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TRAction、MT5用レポーティングサービスを開始

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update 2021.08.31 15:22
TRAction、MT5用レポーティングサービスを開始

update 2021.08.31 15:22

MT5向けサービスを通じ、膨れ上がる需要を的確に捉える狙い

オーストラリア・シドニーを拠点に取引関連レポーティングサービスを手掛けるTRAction Fintech(本社:Level 22, 85 Castlereagh Street Sydney NSW 2000 Australia[1])【以下、TRActionと称す】は、ロシアのソフトウェア会社MetaQuotes Software Corp.【以下、MetaQuotesと称す】が開発した取引プラットフォームMetaTrader5【以下、MT5と称す】を導入するブローカー向けに、規制当局が打ち出す規制基準に対応した新たな取引レポーティングサービスの提供を開始することを発表した。

TRActionの新サービスを利用することで、ブローカーは、オーストラリア証券投資委員会(Australian Securities Investments Commission, ASIC)、欧州市場インフラ規制(European Market Infrastructure Regulation, EMIR)、金融商品市場規則(Markets in Financial Instruments Regulation, MiFIR)のそれぞれの基準に対応した形で、日々の取引レポートを提出することが可能となる。

TRActionは、従来よりMetaTrader4【以下、MT4と称す】関連のソリューション提供をブローカー向けに行ってきているが、最新の取引プラットフォームであるMT5を導入するブローカーが増加傾向にあることから、今回MT5向けの新サービスを手掛けることでブローカーが抱く新たな需要を汲み取ろうとしているようだ。TRActionは、ブローカーが直面したテクニカル面の課題を的確に捉え、MT5向けの取引レポーティングをスムーズに行えるように、ブローカーへのサポートを手厚くしていく意向である。

MT5向けに新たなサービスを展開し始めることに関し、TRActionの共同創業者であるQuinn Perrott氏は、以下のようにコメントしている。

6か月以上も前から、我々の既存および新規のお客様が唯一の取引プラットフォームとしてMT5を導入、もしくは既存の取引プラットフォームに新たなラインナップとして追加する動きを確認しております。僅か1年前まで市場を席巻していたMT4から、マルチアセットベースで取引サービスを提供できるMT5にトレンドが移りつつあるのでしょう。また、大きく移り変わる市場の全体像の一部を写し取っているだけかもしれませんが、MetaQuotesが新規のブローカー向けにMT4ライセンスを与えなくなったことを考慮すると、今後ブローカーによるMT5取引プラットフォームの導入が飛躍的に増加すると確信しております。

Quinn Perrott, co-founder of TRAction - FinanceMagnatesより引用

2010年にリリースされたMT5は、2017年まで驚異的な市場シェアの伸びを示してきたわけではなく、トレーダーの中には、使い慣れたアルゴリズムトレードプログラムから新たなMetaQuotes Language5(MQL5言語)への切り替えに抵抗感もあったことから、ブローカー間では導入が進まなかった。しかし、MetaQuotesがMT4からの切り替えを推奨し始めたことでMT5の利用が拡大し始め、そのほか欧州全域にわたる規制の改正に対応する流れの中でMT5の導入も徐々に大きな伸びを示しつつある。

ブローカーは、MT5を導入することでその非常に優れた拡張性と高い安全性を享受することができるほか、顧客にとっても、MT5を利用することで上場デリバティブや株式を含む広範な投資商品を取引することが可能となることからどちらにとってもメリットは大きいだろう。ブローカー各社が最新版の取引プラットフォームに切り替えを行うなど顧客サービスを充実させる背景としては、欧州圏内全域でCFDとFXの取引量が落ち込んでいることに対応するためであり、新たな戦略を模索しつつ顧客維持を図ろうとしている表れとして捉えることができよう。

release date 2018.10.31

出典元:

ニュースコメント

拡大するMT5向けサービス

TRActionは、規制当局と金融会社間の第三者報告サービスを行うプロバイダーである。ロンドン、シドニー、シンガポール、香港などの顧客へ、取引報告を必要とする店頭デリバティブおよびその他の金融商品において、取引情報蓄積機関への報告や、そのほかアドバイス・相談などのサービスを展開している。2009年9月のピッツバーグ・サミット声明以降、金融機関は、決済の透明性や安定性の向上のため、清算集中、取引情報保存・報告制度を創設し取引情報蓄積機関へ報告することが義務付けられているが、TRActionの顧客はTRActionのサービスを受けることにより、規制当局から求められる規制基準に関し理解を深めることができる。今年初め、新規顧客に対しMetaQuotesはMT4の提供を終了し完全にMT5へとシフトチェンジすることを明らかにしており、その後ヘッジング機能などの様々な機能の搭載や拡張機能が追加されこれまでに15回以上のアップデートが行われている。MT5は今後もさらに普及していくことが考えられ、それに比例しTRActionのようなMT5に対応した新たなサービス提供も拡大していくことが予想される。


Date

作成日

2018.10.31

Update

最終更新

2021.08.31

プラナカンカン | Peranakankan

執筆家&投資家&翻訳家&資産運用アドバイザー

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プラナカンカン

国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
慶應義塾大学卒。

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