Select Language

米、仮想通貨投資会社が巨額の損失を計上

米、仮想通貨投資会社が巨額の損失を計上

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS
update 2021.08.31 15:27
米、仮想通貨投資会社が巨額の損失を計上

update 2021.08.31 15:27

仮想通貨取引による損失が影響

仮想通貨市場で投資を行うGalaxy Digital Holdings Ltd(本社:107 Grand Street, New York, NY 10013 United States[1])【以下、ギャラクシーデジタルと称す】が今月27日に発表した財務報告書によると、同社は2018年第3四半期に7,665万ドルもの損失を計上していることが明らかになった。この額は、今年度(9か月間)の損失合計額である1億7,568万ドルの3分の1にあたる。

報告書によると、計上された第3四半期の損失額の内、3,800万ドルがデジタル資産取引、3,000万ドルが営業経費であったことが確認できる。ギャラクシーデジタルは、仮想通貨取引を事業の柱としており、残念ながら2018年度は振るわない結果となっているが、同社によれば、取引所間で実施する裁定取引やマーケットニュートラルなど複数の取引戦略を講じているようだ。しかしながら、収益とは対象的に、会社の総資産は右肩上がりとなっている。2017年には5,470万ドルの純資産であったのが、2018年9月末時点では、4億1,850万ドルを計上しており、この純資産の大幅な増加は大きな飛躍だと言えるだろう。さらにギャラクシーデジタルは、不振の中でもさらなる事業拡大を目論んでおり、第3四半期末には、仮想通貨を含むデジタル資産を1億2,300万ドルの公正価格で取得しているようだ。

元ゴールドマンサックスのパートナーであり、現在ギャラクシーデジタルのCEOを務めるMike Novogratz氏は、弱気な市場でビジネスを展開する難しさを感じていたというが、来年は転換期になるとの考えを示している。Novogratz氏の予測では、今まで仮想通貨ファンドのために市場に投資を行っていた金融機関が、来年度の第1四半期までには、もっと直接的な方法での投資に移行するという。

今週初めにギャラクシーデジタルは、行動規範を標準化することを目的に他9社とDigital Market Assets(ADAM)という協会を設立し、新しい動きを見せている。しかし業績低迷の結果は変わらず、カナダのトロント証券取引所に上場されたギャラクシーデジタルの株価は、1ドルも値を下げており、10%以上となる下げ幅を記録している。

release date 2018.11.30

出典元:

ニュースコメント

市場の画一化を目指すギャラクシーデジタル

ギャラクシーデジタルは、2006年に米国、ニューヨークに設立された企業で、いち早く仮想通貨関連の事業に乗り出した企業のひとつでもある。仮想通貨取引の他に、アセットマネジメント、アドバイザリーサービス、プリンシパル・インベストメント(自己資金を使った投資)などをデジタル資産の分野で提供しており、仮想通貨やブロックチェーン技術の発展を促進することを理念としている。今年9月に噂されたゴールドマンサックスのイーサリアム連動商品の開発や、モルガン・スタンレーによるビットコインのスワップ取引など、大手金融機関も、魅力ある投資商品を提供することで市場拡大に貢献しているが、ギャラクシーデジタルのCEO、Novogratz氏の考えでは仮想通貨市場での投資サイクルを画一化することが重要だという。自社資金で仮想通貨を保有するなど、ギャラクシーデジタルは、より直接的なリスクを背負ったことが今回は裏目に出たが、今後、どのような策で巻き返しを図るのか、引き続き同社の動向に注目したい。


Date

作成日

2018.11.30

Update

最終更新

2021.08.31

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
投資のヒントになり得る国内外の最新動向をお届けします。

この記事は、お役に立ちましたか?

ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。

お問い合わせ先 [email protected]

貴重な意見をいただきありがとうございます。
貴重な意見をいただきありがとうございます。

関連記事

アクセスランキング

もう国内銀行送金は使えない?法改正で海外FXトレーダーを直撃する3つの入出金リスク

資金決済法の一部改正により、海外FXユーザーの間で、当たり前のように利用されてきた国内銀行送金による入出金が使えなくなる可能性が浮上しています。法改正が海外FXに与えるリスクと現時点で考えられる対策を説明します。
update2025.07.01 19:00

Exnessの出金方法から銀行振込が一時削除!?現在は復旧も今後は代替手段の検討が必要か

2025年8月、Exnessの出金方法から一時的に国内銀行振込が削除され、オンラインウォレットと仮想通貨のみ利用可能な状態となりました。現在は復旧していますが、今後のトラブルに備えて、代わりの決済方法の準備を検討するのが望ましい状況です。
update2025.08.06 19:00

海外FX利用で国内銀行口座の凍結が増加?法改正後の入出金リスクとは

SNS上で海外FXユーザーの銀行口座が凍結されたことが話題になっています。本記事では、SNSで話題の凍結報告の背景を説明するほか、海外FX業界に迫る「本当の入出金危機」と今後の備えについて解説します。
update2025.07.09 19:00

【当サイト限定】FXONの口座開設でボーナス15,000円をプレゼント!既存ユーザーも対象

2025年8月1日より、FXONでの口座開設で15,000円のボーナスを獲得できる、当サイトMyforex限定のキャンペーンがスタートしました。この記事では、ボーナスの受け取り方法や注意点などを説明します。
update2025.08.01 19:30

海外FXに仮想通貨で入出金する方法は?規制強化で仮想通貨送金が最適解か

海外FXの入出金ルート封鎖が加速しており、SNS上では「銀行口座が凍結された」といった投稿も見られます。そんな中、注目を集めているのが仮想通貨での入出金です。この記事では、海外FXに仮想通貨で入出金する方法や、仮想通貨送金時の注意点などを解説します。
update2025.07.15 19:00

GMOコインからBybitに送金してみた!送金手数料や最低送金額なども解説

Myforex編集部では、GMOコインからBybit(バイビット)に仮想通貨を送金してみました。この記事では、実際に送金してみた経験などを交えながら、送金手順やおすすめの送金通貨、トラベルルールの対応状況などを紹介します。
update2025.06.10 20:00

Vantage Tradingで出金拒否やトラブルが多発中?SNSで報告相次ぐ原因とは

Vantageで原因不明の出金拒否が、多数発生している声を取り上げていきます。Vantageで出金拒否が発生する理由や実際にVantageへ問い合わせた際の回答などもあわせて紹介していきます。
update2025.05.16 19:00

SBI VCトレードからBybitに送金してみた!手数料や送金時間も解説

Myforex編集部では、国内取引所のSBI VCトレードからBybitに仮想通貨を送金してみました。本記事では、送金手順や手数料、送金時間などを紹介します。
update2025.06.11 19:30

MT4初心者必見!FX自動売買EAバックテストのよくあるトラブルと対策集

バックテストをした際にEAを選択できない、途中でテストが止まる、結果が安定しないなどの症状が発生することがあります。本記事では、バックテストをした際に発生する症状別に対処方法を解説します。
update2025.05.13 19:00

ThreeTrader・Vantageが消えた?偽アカウントによる詐欺に注意

ThreeTraderやVantageのX(旧Twitter)公式アカウントに表示制限がかけられていることが確認されました。本記事では海外FX業者のアカウントが制限された背景や、こうした状況で注意すべき偽アカウント詐欺について説明します。
update2025.07.04 19:00
口座開設で15,000円のボーナス 口座開設で15,000円のボーナス

免責事項:Disclaimerarw

当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。

本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE

Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー

クッキー利用に同意する
share
シェアする
Line

Line

Facebook

Facebook

X

Twitter

キャンセル