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デューカスコピーがビットスタンプとの提携を発表

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update 2022.07.06 12:27
デューカスコピーがビットスタンプとの提携を発表

update 2022.07.06 12:27

仮想通貨取引サービス立ち上げを見据えた戦略的な動き

スイス大手銀行のDukascopy Bank SA(本社:Route de Pre-Bois 20 ICC, Entrance H 1212, Geneva 15, Swizerland[1])【以下、デューカスコピーと称す】が、自社プラットフォーム上での仮想通貨取引サービス立ち上げを目的に、大手仮想通貨取引所であるBitstamp Ltd(本社:5 New Street Square, London, EC4A 3nited Kingdom[2])【以下、ビットスタンプと称す】とパートナーシップを締結したことが明らかになった。[3]

近年、デューカスコピーは、仮想通貨分野への進出を視野に入れて活動しており、昨年には、独自の仮想通貨取引サービスを開発する計画を発表した。この仮想通貨取引サービスは、現在、機能テストを実施している段階にあり、これが現実のものとなれば、デューカスコピーが提供する独自のプラットフォームで、米ドルなどの法定通貨とビットコイン(Bitcoin)などの仮想通貨の通貨ペアが取引可能となるとのことだ。また、この取引サービスには、仮想通貨ウォレットへの出金オプションの他、ユーザー同士が手数料無料で仮想通貨を送金できる機能も実装される見込みで、より利便性の高い資金移動が実現することが予想される。

今回、ビットスタンプが、仮想通貨取引サービスの強化を図るデューカスコピーのパートナーとして選ばれたのは、ビットスタンプがEU圏内で唯一正式なライセンスを得ていることが大きく貢献しているという。主要なスイス銀行のひとつであるデューカスコピーは、信頼性の高いパートナーを選定したいという意図が働いたことが考えられる。ビットスタンプは、2016年にルクセンブルクで決済業者としての営業許可を得たことから、その後、EU初の公認を受けた仮想通貨取引所であることを謳い文句に、ユーザー獲得に成功している。

加えて、デューカスコピーは、ビットスタンプとのパートナーシップ締結の報告に先駆けて、自社で開発を進める独自トークン、Dukascoinの公式ウェブサイトを公開しており、同ウェブサイトでは、Dukascoinのホワイトペーパーやトークンの仕組み、セキュリティ規格などが説明されている。また、12月初旬にスイス金融市場監査局(Swiss Financial Market Supervisory Authority)【以下、FINMAと称す】からICO(イニシャルコインオファリング)計画に関する承認を受けたことで、デューカスコピーはFINMAからICO実施の許可を受けた国内初の企業となった。2019年3月初旬に予定されているトークンセール(仮想通貨販売による資金公募プロセス)などの情報は未だ公開されていないものの、トークンセール実施までに、ICO条件の決定や監査、テストの実施などFINMAからの要求事項を満たせば、ICOの実施が可能となる見通しのようだ。

release date 2019.01.28

出典元:

ニュースコメント

事業分野と事業地域の拡大で更なる成長を目指す

デューカスコピーの2018年上半期の決算報告によると、売上高は1,400万スイスフラン(約1,450万ドル相当)を記録したものの、競争の激しい欧州の金融業界で業績は伸び悩んでいる現状だ。近年、デューカスコピーがDukascoinやブロックチェーン開発などの新しい試みを推し進めている背景には、既存金融業からの脱却と成長が著しい新興テクノロジーへの投資拡大を図る、事業ポートフォリオ再編の狙いがあるようだ。また、デューカスコピーは、成長戦略の一環として、日本をはじめとするアジア市場の開拓に着手することや、中東市場参入に向けドバイにデューカスコピーのオフィス設立を発表しており、欧州市場に依存する現在の売上構造に変化をもたらそうとしている。今回、仮想通貨取引サービスの展開に取り組んでいるデューカスコピーにとって、巨大な仮想通貨需要を抱える日本や中国、韓国といった東アジア諸国は重要な市場となることが予測される。しかし、仮想通貨取引事業に厳しい規制を課す日本や韓国、また、政府が全面的に仮想通貨取引に反対している中国市場への参入は容易ではないだろう。スイスの老舗銀行としての信頼はアドバンテージであると言えるが、どのような形で事業展開を図るのか、今後の動きにも注目していきたい。


Date

作成日

2019.01.28

Update

最終更新

2022.07.06

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
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