ビットコインの半減期に関する議論が過熱

ビットコイン（Bitcoin）は、5月中旬に予定されている半減期まで残り2週間を切っており、仮想通貨コミュニティではその価格や市場環境の変化に関して様々な議論が展開されている。[1]

一部コミュニティでは、ビットコインの半減期が重要なイベントにはなり得ないと予想されているものの、マイニング機器の値下がりや短期的な利益を求めるトレーダーの流入など、既に仮想通貨市場では変化が現れ始めているようだ。今年3月頃に大手マイニング機器メーカーのBitmainは新製品を市場投入したばかりだが、半減期の影響を見越して値下げに踏み切っている。また、大手マイニング企業のHut 8はここ数四半期の収益性が低下しており、半減期に突入してマイニング設備の競争力を失うことがリスクになっているという。

これと同時に、仮想通貨市場では半減期の到来がビットコイン価格の高騰につながると言われており、仮想通貨投資に対する関心が高まっている状況だ。中央銀行の金融政策やマクロレベルでの経済イベントと比較すれば、半減期の影響は無視できる程度のものかもしれないが、ストック・フロー比率（Stock to Flow）【以下、S2Fと称す】の経済モデルでは、ビットコインの希少性が価格上昇を引き起こすと予測されている。

このような論争は仮想通貨市場を超えて行われており、米経済紙のForbesでもLuke Fitzpatrick氏が寄稿した記事の中で、新しいミリオネアが誕生する可能性があると言及されているようだ。米国では景気刺激法案の一環でデジタルドルの発行が検討されるなど、仮想通貨関連の取り組みが流動的になってきているが、ビットコインの半減期がどのように作用するのか、今後も仮想通貨市場の動向を見守っていきたい。

release date 2020.05.01

• CoinDesk

  https://www.coindesk.com/blockchain-bites-what-the-bitcoin-halving-means-for-miners-and-prices