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米国の仮想通貨関連企業がビッサム親会社との合併を発表

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update 2021.08.31 15:27
米国の仮想通貨関連企業がビッサム親会社との合併を発表

update 2021.08.31 15:27

ビッサムの仮想通貨取引事業を米国で上場させる狙い

米国カリフォルニア州の仮想通貨関連企業であるBlockchain Industries, Inc.【以下、BCIIと称す】は、韓国の大手仮想通貨取引所であるBithumb【以下、ビッサムと称す】の親会社、BTHMB Holdings Pte. Ltd.(Blockchain Exchange Allianceに名称変更予定)【以下、BXAと称す】との間で合併に向けた覚書を今月22日に交わしたことを明らかにした。[1]

今回の合併には、ビッサムの事業体を米国で上場企業として証券取引所にリスティングする狙いがあり、2019年3月1日までの合併完了を目処にプロセスが進められている。BXAは、北米市場へ進出するための手段として合併を望んでいて、米国のOTC(店頭取引)市場に公開されているBCIIから米国で上場するために必要なガイダンスやリソースなどの援助を得ることを期待しているようだ。現時点での両者の契約は、基本合意が済んだだけで暫定的ではあるが、BXAが100万ドルの資金をエスクロー口座に預託したことから、より正式な段階へと移行していることが伺える。

BXAのCEOであるByung Gun Kim氏は、米国市場へ事業を展開する重要性を以下のようにコメントしている。

BXAは、グローバル市場向けの取引所アライアンスのメンバーであり、我が社のグローバル戦略において米国は鍵となる市場です。事業を統合することによって、我々の事業の専門性が高まり、米国市場への進出により更なる事業拡大につながることを期待しています。

Byung Gun Kim, CEO of BXA - Accesswireより引用

一方で、BCIIのCEOであるPatrick Moynihan氏は、この度のBXAとの合併を、ブロックチェーン業界に流動性や利便性、拡張性をもたらす挑戦だと捉えており、結果的に先進的なテクノロジーやより良い法令遵守の規範を市場に提供したいと述べている。投資銀行として登録されているBCIIは、現在、ICO(イニシャルコインオファリング)アドバイザリーや投資管理サービスなどのブロックチェーンや仮想通貨分野の事業推進に積極的に取り組んでおり、その一環として、グローバル・カンファレンス・シリーズと呼ばれるネットワーキングイベントなども開催し、投資家と起業家をつなぐ機会を提供している他、カリフォルニア州サンタモニカの本社を中心に、ニューヨーク、プエルトリコ、東京にオフィスを展開し、グローバル市場への進出も果たしている。

発表によると、BXAとBCIIは、よりセキュアでグローバルな取引プラットフォームの構築を軸に、ブロックチェーンを利用したイーコマースや決済、その他の仮想通貨関連システムの開発を目指しているという。

release date 2019.01.24

出典元:

ニュースコメント

各国でIPOに動く仮想通貨関連企業

仮想通貨取引やブロックチェーン開発といった仮想通貨関連分野の市場規模が拡大する中、各国で関連企業がIPO(イニシャルパブリックオファリング)を目指す動きが起きている。昨年10月には、米国の大手仮想通貨取引所であるコインベースが、約9,000億円もの評価額でIPOに動くという噂が持ち上がって話題となった。今の所、コインベースは、収益の安定化を優先しており、取り扱い通貨数の強化やカストディなどの新サービスの立ち上げに注力しているようだが、今後のIPOが有力視されていることには変わりない。これに併せて、香港では、マイニング機器の設計・製造などを手掛ける中国のBitmainが、香港証券取引所に上場申請を行い、IPOを試みたことなども伝えられている。上場企業となるためには、適格性を判断するための厳しい基準をクリアする必要があるが、株式上場が実現すれば、こうした企業にとって資金調達や信用面でアドバンテージとなることが予想される。過去にも、同じく合併によりカナダの証券取引所に上場させた例もあるだけに、BXA陣営の期待も高まっていることだろう。


Date

作成日

2019.01.24

Update

最終更新

2021.08.31

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
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