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BTON、ソフトウェア開発Genesisと提携

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update 2021.08.31 15:32
BTON、ソフトウェア開発Genesisと提携

update 2021.08.31 15:32

トレーディングワークフローの自動化を模索

ディーリングデスクのアウトソーシングサービスを提供するBTON Financial(本社:6 Snow Hill, London, EC1A 2AY[1])【以下、BTONと称す】と金融機関向けソフトウェアプロバイダーであるGenesis(本社:1-3 Dufferin Street, Ground Floor, London, EC1Y 8NA[2])は、運用パフォーマンスの改善に寄与するトレーディングワークフローの自動化を図るべくパートナーシップ契約を締結したことを発表した。[3]

今回の提携を通じた特別プロジェクトの実施に当たり、両社はお互いのテクノロジーを活用し、フロントオフィス業務のデジタルトランスフォーメーションを図る意向だ。特にBTONのSmart Broker Routerは、Genesisのローコードプラットフォーム(Low Code Application Platform)上で利用することで、アセットマネージャーにとっては豊富な流動性や優れた執行機能を活用することが可能だという。

両社の提携に際し、BTONのCEOであるDan Shepherd氏とGenesisのCOOを務めるJames Harrison氏は、それぞれ以下のようにコメントしている。

我々はアセットマネジメント業界に貢献すべく、Genesisと提携したことを喜ばしく思っております。同社のローコードプラットフォームとモジュール・アジャイル型開発手法を利用することにより、我が社はスピード感を持って市場動向に対応することができるでしょう。このことは、頻繁にプラットフォーム全体の再構築を求められるレガシーシステムとは完全に対照的です。我々は同社と協働し、アセットマネジメント業界に革新的なソリューションを提供することを大変楽しみにしております。事業継続計画の運用を行う企業にとって、各種プロセスの自動化を図る上でフィンテックエコシステムの重要性が増している中、Genesisと協働することで現在の市場環境下においても即座に貢献することができるでしょう。

Dan Shepherd, CEO of BTON Financial - BTONより引用

我々はBTONとパートナー契約を締結したことを大変喜ばしく思っております。機械学習を活用した同社のSmart Broker Routerは、我が社のローコードプラットフォームを活用することで、他社との差別化を図るソリューションになります。両社が強固に連携することにより、最先端のテクノロジーを最大限活用し、アセットマネージャーの運用パフォーマンスの最適化とコストの最小化に寄与することができるでしょう。我々はBTONと長期的且つ継続的な関係性を構築することを期待しております。

James Harrison, Chief Operating Officer of Genesis - BTONより引用

英国・ロンドンを拠点とするBTONは、第二次金融商品市場指令(Markets in Financial Instruments Directive Ⅱ, MiFIDⅡ)で求められる最良執行や取引レポーティング要件を満たし、海外FXブローカーを対象としたディーリングデスクインフラのアウトソーシングと、豊富な流動性供給サービスを提供している。一方のGenesisは、バイサイド(買い手)とセルサイド(売り手)及び取引施設向けのローコードプラットフォームの開発業者として知られている。BTONは自動化技術に強みを持つGenesisと手を組むことで、効率的なデジタルトランスフォーメーションの実現を期待できそうだ。

release date 2020.04.10

出典元:

ニュースコメント

成長著しいローコードプラットフォーム市場

ローコードプラットフォームとは、アプリの開発や基盤の構築、運用テストなどのライフスタイル全体において活用される自動化技術を集約したプラットフォームのことを指す。フォレスター・リサーチ(Forrester Research)によると、ローコードプラットフォーム市場は2018年から毎年50%成長し、2022年には2兆円を超えると試算されており、今まさに急成長を遂げている分野の一つといえる。尚、同分野において定評のあるGenesisはLCHと提携し、オプション取引の権利行使プロセスの自動化もサポートしている。他方で、複雑高度化する金融市場において、業務効率化に寄与する自動化ソリューションの開発が活発化している。例えば、スタンダードチャータード銀行がCobaltのインフラを採用し、ポストトレード分野の自動化を推進しているほか、Israel Discount BankがIntegralと提携し、電子FX業務の自動化を図っている状況だ。バイサイド投資家や海外FXブローカーなどにとって、トレーディングワークフローの自動化ニーズは高いと見られることから、今後も各金融サービスプロバイダーが関連ソリューションの開発を強化すると予想される。


Date

作成日

2020.04.10

Update

最終更新

2021.08.31

プラナカンカン | Peranakankan

執筆家&投資家&翻訳家&資産運用アドバイザー

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プラナカンカン

国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
慶應義塾大学卒。

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