Select Language

ESMA、通話録音に関する声明文を公表

ESMA、通話録音に関する声明文を公表

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS
update 2022.01.24 16:35
ESMA、通話録音に関する声明文を公表

update 2022.01.24 16:35

MiFIDⅡで求められる通話記録の遵守を要請

欧州証券市場監督局(The European Securities and Markets Authority)【以下、ESMAと称す】は、第二次金融商品市場指令(Markets in Financial Instruments Directive Ⅱ)【以下、MiFIDⅡと称す】に基づく通話録音に関する見解を示した声明文を公表した。[1]

新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大の影響を受け混乱する市場環境下において、MiFIDⅡで求められる通話記録が実践されない事態を想定し、ESMAは各金融機関に対して、同指令に基づき適切に通話記録を行うことを促している。DRサイト(災害など緊急時の代替拠点)での業務遂行もしくは在宅勤務などを求める異常事態が発生している状況において、仮に企業が通話記録をできなかった場合、記録不備によるリスクを軽減させる代替策を講ずるべきだという。また、緊急時対応は一時的なものであり、企業は極力速やかに通話記録を再開するため最大限努力する必要があるとコメントしている。

ある市場参加者は、DRサイトにおいて電話記録をフル稼働させるべきであるが、実環境下において試験されたことはなく、アップグレードの必要性もあるという。また在宅勤務の場合、携帯電話の通話記録は難しいが、インターネット電話を活用することで、より容易に通話記録ができ、MiFIDⅡの遵守が可能とのことだ。更に、ESMAはブラックスワン(市場で事前に予想することが難しく、発生した衝撃が大きな事象)に対する一定の柔軟性を確保する素晴らしい仕事を行っているとコメントしている。

ESMAは各国規制当局と連携して、新型コロナウイルスの動向を踏まえた上で、市場参加者が遵守すべき規制の適用状況を含む金融市場動向のモニタリングを継続させる模様である。また、同局は秩序と安定性ある金融市場の確保及び投資家保護のために権限を行使する準備を進めているとのことだ。

release date 2020.03.25

出典元:

ニュースコメント

フィンテック企業との共生が進む金融業界

新型コロナウイルスのパンデミックを受け、ESMAがネットショートポジションの報告を要請したほか、EU各国の規制当局が空売りを禁止するなど、各国当局が金融市場の安定化に向け様々な緊急措置を講じている状況だ。他方で、ESMAが規制を遵守した通話記録を求めるなか、フィンテックを活用した通話録音業務の効率化を図る事例も散見されている。例えば、三井住友フィナンシャルグループなどがAIを利用した通話録音記録の実証実験を完了させており、通話録音記録確認の高度化及び効率化に繋がる一定の成果を得られている模様だ。その他にも、多くの金融サービスプロバイダーがフィンテック企業と協働したソリューションの開発を推し進めている。中でもGold-iはconv.rsと提携することにより、各種メッセージアプリを活用した顧客コミュニケーションを実現させた。今後も、海外FXブローカーやフィンテック企業が連携することで、投資家にとって取引の安全性や利便性の向上に繋がる画期的なサービスが提供されることを期待したい。


Date

作成日

2020.03.25

Update

最終更新

2022.01.24

プラナカンカン | Peranakankan

執筆家&投資家&翻訳家&資産運用アドバイザー

arrow
プラナカンカン

国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
慶應義塾大学卒。

この記事は、お役に立ちましたか?

ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。

お問い合わせ先 [email protected]

貴重な意見をいただきありがとうございます。
貴重な意見をいただきありがとうございます。

関連記事

アクセスランキング

仮想通貨SOLVの将来性は?ビットコインのステーキングプロトコルSolv Protocolを解説

仮想通貨(暗号資産)SOLVは、ビットコイン(BTC)のステーキングプロトコル「Solv Protocol」のネイティブトークンです。当記事では、仮想通貨SOLVの特徴やSNSでの評判、将来性、トークンの使い道などを解説します。
update2025.01.10 19:30

【無料ツールも】MT4/MT5で複数チャートを同期スクロールし、分析を劇的に変える方法!

MT4/MT5ではインディケータを使うことで複数チャートを同期してスクロールできます。この記事ではMT4/MT5の複数チャートを同期してスクロールできるインディケータについて、実際に使ってみた感想も交えながら紹介していきます。
update2024.11.07 19:00

GMOコインからBybitに送金してみた!送金手数料や最低送金額なども解説

Myforex編集部では、GMOコインからBybit(バイビット)に仮想通貨を送金してみました。この記事では、実際に送金してみた経験などを交えながら、送金手順やおすすめの送金通貨、トラベルルールの対応状況などを紹介します。
update2024.12.24 19:30

MT4/MT5でも日本時間を簡単に表示できる!日本との時差については図解で理解しておこう

MT4/MT5では通常、表示される時間が日本時間から6時間ほどずれています。頭の中で「表示される時間 + 6時間」などと計算すれば、日本時間に変換可能です。しかし慣れないうちは少し不便なので、日本時間を表示させる外部ツールも活用されています。
update2024.11.27 19:30

bitbankからBybitに送金してみた!トラベルルールの対応状況も解説

Myforex編集部では、bitbank(ビットバンク)からBybit(バイビット)に仮想通貨を送金してみました。この記事では実際に送金してみた経験などを交えながら、送金手順やおすすめの送金通貨、トラベルルールの対応状況などを紹介します。
update2024.11.28 19:00

Bybitからbitbankに送金してみた!送金手数料やトラベルルールについて解説

Myforex編集部では、Bybit(バイビット)からbitbank(ビットバンク)に仮想通貨(暗号資産)を送金してみました。この記事では、実際に送金してみた経験をもとに、送金手順やおすすめの送金通貨などを紹介します。
update2024.12.27 19:00

初心者でも安心!MT4ストラテジーテスターの使い方完全ガイド ~EA活用とバックテストで一歩先のトレードへ~

MT4でEAを使って自動売買をするならストラテジーテスターにより利益が出るかテストが必要です。本記事では、ストラテジーテスターの実践的な使い方や疑問を感じやすいポイントを解説します。
update2025.01.10 19:00

XMTradingがおみくじプロモ2025を実施!総額1,000万円越えのキャンペーン

海外FX業者XMTradingは、1月2日~1月31日までの期間限定で「おみくじプロモ2025」を実施すると発表しました。賞金総額は1,000万円以上であり、抽選で100名に最大75万円の現金がキャッシュバックされます。
update2025.01.06 19:00

このローソク足あと何秒!?残り時間を表示するMT4/MT5のインディケータを比較

MT4やMT5でトレードする際、インディケータを使えばローソク足が確定するまでの残り時間を表示できます。アラート機能付きや残り時間以外の情報も表示するインディケータもあります。本記事では、MT4・MT5にローソク足の残り時間を表示するインディケータを紹介します。
update2024.12.12 19:30

SONYのレイヤー2「Soneium」がIP侵害を理由にミームコインをブラックリスト化

ソニーグループによるイーサリアムレイヤー2のSoneium(ソニューム)が、メインネットローンチの同日に、IP侵害のあるミームコインをブラックリスト化し、SNSで話題となっています。本記事では、Soneiumの概要やブラックリスト化の内容、SNSでのユーザーの声などを解説します。
update2025.01.17 19:00
youtube youtube

免責事項:Disclaimerarw

当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。

本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE

Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー

クッキー利用に同意する
share
シェアする
Line

Line

Facebook

Facebook

X

Twitter

キャンセル