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Google、2018年に23億件の広告掲載を差し止め

Google、2018年に23億件の広告掲載を差し止め

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update 2021.08.31 15:26
Google、2018年に23億件の広告掲載を差し止め

update 2021.08.31 15:26

更なる高品質な広告サービスの提供を画策

Google LLC(本社:1600 Amphitheatre Parkway Mountain View, CA 94043 USA[1])【以下、Googleと称す】は3月15日、2018年に実に23億件もの広告掲載の禁止及び1億件ほどの悪質広告主アカウントを削除したことを発表した。Googleは厳格な広告ポリシーを敷くことで、更に質の高い広告関連ソリューションを提供していく見通しだ。

更にGoogleは2018年に31項目の新たな広告サービス関連ポリシーを導入している。そのほとんどが個人投資家向けに仮想通貨やFX、バイナリーオプション、CFD取引を扱う業者の広告掲載を厳格に禁止するものであるという。Googleはバイナリーオプション業者による広告及びFX・CFD関連のアフィリエイト広告を徹底的に禁止している状況だ。また、Googleは32万のパブリッシャー(サイト運営者)をGoogle配信ネットワークから排除すると共に、9万件のウェブサイトと70万個にも上るモバイルアプリケーションをブラックリストに載せたとのことだ。

ブローカー各社にとってGoogleが公開した広告ポリシーはシンプルであっても、広告規制自体が依然として厳格なものであり、GoogleのAdwordsポリシーを遵守すると共にGoogleサーチエンジンサービスを利用する前に特定の監督当局からライセンスを取得する必要がある。

他方でGoogleの仮想通貨規制は未だ明確なものとなっておらず、仮想通貨業者にとってGoogleの広告関連ソリューションを利用することは困難な状況となっている。しかしながら2018年10月に、Googleは日本と米国の規制当局より認可を受けた仮想通貨取引所がGoogleの広告サービスの利用を認める声明書を公表しており、Googleの仮想通貨業者向け広告規制は転機を迎えつつあるようだ。

Googleは広告サービスの質を改善すべく、4月より広告主向けのセルフヘルプツール機能を導入すると共に、全ての広告を掲載する前に機械学習(Machine Learning)テクノロジーを活用した広告検閲を試みるとコメントしている。FX・CFD、仮想通貨などを取り扱うブローカーにとっては、Googleの広告規制動向を見据えた慎重な対応が求められる展開が続きそうだ。

release date 2019.03.15

出典元:

ニュースコメント

ソーシャルメディアの広告規制緩和に向けて

昨年Googleは、日本と米国に限り、特定の条件下で仮想通貨関連の広告掲載を許可し、規制が緩和されたように見えた。しかし、広告掲載の承認を受けるにあたってのプロセスは、広告を掲載する国毎に承認手続きが必要であったり、手続きに時間がかかったりと、非常に複雑なようだ。ソーシャルメディアでの広告戦略は訴求率が高く、新規顧客獲得のための非常に重要な戦略となるため、規制強化によりブローカーは戦略の再考を余儀なくされるだろう。Facebookにおいても、仮想通貨や新規仮想通貨公開(ICO)に関連する広告を禁じていたが、Googleと同様、昨年一部規制を緩和している。更にFacebookは、独自仮想通貨の上場に向けて取引所と交渉を進めていることも発表している。世界最大のソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)が仮想通貨市場へ参入することは、他のSNSにとっても大きなインパクトを与えることになるだろう。ソーシャルメディアでの広告解禁が仮想通貨市場の活性化に繋がることは間違いなく、今後他のソーシャルメディアにおいても、ブロックチェーン技術を活かした新たな市場への参入が進むことにより、広告規制の緩和につながることに期待したい。


Date

作成日

2019.03.15

Update

最終更新

2021.08.31

プラナカンカン | Peranakankan

執筆家&投資家&翻訳家&資産運用アドバイザー

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プラナカンカン

国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
慶應義塾大学卒。

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