Select Language

Bitmain、550万ドル相当の仮想通貨を盗難したハッカーを提訴

Bitmain、550万ドル相当の仮想通貨を盗難したハッカーを提訴

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS
update 2021.08.31 15:27
Bitmain、550万ドル相当の仮想通貨を盗難したハッカーを提訴

update 2021.08.31 15:27

ビットコインとMANAの不正な取引で利益を享受

大手マイニング企業のBitmain Technologies Ltd(本社:Building 25, North Olympic Science & Technology Park, Baosheng South Road, Haidian District, Beijing, China 100029[1])【以下、Bitmainと称す】は、同社が仮想通貨取引所バイナンスの取引口座から617BTC(当時換算約550万ドル以上)の仮想通貨を盗難した疑いがあるとして、匿名のハッカーを相手に、今月7日、訴訟を起こしていることが明らかになった。

米国シアトルの地方裁判所の記録によると、John Doeと称されるこの匿名のハッカーは、あらかじめ別の取引所Bittrexの口座に230万通貨のMANAを保有し、バイナンスの口座へ資金移動を行っていた。その後4月22日に、Bitmainのウォレット内に不正アクセスし、Bitmainが保有していたビットコインで価格操作を行って、MANAの売買を行ったとのことだ。巨額な資金移動のためMANA価格は一時高騰し、通常の市場価格よりも高いレートで取引が行われたと報告されている。その後、価格が落ち着いたころ、John Doeが管理するバイナンスの口座でMANAを購入し、一連の売買によって生じた差額を不正な利益として享受していたとされている。John Doeは、今回の不正操作でMANAの価格を吊り上げることによって利益を得た疑いもかけられている。[2]

MANA(Decentraland)とは、Ethereumのブロックチェーン技術を使ったトークンで、Decentralandと呼ばれるVRゲーム内で使われている仮想通貨だ。Decentralandは、VR空間内でバーチャルの町や店などを探索し、ユーザーはMANAを使用して土地やアイテムの売買が可能となっている。取引記録はブロックチェーン上で行うという新しい取り組みが注目され、2017年8月のICOでは、86,230イーサリアム(Ethereum)、法定通貨に換算すると約2,500万ドルの資金調達に成功している。

今年に入って、ビットコインなどの仮想通貨は、下降線をたどっているが、反対にビットコイン関連の詐欺報告は増加しているという。今回の事件が発生した4月時点でのビットコイン価格は、8,935ドル付近を推移していたが、現在は勢いなく6,300ドルから6,400ドル程度で取引されており、市場が萎縮傾向にあることが感じられる。

release date 2018.11.12

出典元:

ニュースコメント

増えるハッキング被害も対策は進む

今回のハッキング事件に関して、具体的な方法こそ明かされていないものの、犯人を特定するに至っている事実は仮想通貨市場にとっても大きな前進だと言えるだろう。これまでは、マウントゴックス事件やコインチェックのNEM流出など、大規模な事件でも実行犯の尻尾を摑むことすらできず、運営の実質的な持ち逃げなどを疑う声もあったが、解決されないまま真相は闇の中となっていた。しかし、仮想通貨市場が成熟に向かう中、ブロックチェーン監視や分析を行うソリューションがその流れを変えつつある。今月初めに三菱UFJフィナンシャルグループの子会社であるJapan Desital Design株式会社は、70億円相当が不正流出したZaifのハッキング事件に関して、疑わしい取引パターンを検出することで、送金ルートの割り出しやIPアドレスの特定が可能となったこと発表した。その詳しい内容は明かされていないが、すでに金融庁にも報告済みで、解決に向かうことが期待されており、市場の安全性を取り戻すソリューションとして注目を集めている。


Date

作成日

2018.11.12

Update

最終更新

2021.08.31

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
投資のヒントになり得る国内外の最新動向をお届けします。

この記事は、お役に立ちましたか?

ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。

お問い合わせ先 [email protected]

貴重な意見をいただきありがとうございます。
貴重な意見をいただきありがとうございます。

関連記事

アクセスランキング

仮想通貨KAITOの将来性は?AI活用のWeb3情報プラットフォームKaito AIの特徴や評判を解説

仮想通貨KAITOは、Web3の情報アクセスを変革する次世代プラットフォーム「Kaito AI」のネイティブトークンです。当記事では、仮想通貨KAITOの概要や将来性、Kaito AIが提供するYapsの仕組み、SNSでの評判などを解説します。
update2025.02.19 19:00

Bybitからbitbankに送金してみた!送金手数料やトラベルルールについて解説

Myforex編集部では、Bybit(バイビット)からbitbank(ビットバンク)に仮想通貨(暗号資産)を送金してみました。この記事では、実際に送金してみた経験をもとに、送金手順やおすすめの送金通貨などを紹介します。
update2024.12.27 19:00

FXGTでの出金拒否報告が増加中、これまでとは違う危険な兆候とは?

FXGTの出金拒否の報告・原因のほか、ユーザーの流出状況などをまとめました。SNS上ではここ数ヶ月の間に出金拒否に関する投稿が増加しており、ユーザーの間では「自分も出金拒否されるのでは」「FXGTがつぶれるのでは」といった不安が広がっています。
update2025.02.14 19:30

GMOコインからBybitに送金してみた!送金手数料や最低送金額なども解説

Myforex編集部では、GMOコインからBybit(バイビット)に仮想通貨を送金してみました。この記事では、実際に送金してみた経験などを交えながら、送金手順やおすすめの送金通貨、トラベルルールの対応状況などを紹介します。
update2024.12.24 19:30

【全て無料】MT4/MT5を日本時間にできるインディケータのおすすめが決定!

MT4/MT5に表示されている時間は、インディケータを使えば簡単に日本時間へ変えられます。MT4/MT5を日本時間表示にしておくと、各市場のトレンドを把握しやすくなったり、経済指標の発表時間に合わせた取引がしやすくなったりと、何かと便利です。
update2024.12.04 20:00

Bybitからビットフライヤーに送金してみた!送金手数料や反映時間は?

Myforex編集部では、実際にBybitからビットフライヤー(bitFlyer)に仮想通貨を送金してみました。この記事では、送金手順のほか、送金手数料やおすすめの送金通貨などを紹介します。
update2025.02.19 19:30

VPSではMT4・EAは何個起動できる?複数稼働は可能なのか?

スペック別のEAの起動数の目安のほか、VPSの負担を軽くする方法を説明します。同時に起動するEAの数が多すぎると、MT4が動かなくなる可能性があるので注意が必要です。VPSを使っているならば、MT4やEAをいくつ起動できるかを把握しておくことが大切です。
update2025.01.23 19:00

仮想通貨SOSOの将来性は?AI活用の投資分析プラットフォームSoSoValueがトークン発行

仮想通貨SOSOは、中央集権型金融の効率性と分散型金融の透明性を組み合わせた投資分析プラットフォーム「SoSoValue」のガバナンストークンです。当記事では、仮想通貨SOSOの将来性やSNSでの評判、SoSoValueの特徴などを解説します。
update2025.01.24 19:30

Bybitからコインチェックに送金してみた!送金手数料やトラベルルールについても解説

Myforex編集部では、Bybit(バイビット)からコインチェック(Coincheck)に仮想通貨を送金してみました。この記事では、実際に送金してみた経験をもとに、送金手順やおすすめの送金通貨などを紹介します。
update2024.12.17 19:00

MacのMT4/MT5はダウンロードしても使えない?文字化けや起動しない時の対策方法や最終手段を紹介!

Mac版のMT4やMT5は不具合が良く発生するため、自分の使い方が悪いのか不安を感じている人もいるのではないでしょうか。本記事では、Mac版のMT4・MT5のトラブルや解決方法を解説します。
update2024.12.04 20:30
youtube youtube

免責事項:Disclaimerarw

当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。

本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE

Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー

クッキー利用に同意する
share
シェアする
Line

Line

Facebook

Facebook

X

Twitter

キャンセル