Select Language

GMEXとDPN、世界初となるハイブリッド型証券取引所を開設

GMEXとDPN、世界初となるハイブリッド型証券取引所を開設

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS
update 2021.08.31 15:33
GMEXとDPN、世界初となるハイブリッド型証券取引所を開設

update 2021.08.31 15:33

最初のSTOを2020年第1四半期末までに実施する計画

英国・ロンドンを拠点とする金融サービスプロバイダーであるGMEX Group(本社:1 Royal Exchange, London, EC3V 3DG, United Kingdom[1])【以下、GMEXと称す】と、モーリシャスを拠点とする金融サービスプロバイダーであるDigital Partners Network(本社:Suite 204, 2nd Floor, The Catalyst, Silicon Avenue, 40 Cybercity, 72201 Ebène, Republic of Mauritius[2])【以下、DPNと称す】は2月5日、セーシェルにおいて、証券、コモディティ、デリバティブといったマルチアセットクラスに対応したハイブリッド型証券取引所【以下、SECDEXと称す】を開設したことを発表した。[3]

SECDEXは、セーシェルの金融サービス局(Financial Services Authority)【以下、セーシェルFSAと称す】より、デジタル資産と伝統的資産の両方を取引できるハイブリッド型証券取引所の運営認可を取得した。GMEXが市場インフラの構築を担い、DPNが法務やファイナンス、コンプライアンス、ガバナンスを担当すると共に、デジタルトークンへの投資機会の提供を行うという。またSECDEXは、信頼性のある規制環境下においてSTO(セキュリティトークンオファリング)を実施することができるほか、トークンの発行、資金調達、トークン化をサポートするプロフェッショナルサービスを含む包括的なソリューションを提供するとのことだ。

SECDEXは、証券取引所と中央清算機関(Central Counterparty, CCP)及び証券保管振替機関(Central Securities Depository, CSD)を傘下に収め、それぞれライセンスを取得し、完全な規制下において運営を行うことになるという。同取引所のデジタルカストディアンは、セーシェルFSAが新たに導入したSandboxスキームに登録され、デジタル資産関連の安全なカストディ及びレンディングプラットフォームを提供するとのことである。また同プラットフォームは、サブサハラ・アフリカ地域における金融格差を解消すべく、アフリカ全土の中小企業を対象に、プロジェクトファンディングやインボイスファイナンスサービスも提供していく方針だ。これらの中小企業は、SECDEXを通じて、伝統的な上場もしくは株式や債券のトークン化と、いずれの手法でも、資金を調達することができるという。尚、同取引所は、GMEX Fusionが提供する中央集権型と、ブロックチェーンを活用した分散台帳技術というハイブリッド型のテクノロジーを採用しており、トレーダーはSECDEXを通じた投資に高い関心を示している模様だ。SECDEXの経営陣は、現状同取引所では証券、債券、コモディティ、仮想通貨、デリバティブ取引サービスに注力し、最初のSTOを2020年第1四半期末までに、最初のセカンダリー取引を同年第2四半期末までに実施する計画であるという。

ハイブリッド型証券取引所の開設に際し、GMEXとSECDEXの会長を務めるHirander Misra氏、DPNのパートナーとSECDEXの法務・コンプライアンス部門ディレクターであるJessica T. Naga氏、セーシェルFSAのCEOであるSteve Fanny氏は、それぞれ以下のようにコメントしている。

SECDEXは規制環境下において、証券やセキュリティトークン、仮想通貨、デリバティブ、コモディティといった伝統的資産とデジタル資産の両方を単一プラットフォームで取引することができる世界初の市場インフラです。また、金融のプロフェッショナルによる完全なサポート体制を構築し、個々のアセットクラスの取引や決済、清算、スワップをシームレスに行うことが可能です。SECDEXのエコシステムは、市場のニーズに応じて伝統的資産もしくはデジタル資産を取引できるユニークな特性を備えており、アフリカ全土の中小企業を対象とした金融サービスの提供もできるようになります。

Hirander Misra, Chairman of GMEX Group and SECDEX Group Chairman - GMEXより引用

セーシェルFSAより運営認可を取得したことは、我が取引所が健全で信頼性のある証券取引所、及びポストトレードエコシステムを構築するうえで重要であります。同取引所の開設は、デジタル資産分野の市場の健全性や投資家保護、AML(マネーロンダリング防止)、カウンターパーティリスク、金融の安定化に向けたモニタリングといった、G20(20か国財務大臣・中央銀行総裁会議)及び他の規制当局が注力する主要課題の解決にも寄与すると見ております。

Jessica T. Naga, Partner of Digital Partners Network and Director responsible for Legal and Compliance at SECDEX - GMEXより引用

SECDEXが、当局の規制下において証券取引所の開設を決断したことを喜ばしく思っております。我々は、金融業界及びセーシェルにメリットをもたらすべく、継続的に関係性を発展させると共に、SECDEXが健全性と最高水準の行為基準を確保することを期待しております。

Steve Fanny, CEO of the Seychelles Financial Services Authority - GMEXより引用

GMEXとDPNは、世界初となるハイブリッド型証券取引所を開設し、取引環境の大幅な改善を図ることで、更なる顧客取引の拡大が期待できそうだ。

release date 2020.02.07

出典元:

