作成日
:2019.04.05
2021.08.31 15:26
ウェブベースのチャート作成ツールを提供するTradingViewは、金融業界で最も先進的なメディアの1つであると注目されるReal Visionとパートナーシップ契約を締結したことを発表した。
TradingViewがパートナー契約を結んだReal Visionは、ゴールドマンサックス証券出身でGLG PartnersのヘッジファンドマネージャーでもあったRaoul Pal氏とDamian Horner氏、Grant Williams氏、Remi Tetot氏の4人が立ち上げた新進気鋭の投資メディアである。
Real Visionは設立から5年ほどの若い企業ではあるものの、同社が手掛けるビデオオンデマンド(動画配信サービス)チャンネルは数ある投資関連動画の中でも、非常に高い人気を誇っている。Real Visionは既に、自社の購読者を対象として、スタン・ドラッケンミラー氏、カイル・バス氏、ジム・チャノス氏、ジェフリー・ガンドラフ氏、ジョン・バーバンク氏など投資業界において強い影響力を持つ著名投資家のオピニオンなどを基にした、独占ビデオ配信サービスの提供を実現させている。またReal Visionの独占ビデオコンテンツは、Interactive BrokersとIG Groupの顧客向けにも提供されている他、トムソンロイターの投資分析ツールであるアイコン(Eikon)上でも利用されているとのことである。
そして、TradingViewは勢いのあるReal Visionとの提携により、広範なユーザー層に対して、革新的な投資戦略の立案に役立つ付加価値の高い動画コンテンツを配信することが可能となる。TradingViewは将来的に、投資業界でもトップクラスのファンドマネージャーやマーケットアナリストにフォーカスしたビデオコンテンツの配信を目指すとのことだ。また同社はThe Edgeと呼ばれる画期的な金融メディアの無料チャンネルを提供しており、全てのユーザーは追加費用なしでサービスをアップグレードし、The Edgeの無料動画チャンネルに加え、有料ビデオコンテンツを3本視聴することができるという。
トレーディング業界においては新たな規制策が導入されたことで、リテールブローカー各社は顧客獲得に掛かるコストが増加するという大きな課題に直面している状況だ。そのため、今回のTradingViewとReal Visionの提携による、新たなビデオコンテンツ配信サービスは、トレーダーを惹きつけるための有力なツールとして、注目が集まる可能性がある。
顧客獲得・維持コストが増加する市場環境下において、独自コンテンツの開発に躍起になるブローカーがいる一方で、IG GroupやInteractive Brokersのように、経験豊富なプロフェッショナル集団と手を組むブローカーも出てきている情勢だ。2018年10月にはMarkets.comがライブストリーミングサービスの提供を開始し、ユニークな情報配信を通じて顧客基盤の維持を図っている。これらの動向を鑑みると、ブローカーにとって顧客満足度を向上させるために、充実したコンテンツを提供する重要度がますます高まってきていると推察できよう。
ブローカー間の顧客獲得競争が激しさを増す中で、リテールブローカーが永続的に生き残るためには投資家の収益性を高める必要がある。そして顧客が有効な投資意思決定を下すうえで如何に有益なコンテンツを提供できるかが、今後リテールブローカーにとって他社との大きな差別化要因となるだろう。
release date 2019.04.05
TradingViewは、世界中のトレーダーたちと情報共有することができる革新的な金融コミュニティプラットフォームである。同社は、米国に本拠を置くプライベートカンパニーで、2011年にクラウドベースの新世代チャート作成ツールを開発した。金融市場における豊富なテクニカル指標に加え、高性能なチャートやトレード分析ツールの提供に留まらず、投資家のためのコミュニティサイトも備えている。ウェブブラウザ上で動作するアプリはOS問わずに使用でき、クラウドでデータを保存しているため、PCで作成したチャートをスマートフォン上のアプリで閲覧することもできる。また、TradingViewは日本市場の開拓にも注力しており、従来のiOSアプリでは英語版のみで、チャット機能も英語仕様となっていたが、2019年3月のアップデートによって多言語対応になり日本語のチャットルームが使用できるようになった。今回のReal Visionとの提携によって、TradingViewは更に新たな機能やコンテンツを拡充することができる。今後、付加価値の高いTradingViewのサービスが、顧客満足度そして投資家の収益性の向上に貢献することを期待したい。
作成日
:2019.04.05
最終更新
:2021.08.31
国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
慶應義塾大学卒。
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