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CLS、CLSSettlementコミュニティに中国CNCBIが加入

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update 2021.08.31 15:30
CLS、CLSSettlementコミュニティに中国CNCBIが加入

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決済及び取引後処理におけるベストプラクティスを実践

多通貨同時決済(Payment versus Payment)【以下、PvPと称す】の専門機関であるCLS(Continuous Linked Settlement)は、香港を拠点とするChina CITIC Bank International Limited(中国CITIC銀行インターナショナル)【以下、CNCBIと称す】が、CLSの主力PvPツールであるCLSSettlement決済コミュニティのサードパーティーに中国の銀行として初めて加わることを発表した。[1]

アジアパシフィック(APAC)地域に拠点を設けるCNCBIがCLSSettlementコミュニティに加入したことは、同地域におけるリージョナルバンク(地銀や信用金庫など)、ファンド、法人、銀行以外の金融機関といったCLSコミュニティを形成するサードパーティーの増加に繋がることを意味する。足元までの3年間において、CLSSettlementを利用するサードパーティーの数は21%拡大すると共に、サードパーティーを活用した日次平均決済金額も36%増加しているとのことだ。

PvPツールの利用拡大に際し、CLSのAPAC地域顧客管理部門ヘッドを務めるMargaret Law氏とCNCBIのエグゼクティブディレクター兼副CEO兼財務部長であるBai Lijun氏は、それぞれ以下のようにコメントしている。

APAC地域における我々の事業拡大戦略を遂行する上で、CLSSettlementを利用するサードパーティーが拡大することは非常に重要なことであります。我が社は外為決済リスクを軽減させるべく世界の主要行が出資する形で設立されており、今回CNCBIが同ツールの利用を開始することで、サードパーティーの金融機関も決済リスクの軽減やベストプラクティス(最善の方法)の実践、運営及びリクイディティ効率の向上を積極的に図ることができるようになり、将来的により堅固なグローバルFX市場の構築が可能になるでしょう。

Margaret Law, Head of Client Management, Asia Pacific, CLS - CLSより引用

我が社はCLSSettlementを利用することで、決済リスクの軽減やFX取引に関連した運営コストの削減を目指します。また、業務拡大に繋がるビジネス機会を創出し、より多くのお客様との取引ができると考えております。

Bai Lijun, Executive Director, Alternate Chief Executive Officer and Treasurer, CNCBI - CLSより引用

グローバル外為行動規範(FX Global Code)などの業界ルールが策定され、全てのFX市場参加者は決済及びポストトレードプロセス(取引後処理)においてベストプラクティスの実践が求められている。また、CLS以外にもVISAが企業間クロスボーダー決済システムをリリースしたほか、MASとカナダ銀行がクロスボーダー決済の実証実験を成功させるなど、官民が決済・送金分野の新たなソリューション提供を強化している。各金融機関において、より安全性の高い為替取引決済サービスを提供する需要は根強いことから、CNCBIに続きCLSSettlementを導入する企業が更に出てくることが予想されよう。

release date 2019.08.07

出典元:

ニュースコメント

外為決済サービスを提供するリーディングカンパニーCLS

外為決済取引の際、時差などによる決済タイミングのずれが生じる外為決済リスクの解消を図るべく、2002年に世界の主要行が中心となって設立したPvP専門機関がCLSだ。バイラテラル・ネッティング及びマルチラテラル・ネッティング、流動性管理など先進的な決済ソリューションを提供することで、世界60か国以上の主要金融機関が決済メンバーとして加わるほか、24,000社以上のサードパーティーが同社の決済サービスを利用している。2019年8月1日にCLSは新たなPvPツールをリリースしており、更なる決済取引環境の改善が進むと期待されている状況だ。日本の金融機関においても、ステート・ストリート信託銀行が日本の年金ファンド向けにCLSの決済サービスの利用を開始したほか、野村アセットマネジメント、三井物産、日本生命など各業界の優良企業がCLS決済を利用しており、CLSが提供するサービスの付加価値の高さをうかがい知れよう。各金融機関には決済リスクを軽減させるツールへの高い需要があることから、CLSが今後も画期的なソリューションの提供を続けることで、FX市場の安定化に大いに寄与することに期待したい。


Date

作成日

2019.08.07

Update

最終更新

2021.08.31

プラナカンカン | Peranakankan

執筆家&投資家&翻訳家&資産運用アドバイザー

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プラナカンカン

国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
慶應義塾大学卒。

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