ニュースコメント

ラストフロンティアとして注目されるアフリカ市場

アフリカ市場は、海外FXブローカーの事業拠点及び販売市場として注目度が増している。ESMA及び欧州各国当局が、FXやCFD、仮想通貨取引の規制を強化するなか、アフリカFX市場はESMA新規制の恩恵を受けており、多くのブローカーがアフリカを新たな事業拠点として選好している状況だ。例えば、GMEXやDPNと同様に、ValutradesがセーシェルでFXブローキング事業を開始し、顧客からの要望が根強い高レバレッジ取引を提供していく意向である。また、近年アフリカ市場は目覚ましい経済成長を遂げていることを背景に、販売市場としても魅力が高まっている。足元では、Scope Marketsがケニアに新オフィスを開設し、同国を始めとするアフリカ市場の開拓を模索している。欧米やアジアの先進国を中心に規制強化がなされ、顧客獲得競争が激化するなか、ラストフロンティアと位置づけられるアフリカを舞台として、海外FXブローカー各社による、快適な取引環境の提供に繋がるソリューションの開発及び顧客獲得動向に注目したい。


Date

作成日

2020.02.07

Update

最終更新

2021.08.31

プラナカンカン | Peranakankan

執筆家&投資家&翻訳家&資産運用アドバイザー

arrow
プラナカンカン

国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
慶應義塾大学卒。

この記事は、お役に立ちましたか?

ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。

お問い合わせ先 [email protected]

貴重な意見をいただきありがとうございます。
貴重な意見をいただきありがとうございます。

関連記事

アクセスランキング

XMTradingの入出金で銀行口座凍結?海外FX禁止の銀行に注意

SNS上では「XMTradingの出金で銀行口座が凍結された」とする投稿が一部で見受けられます。銀行によっては海外FXとの取引を禁止しているため注意が必要です。本記事では凍結リスクが高い銀行や仮想通貨送金の注意点を説明します。
update2025.09.03 19:00

Vantage Tradingで出金遅延、担当者が語る原因と対応

Vantage Tradingで銀行出金に関する遅延が確認されています。出金申請後に着金まで時間を要するケースが報告されており、SNS上でも混乱が発生している状況です。原因としては入金額の急増や決済システム側の処理制限が影響しているものと見られます。
update2025.10.24 19:00

Bybit P2P利用で銀行口座凍結・詐欺容疑者に?海外FXユーザーが知るべき巻き込まれリスクとは

Bybit P2Pを利用したユーザーが銀行口座凍結されたことに加え、詐欺容疑者として取り調べを受けたというSNS投稿が話題になっています。本記事では、話題となった投稿の内容や、海外FXユーザーがP2P取引の利用を避けるべき理由などを解説します。
update2025.11.12 19:00

bitcastleは詐欺業者?口座開設ボーナスで出金拒否多数

SNS上ではbitcastleから「出金できない」「口座を凍結された」といった報告が相次いでいます。本記事では、bitcastleで報告されている出金トラブルを紹介するほか、bitcastleは詐欺業者なのかどうか説明します。
update2025.10.21 19:30

Money Charger(マネチャ)情報流出で問われるキャッシュバックサイトの運営体制と安全性

Money Chargerは2025年10月25日、ユーザーの個人情報が外部に流出したことを公表しました。キャッシュバックサイトはうまく活用すれば取引コストを抑えられる一方で、個人情報を扱う性質上、安全管理体制が極めて重要です。本記事では、安全性や透明性の観点から主要なキャッシュバックサイトを比較します。
update2025.11.17 19:00

Peska(ペスカ)は本当に安全?評判は悪くないが入出金リスクに注意

PeskaはFX業者とのコラボキャンペーンなどをきっかけに、急速にユーザーを増やしているオンラインウォレットです。しかし、新興サービスのため利用すべきか迷うという人も少なくありません。この記事ではPeskaの安全性や評判、オンラインウォレット業界が抱えるリスクなどを説明します。
update2025.09.29 19:30

Vantage Tradingが入出金額の上限を変更、100万円以上の出金は自動分割

海外FX業者のVantage Tradingが、銀行振込の入出金額の上限を変更しました。今後は銀行振込で一度に出金できる額が100万円に制限されます。本記事では、変更された条件や高額送金時の注意点などを説明します。
update2025.11.11 19:00

FXONで実力派トレーダー10名が激突!いいねで応援して3,000円分のアマギフをゲット

FXON(エフエックスオン)では、著名なトレーダー10名を招集し、賞金総額100万円を懸けた「インフルエンサー頂上決戦」(トレードバトル)を開催します。この記事では、本イベントの概要とルール、抽選で3,000円分のAmazonギフト券が当たるキャンペーンの詳細について解説します。
update2025.11.17 19:30

Bybitが日本ユーザーの新規登録を停止!日本撤退で海外FXユーザーにも影響大か?

Bybitが2025年10月31日をもって日本ユーザーの新規登録停止を発表しました。既存ユーザーは継続利用できるものの、締め出しも時間の問題と予想する声も少なくありません。本記事では、Bybitの発表内容や海外FXユーザーへの影響などを解説します。
update2025.11.06 19:00

XMはゴールド(XAUUSD)のスプレッドも広い?ボーナス取引で実質お得

XMTradingのゴールド(XAUUSD)はスプレッドこそ狭くないものの、スワップフリー口座や豪華ボーナス、約定スピードの速さで十分に利用の検討余地があると言えます。当記事ではXMTradingでゴールド取引が向いている・向いていないトレーダーを他社と比較しながら解説していきます。
update2025.10.22 19:00

免責事項:Disclaimerarw

当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。

本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE

Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー

クッキー利用に同意する
share
シェアする
Line

Line

Facebook

Facebook

X

Twitter

キャンセル