Select Language

マイクロソフト、企業向けのブロックチェーンプラットフォームを発表

マイクロソフト、企業向けのブロックチェーンプラットフォームを発表

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS
update 2021.08.31 15:29
マイクロソフト、企業向けのブロックチェーンプラットフォームを発表

update 2021.08.31 15:29

任意のテンプレートを選択するだけでトークンの発行が可能となる

大手ソフトウェア企業のMicrosoft Corporation(One Microsoft Way Redmond, WA 98052-7329, USA[1])【以下、マイクロソフトと称す】は、クラウド上にブロックチェーン環境を構築し、様々なトークンの発行を可能にするAzure Blockchain Tokenプラットフォームのローンチを発表した。[2]

今月4日、フロリダ州のオーランドで開催されたMicrosoft Igniteカンファレンスで、マイクロソフトのMarley Gray氏はこのプラットフォームの特徴に触れ、企業がTTI(Token Taxonomy Initiative)に準拠したテンプレートを選択する形で簡単にトークンを発行することができると説明した。TTIはIBMやR3、イーサリアム(Ethereum)など、異なる規格のブロックチェーンを包括するイニシアチブであり、既にリワードやインセンティブ、信用状(Letter of Credit)などの機能を持つトークンを発行した実績があるという。

更にGray氏はこのプラットフォームのローンチに関して次のようにコメントしている。

現在、プリンタは任意のデバイスを購入し、プラグを差し込むだけで起動させることができます。Azure上では同様の要領でトークンを発行することが可能なのです。我社はTTIフレームワークに準拠した如何なるトークンにも対応できるプラットフォームを構築し、それをDynamics、SAP、Microsoft Office、その他のビジネス・オートメーション・プロセスのアプリケーションに連動させることを実現しました。

Marley Gray, Principal Architect at Microsoft - CoinDeskより引用

Azure Blockchain Tokenプラットフォームは、IBMのHyperledger Fabric FabTokenやサンタンデール銀行のBOND Token、Intel(インテル)やConsenSysのリワードを目的としたトークンに対応し、既に多岐にわたるユースケースを確立しているようだ。TTIの母体であるEEA(Enterprise Ethereum Alliance)の広報担当者は、これらの例がまだ商業的に利用されていないことを指摘すると同時に、全ての仕様がダウンロードできる状態にあると言及した。Gray氏はTTIがマイクロソフトだけの試みではないと強調し、IBMやR3、Digital Assetなどの企業もパートナーであると述べている。

また、Gray氏はIBM Blockchain PlatformがIBM Cloud上に実装されることを見越し、そのシステムには移植性があるべきだと主張した。現在、仮想通貨業界ではIBM対マイクロソフト、Hyperledger対イーサリアムの対立構造が成り立っているが、Gray氏はこのような障壁を打破したいと考えているという。この構想が現実のものとなれば、ブロックチェーン開発の効率性が飛躍的に向上すると予想できるだけに、今後もマイクロソフトの取り組みには注目していきたい。

release date 2019.11.05

出典元:

ニュースコメント

仮想通貨市場で競合する米中企業

これまでマイクロソフトはソフトウェアビジネスからAzureを中心としたクラウドビジネスへのシフトを促進してきたが、ブロックチェーン分野でも同様にBaaS(Blockchain as a Service)による従量課金型のサービス展開を試みているようだ。このような取り組みは中国でも活発になっており、今年4月に中国政府機関がブロックチェーン関連企業を承認した際には、Alibaba(アリババ)やTencent(テンセント)、Baidu(バイドゥ)がBaaS関連のイニシアチブをスタートさせていることが明らかになった。その他にも中国資本を後ろ盾に持つバイナンスはステーブルコイン開発のプロジェクトを計画し、同社のBinance Chainをプラットフォームに仮想通貨関連サービスを提供することを視野に入れている状況だ。このバイナンスの動きは今年6月にFacebookが独自仮想通貨のリブラに関する詳細を公開したことを受けてのものであり、仮想通貨市場での米中の対立を象徴しているが、今後もその展開を見守っていきたい。


Date

作成日

2019.11.05

Update

最終更新

2021.08.31

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
投資のヒントになり得る国内外の最新動向をお届けします。

この記事は、お役に立ちましたか?

ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。

お問い合わせ先 [email protected]

貴重な意見をいただきありがとうございます。
貴重な意見をいただきありがとうございます。

関連記事

アクセスランキング

Vantage Tradingが年末トレード大会を開催!ランク外でも賞金獲得のチャンスあり

Vantage Tradingが、年末恒例となる大型トレード大会「年末ミリオンジャンボ2025」の開催を発表しました。今回のイベントでは副賞も用意されているので、ランク外でも賞金獲得のチャンスがあります。この記事では、参戦を検討しているユーザー向けに、各種条件やルールを説明します。
update2025.11.28 19:00

Bitgetが代替手段に?Bybitが日本撤退で日本ユーザーの新規登録禁止

Bybitが日本ユーザーの新規登録停止を発表しました。Bybitの代替取引所としてはBitgetが挙げられ、Bybitと遜色ないサービスを利用できます。本記事では、Bitgetの特徴や海外取引所への規制動向などを解説します。
update2025.11.25 19:00

Money Charger(マネチャ)情報流出で問われるキャッシュバックサイトの運営体制と安全性

Money Chargerは2025年10月25日、ユーザーの個人情報が外部に流出したことを公表しました。キャッシュバックサイトはうまく活用すれば取引コストを抑えられる一方で、個人情報を扱う性質上、安全管理体制が極めて重要です。本記事では、安全性や透明性の観点から主要なキャッシュバックサイトを比較します。
update2025.11.17 19:00

Vantage Tradingで出金遅延、担当者が語る原因と対応

Vantage Tradingで銀行出金に関する遅延が確認されています。出金申請後に着金まで時間を要するケースが報告されており、SNS上でも混乱が発生している状況です。原因としては入金額の急増や決済システム側の処理制限が影響しているものと見られます。
update2025.10.24 19:00

豪華なのに難しい?XMTradingが開催中のクリスマス入金ボーナスプロモーションは「アリ」なのか?

XMTradingで最大$25,000を獲得できる入金ボーナスキャンペーンが開催され注目を集めています。一見すると豪華なキャンペーンにみえますが、一般的な入金ボーナスとは条件が異なり、一部では条件が厳しいとの声もあります。本記事では、参加する価値のあるイベントなのかを説明します。
update2025.11.26 19:00

Exnessの乗り換え先としてXSはアリ?スペックを比較

取引環境の良さから玄人にも人気のExnessですが、最近は出金トラブルなどが発生しており、今後の取引環境に不安を抱くユーザーも増えています。本記事では、有力な乗り換え先であるXS.comと取引環境・条件を比較し、乗り換え先として相応しいかどうかを検討します。
update2025.11.20 19:00

Funded7で出金が認められない事例が増加?ルールの不透明さが原因か

Funded7で出金拒否に関する投稿がSNS上で増加しており、利用者の間で不安が広がっています。「利益が取り消された」「短時間取引が理由で無効になった」などの報告が投稿されています。当記事では出金拒否の原因を整理し、他のプロップファームとFunded7のルールを比較します。
update2025.11.21 19:00

Vantage Tradingが入出金額の上限を変更、100万円以上の出金は自動分割

海外FX業者のVantage Tradingが、銀行振込の入出金額の上限を変更しました。今後は銀行振込で一度に出金できる額が100万円に制限されます。本記事では、変更された条件や高額送金時の注意点などを説明します。
update2025.11.11 19:00

Bybit P2P利用で銀行口座凍結・詐欺容疑者に?海外FXユーザーが知るべき巻き込まれリスクとは

Bybit P2Pを利用したユーザーが銀行口座凍結されたことに加え、詐欺容疑者として取り調べを受けたというSNS投稿が話題になっています。本記事では、話題となった投稿の内容や、海外FXユーザーがP2P取引の利用を避けるべき理由などを解説します。
update2025.11.12 19:00

bitcastleは詐欺業者?口座開設ボーナスで出金拒否多数

SNS上ではbitcastleから「出金できない」「口座を凍結された」といった報告が相次いでいます。本記事では、bitcastleで報告されている出金トラブルを紹介するほか、bitcastleは詐欺業者なのかどうか説明します。
update2025.10.21 19:30
promotion promotion

免責事項:Disclaimerarw

当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。

本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE

Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー

クッキー利用に同意する
share
シェアする
Line

Line

Facebook

Facebook

X

Twitter

キャンセル
close
promotion
今すぐ参加する

次回から表示しない