Select Language

デューカスコピーがビットスタンプとの提携を発表

デューカスコピーがビットスタンプとの提携を発表

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS
update 2022.07.06 12:27
デューカスコピーがビットスタンプとの提携を発表

update 2022.07.06 12:27

仮想通貨取引サービス立ち上げを見据えた戦略的な動き

スイス大手銀行のDukascopy Bank SA(本社:Route de Pre-Bois 20 ICC, Entrance H 1212, Geneva 15, Swizerland[1])【以下、デューカスコピーと称す】が、自社プラットフォーム上での仮想通貨取引サービス立ち上げを目的に、大手仮想通貨取引所であるBitstamp Ltd(本社:5 New Street Square, London, EC4A 3nited Kingdom[2])【以下、ビットスタンプと称す】とパートナーシップを締結したことが明らかになった。[3]

近年、デューカスコピーは、仮想通貨分野への進出を視野に入れて活動しており、昨年には、独自の仮想通貨取引サービスを開発する計画を発表した。この仮想通貨取引サービスは、現在、機能テストを実施している段階にあり、これが現実のものとなれば、デューカスコピーが提供する独自のプラットフォームで、米ドルなどの法定通貨とビットコイン(Bitcoin)などの仮想通貨の通貨ペアが取引可能となるとのことだ。また、この取引サービスには、仮想通貨ウォレットへの出金オプションの他、ユーザー同士が手数料無料で仮想通貨を送金できる機能も実装される見込みで、より利便性の高い資金移動が実現することが予想される。

今回、ビットスタンプが、仮想通貨取引サービスの強化を図るデューカスコピーのパートナーとして選ばれたのは、ビットスタンプがEU圏内で唯一正式なライセンスを得ていることが大きく貢献しているという。主要なスイス銀行のひとつであるデューカスコピーは、信頼性の高いパートナーを選定したいという意図が働いたことが考えられる。ビットスタンプは、2016年にルクセンブルクで決済業者としての営業許可を得たことから、その後、EU初の公認を受けた仮想通貨取引所であることを謳い文句に、ユーザー獲得に成功している。

加えて、デューカスコピーは、ビットスタンプとのパートナーシップ締結の報告に先駆けて、自社で開発を進める独自トークン、Dukascoinの公式ウェブサイトを公開しており、同ウェブサイトでは、Dukascoinのホワイトペーパーやトークンの仕組み、セキュリティ規格などが説明されている。また、12月初旬にスイス金融市場監査局(Swiss Financial Market Supervisory Authority)【以下、FINMAと称す】からICO(イニシャルコインオファリング)計画に関する承認を受けたことで、デューカスコピーはFINMAからICO実施の許可を受けた国内初の企業となった。2019年3月初旬に予定されているトークンセール(仮想通貨販売による資金公募プロセス)などの情報は未だ公開されていないものの、トークンセール実施までに、ICO条件の決定や監査、テストの実施などFINMAからの要求事項を満たせば、ICOの実施が可能となる見通しのようだ。

release date 2019.01.28

出典元:

ニュースコメント

事業分野と事業地域の拡大で更なる成長を目指す

デューカスコピーの2018年上半期の決算報告によると、売上高は1,400万スイスフラン(約1,450万ドル相当)を記録したものの、競争の激しい欧州の金融業界で業績は伸び悩んでいる現状だ。近年、デューカスコピーがDukascoinやブロックチェーン開発などの新しい試みを推し進めている背景には、既存金融業からの脱却と成長が著しい新興テクノロジーへの投資拡大を図る、事業ポートフォリオ再編の狙いがあるようだ。また、デューカスコピーは、成長戦略の一環として、日本をはじめとするアジア市場の開拓に着手することや、中東市場参入に向けドバイにデューカスコピーのオフィス設立を発表しており、欧州市場に依存する現在の売上構造に変化をもたらそうとしている。今回、仮想通貨取引サービスの展開に取り組んでいるデューカスコピーにとって、巨大な仮想通貨需要を抱える日本や中国、韓国といった東アジア諸国は重要な市場となることが予測される。しかし、仮想通貨取引事業に厳しい規制を課す日本や韓国、また、政府が全面的に仮想通貨取引に反対している中国市場への参入は容易ではないだろう。スイスの老舗銀行としての信頼はアドバンテージであると言えるが、どのような形で事業展開を図るのか、今後の動きにも注目していきたい。


Date

作成日

2019.01.28

Update

最終更新

2022.07.06

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
投資のヒントになり得る国内外の最新動向をお届けします。

この記事は、お役に立ちましたか?

ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。

お問い合わせ先 [email protected]

貴重な意見をいただきありがとうございます。
貴重な意見をいただきありがとうございます。

関連記事

アクセスランキング

Vantage Tradingで出金遅延、担当者が語る原因と対応

Vantage Tradingで銀行出金に関する遅延が確認されています。出金申請後に着金まで時間を要するケースが報告されており、SNS上でも混乱が発生している状況です。原因としては入金額の急増や決済システム側の処理制限が影響しているものと見られます。
update2025.10.24 19:00

bitcastleは詐欺業者?口座開設ボーナスで出金拒否多数

SNS上ではbitcastleから「出金できない」「口座を凍結された」といった報告が相次いでいます。本記事では、bitcastleで報告されている出金トラブルを紹介するほか、bitcastleは詐欺業者なのかどうか説明します。
update2025.10.21 19:30

XMTradingの入出金で銀行口座凍結?海外FX禁止の銀行に注意

SNS上では「XMTradingの出金で銀行口座が凍結された」とする投稿が一部で見受けられます。銀行によっては海外FXとの取引を禁止しているため注意が必要です。本記事では凍結リスクが高い銀行や仮想通貨送金の注意点を説明します。
update2025.09.03 19:00

Peska(ペスカ)は本当に安全?評判は悪くないが入出金リスクに注意

PeskaはFX業者とのコラボキャンペーンなどをきっかけに、急速にユーザーを増やしているオンラインウォレットです。しかし、新興サービスのため利用すべきか迷うという人も少なくありません。この記事ではPeskaの安全性や評判、オンラインウォレット業界が抱えるリスクなどを説明します。
update2025.09.29 19:30

メタマスク等の利用が規制対象に?金融庁がDEXの規制を議論

暗号資産WGでの議論を発端に、SNS上で「DEX利用が非合法化されるのでは?」といった投稿が話題になっています。本記事では、金融庁で議論されたDEX規制の現状や、SNSで広まる情報の真偽、海外FXユーザーへの影響などを解説します。
update2025.10.28 19:00

PayPayを使って海外FXとの入出金が可能に?Binance JapanとPayPayが提携を発表

Binance JapanとPayPayが業務提携を発表し、PayPayマネーを使った仮想通貨購入サービスの提供などが検討されています。本記事では、Binance JapanとPayPayの提携内容や、PayPayを使った海外FXとの入出金フローなどを解説します。
update2025.10.17 19:00

海外FXへの仮想通貨送金にはBybitがおすすめ!FXトレーダーに最適なBybitの使い方

海外FXの入出金によく使われる国内銀行送金が以前より使いにくくなっていることを受け、仮想通貨での入出金が注目を集めています。本記事では、仮想通貨送金をするならBybitがおすすめの理由や、海外FXユーザーに最適なBybitの使い方を紹介します。
update2025.08.29 20:00

Exnessでシステムエラーによる入出金の不具合が発生?SNSでも報告が相次ぐ

2025年10月、海外FX業者Exnessで入出金エラーが発生し、SNSでも不具合報告が相次ぎました。銀行振込やbitwalletで送金できない事例が確認されており、復旧後も不安の声が続いています。
update2025.10.16 19:00

XMはゴールド(XAUUSD)のスプレッドも広い?ボーナス取引で実質お得

XMTradingのゴールド(XAUUSD)はスプレッドこそ狭くないものの、スワップフリー口座や豪華ボーナス、約定スピードの速さで十分に利用の検討余地があると言えます。当記事ではXMTradingでゴールド取引が向いている・向いていないトレーダーを他社と比較しながら解説していきます。
update2025.10.22 19:00

話題のDCJPYとJPYCの違い|海外FXの入出金に使えるのは?

DCJPYというデジタル通貨が話題となっています。一方で、海外FXユーザーの間ではJPYCへの期待も高まっています。本記事では、DCJPYとJPYCの特徴や違いを比較し、海外FXトレーダーにとってどちらが送金手段の選択肢となるのかを解説します。
update2025.09.26 19:30

免責事項:Disclaimerarw

当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。

本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE

Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー

クッキー利用に同意する
share
シェアする
Line

Line

Facebook

Facebook

X

Twitter

キャンセル