoSによりSUIのステーキングが可能です。当記事では、SUIをステーキングする方法やステーキング利率、ステーキングのリスクをご紹介します。
update2024.05.02 20:00

仮想通貨REZの将来性は?イーサリアムのリステーキングプロトコルRenzoについて解説

仮想通貨(暗号資産)REZは、リステーキングプロトコルRenzoのネイティブトークンです。Renzoは、イーサリアム(ETH)のリステーキングを簡単に実行できるプラットフォームとして機能します。
update2024.05.01 20:00

リピート注文その1|最良の取引戦略の1つリピート注文とは

リピート注文(グリッドトレード)は、インディケータに関する知識を必要としないシンプルな手法です。注文を設定した後は、単純なルールに従って行動するだけです。
update2024.04.30 20:30

メタマスク(MetaMask)のエアドロップ確認機能とは?特徴や使い方を解説

分散型ウォレットのメタマスク(MetaMask)に、エアドロップ確認機能が追加されました。これにより、エアドロップの受け取り資格の有無を、メタマスク上で簡単にチェックすることが可能になっています。当記事では、エアドロップ確認機能の特徴や、対応しているブロックチェーン、使い方を解説します。
update2024.04.26 21:00

仮想通貨BBの将来性は?ビットコイン向けリステーキングチェーンBounceBitについて解説

仮想通貨(暗号資産)BBは、レイヤー1ブロックチェーンBounceBitのネイティブトークンです。BounceBitは、ビットコイン(BTC)をリステーキングできるインフラとして機能します。
update2024.04.25 20:00

セービングとステーキングの違いとは?仕組みや利率・やり方を解説

仮想通貨(暗号資産)を運用する代表的なサービスとして「セービング」と「ステーキング」があります。よく似た両者には、どのような違いがあるのでしょうか。当記事では、セービングとステーキングの違いや仕組み、利率、やり方などを解説します。
update2024.04.25 19:30

Zoomexがプレイ金額杯を開催!To The Moonをプレイして総額17万円相当の賞金・特典を獲得

Zoomex(ズーメックス)が、プレイ金額杯の開催を発表しました。To The Moonをプレイしてランキングに入賞すると、総額17万円相当の賞金・特典を獲得できます。キャンペーンは、2024年4月30日午前9時(日本時間)までです。
update2024.04.23 20:00

BigBossが新規ユーザー向けの入金ボーナスを提供!最大1万3,700ドルを付与

海外FX業者のBigBossが入金ボーナスの提供を開始します。今回のボーナスプログラムでは累積入金額によって付与率が変化し、最大1万3,700ドルが付与されます。入金ボーナスの付与条件や対象、注意点などをまとめました。
update2024.04.22 20:30

ThreeTraderが3周年を記念したキャンペーンを開催!

海外FX業者のThreeTraderが、3周年を記念したキャンペーンの第一弾を開催しています。キャンペーン期間中に本人確認審査を完了、または初回入金を行うと合計20ドルのキャッシュバックを受け取れます。
update2024.04.19 21:00
youtube youtube

免責事項:Disclaimerarw

当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。

本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE

Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー

クッキー利用に同意する
share
シェアする
Line

Line

Facebook

Facebook

X

Twitter

キャンセル