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BSDEX、仮想通貨取引に逆指値注文を導入

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update 2021.08.31 15:32
BSDEX、仮想通貨取引に逆指値注文を導入

update 2021.08.31 15:32

不安定な市場環境で活用されることを想定

ドイツの仮想通貨取引所であるBoerse Stuttgart Digital Exchange【以下、BSDEXと称す】は、同取引所のユーザーが成行注文(マーケットオーダー)と指値注文(リミットオーダー)に加え、逆指値注文(ストップオーダー)を利用できるようになったことを発表した。海外FX・CFDブローカーであるFXCM Group, LLC(本社:20 Gresham Street, 4th Floor, London EC 2V 7JE, United Kingdom[1]

逆指値注文は価格が任意の逆指値に達した瞬間に執行されるようになっているが、BSDEXのユーザーは約定価格を制限するために、合わせて注文台帳(Order Book)に指値を入れることが可能だという。一般的に逆指値注文はブレイクアウト戦略などで相場のモメンタムを利用したい際に有効な注文方法となり得るものの、単純に指値注文よりも不利な価格で約定される可能性が高いなどのデメリットもある。これに関してBSDEXのCEOであるDirk Sturz氏は、現在の不安定な市場で逆指値注文を活用することが重要だと主張し、この注文タイプの導入が同取引所の継続的な開発活動の第一歩になると言及した。

BSDEXはドイツ第2位の証券取引所を運営するBoerse Stuttgart GmbHおよびデジタルメディアのAxel Springer、テクノロジー企業であるfinanzen.netのジョイントベンチャーとして誕生し、German Banking Act(Kreditwesengesetz)の要件を満たしたことでドイツ当局に認可された初めての仮想通貨取引所となっている。今の所、BSDEXはビットコイン(Bitcoin)とユーロの通貨ペアのみを取り扱っているが、将来的に更に多くの仮想通貨をサポートすることを計画しているようだ。

最近、ドイツでは銀行の仮想通貨取り扱いを許可する法案が可決されるなど、企業や国民にとって仮想通貨がより身近な存在になりつつある。隣国のスイスでは仮想通貨分野の取り組みがひとつの産業として成立し始めているが、ドイツは仮想通貨市場にどのようなアプローチを取るのか、今後も同国での展開に注目していきたい。

release date 2020.04.30

出典元:

ニュースコメント

仮想通貨取引における成行注文のリスク

逆指値注文はその特性から損切りに利用されることが多く、投資家のリスク管理に役立てられている。しかしながら流動性が低いまたはボラティリティが高い市場環境では、逆指値注文が成行注文と同じく予期せぬ価格で約定される可能性を秘めているため、注文を出すタイミングや状況に注意を払う必要がある。実際に仮想通貨市場ではバイナンスで異常な価格の注文成立が観測されたケースも報告されているようだ。このような仮想通貨取引におけるリスクを軽減するために、Broctagonの仮想通貨向け流動性サービスなどがスプレッドを解消する役割を担っているものの、その働きは未だ限定的だという。今回、BSDEXで逆指値注文が利用可能になったのは喜ばしいことだが、前述のバイナンスのような被害を出さないために、同取引所は取引システムや注文アルゴリズムの十分な検証を行う必要があると言えるだろう。


Date

作成日

2020.04.30

Update

最終更新

2021.08.31

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
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