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コインベース、3億ドルの資金調達に成功

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update 2021.08.31 15:22
コインベース、3億ドルの資金調達に成功

update 2021.08.31 15:22

時価総額が80億ドルに達し業界一の規模となる

サンフランシスコを拠点にする仮想通貨取引所のCoinbase, Inc.(本社:548 Market St #23008 San Francisco, CA9410[1])【以下、コインベースと称す】は、今月30日にシリーズE(スタートアップ終盤の投資ラウンド)での株式発行により、3億ドルの資金調達に成功したことを発表した。これにより、コインベースの時価総額は、推定80億ドルとなり、世界で最も巨大な仮想通貨関連企業となった。

今回の投資ラウンドを主導したのは、Tiger Global Managementであるが、その他にもコインベースは、Polychain Capital、Y Combinator Continuity、Wellington Management、Andressen Horowitzなどの企業からも出資を受けているという。なお、コインベースは今年8月に実施されたシリーズDでも1億ドルの資金調達に成功しており、調達された資金は、グローバル市場でのサービス拡大と数千にも達する仮想通貨を今後サポートしていくための基盤作りに投資する予定とのことだ。また、コインベースは、徹底した資産管理を行うことで、より多くの企業の利用を促進していくことを計画しているようだ。コインベースは、10月23日にニューヨーク州金融サービス局から信託憲章を授与したことで、Coinbase Custody Trust Comapny LLCという独立した企業を設立している。

米国内には、コインベースの競合となるスタートアップ企業がいくつか存在しており、Uberの共同創設者であるOscar Salazar氏が支持するVoyagerや、2億4,600万ドルの資金調達に成功しているCircle Financeなどが有力な競合候補としてあげられる。しかしながら、2012年以来、好調を維持してきたコインベースは、これまで合計7回の投資ラウンドで、44人の投資家から5億2,530万ドルもの投資を集め、一線を画す存在となっているのは疑いようもない事実である。今回の発表の中で、コインベースは、最近取り扱いが決定したアメリカドルと連動するステーブルコインであるUSDCや将来的な仮想通貨アプリケーションの開発などについても言及し、今後もあくまでも仮想通貨を主軸に事業を展開していくことを強調している。

仮想通貨は、Web3と呼ばれる次世代のインターネット環境を構築する原動力となり、世界経済の拡大やイノベーションの加速など、様々な市場の偏移が予測されると同時に大きな期待が寄せられている。現時点でコインベースは業界をリードする重要な立ち位置にいると言えるだろう。

release date 2018.10.31

出典元:

ニュースコメント

株式上場で注目の的となったコインベース

以前から囁かれていた、コインベースのIPOの噂は、今年10月末にニュース番組司会者がツイッターで関連する内部情報を公開したことでコミュニティでの議論が再び加熱していた。結果的には、コインベースは、27日にIPOに踏み切ることを発表しており、兼ねてからの目標であった株式取引市場への上場を果たす形になった。今回の発表によって、巨額の資金調達に成功しているが、日本のNTTドコモや三菱UFJフィナンシャルグループなども出資者として名を連ねるなど、早くも世界中で注目の的となっている。コインベースに約1000万ドル投資したAdam Draper氏は、同社の評価額の80億ドルは過小評価だとの見解をメディアに伝えており、地球で一番大きな会社になるだろうと強気な発言をしている。しかしながら、米国の超巨大市場で、取引所として80%のシェアを占めているコインベースの実力は本物であると言えるだろう。今年7月にコインベースは政治行動委員会設立を発表し、仮想通貨を好意的にとらえている政治家の支援を積極的に行う姿勢を見せている。また、その2か月後の9月には、コインベースはLinkedInからヘッドハンティング(LinkedIn元データサイエンティスト部門の責任者であるMichael Li氏)するなど、同社の積極的な成長戦略が伺える。今後、同社がどのような発展を見せるのか、世界中から注目が集まっている。


Date

作成日

2018.10.31

Update

最終更新

2021.08.31

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
投資のヒントになり得る国内外の最新動向をお届けします。

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