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CboeがビットコインETFに関する申請を取り下げ

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update 2021.08.31 15:27
CboeがビットコインETFに関する申請を取り下げ

update 2021.08.31 15:27

米政府機関の一部閉鎖がSEC機能に影響

米国証券取引委員会(U.S. Securities and Exchange Commission)【以下、SECと称す】の副書記であるEduardo Aleman氏は、Cboe BZX Exchange, inc.【以下、Cboeと称す】がビットコインETF(Exchange Traded Funds)に関する申請を今月22日に取り下げていたことを発表した。[1]

CboeのビットコインETFの提案は、昨年6月に投資会社のVanEckと金融サービスを提供するスタートアップ企業SolidXとの協業によって実現したもので、VanEck SolidX Bitcoin Trustという名称でのリスティングが計画されていた。他社が提案した多くのビットコインETFが先物などに紐づいていることに対して、CboeのビットコインETFは、現物のビットコインを保有することでその価値を担保する確実性の高いスキームが採用されているという。

昨年9月に、SECはCboeのETF承認の審査を開始しているが、このCboeのビットコインETF提案に対しSECは回答を延期し、最終的な回答は、来月27日までに言い渡される予定となっていた。その間、SECは一般大衆から意見を募る公示期間を設けると同時に、Cboeと会合を開くことで検討を進めていたが、今回提案者側であるCboeからの申請取り下げという形で一旦の幕引きとなった。SECからの通知には、Cboeが申請を取り下げた理由などは記載されていなかったが、ある証券弁護士の見解では、現在実施されている米国政府機関の一部閉鎖により、SECの対応を滞らせていることが原因となった可能性を示唆している。

VanEckのデジタル資産戦略のディレクターであるGabor Gurbacs氏は、今回の申請の取り下げは一時的なもので、現在も当局や協力会社と積極的にビットコインETFおよびデジタル資産全般の市場フレームワーク構築に取り組んでいると説明している。一方で、VanEckのCEO、Jan van Eck氏は、今後もSECとの協議を継続し、後日またビットコインETFの申請を提出することを報道番組のCNBCで述べている。[2]現在、Eck氏は、資産管理や市場操作の危険性、価格の変動性など、ビットコインETFが抱える問題についてSECと議論しており、SECの通常運営の再開を待って、申請のタイミングを伺っているという。

法律事務所のLowenstein Sandler LLPで、ブローカー・ディーラー業務の弁護士代表を務めるEthan Silver氏は、もしSECが何かしらの理由でビットコインETFの提案を却下しなければならないのであれば、すぐに非承認の結果を伝えるはずだとの考察を示している。SECが企業との協議を継続させているということは、ビットコインETFが承認される可能性もまだあるということなのかもしれない。

release date 2019.01.24

出典元:

ニュースコメント

米政府機関閉鎖の長期化が経済活動に影響

メキシコ国境の壁建設をめぐる予算案での対立で、昨年12月に米国のドナルド・トランプ大統領が一部政府機関の閉鎖を決定してから現時点で約1か月が経過している。当初、この騒動はすぐに収束に向かうことが予測され、昨年から下げが続いていた株価もすぐに回復するだろうという楽観的な見方が強かった。しかしながら、予想外に閉鎖は長期化しており、徐々に経済にも悪影響を及ぼし始めているようだ。特に一部閉鎖の対象となっているSECでは、ビットコインETFの件と同様に、企業の新規株式公開の手続きなどにも遅れが生じていることが報告されていて、業務に支障をきたしていることが伺える。SECが機能していないのであれば、申請を引き戻して、内容を修正する猶予を得るというCboeの判断は正しかったのかもしれないが、これ以上の遅れが生じることは本意ではないだろう。Cboeは、ビットコインETFの承認を昨年6月から待ち続けているだけに、SECが本稼働した後はプロジェクトの推進を急がなければならない。


Date

作成日

2019.01.24

Update

最終更新

2021.08.31

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
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