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ベネズエラの仮想通貨ペトロが6つの取引所で取扱い開始

ベネズエラの仮想通貨ペトロが6つの取引所で取扱い開始

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update 2021.08.31 15:22
ベネズエラの仮想通貨ペトロが6つの取引所で取扱い開始

update 2021.08.31 15:22

取引所における不透明な運用実態に疑念の声

ベネズエラ政府が、独自の仮想通貨であるペトロを販売する6つの仮想通貨取引所を新たに認可したことが明らかになった。

ニコラス・マドゥロ大統領は、今年4月に16の取引所にて、10月17日からペトロの販売を開始することを明らかにしていたが、この度、新たにCave Blockchain、Bancar、Cryptia、Amberes Coin、Afx Trade、Criptolagoの国内6つの取引所でのペトロ取扱いが開始となった。しかしながら、取扱いが決まった取引所で不審な点が見られるという。Cryptiaのウェブサイトでは、「ボリバル・ソベラノ(現地通貨)でペトロを購入、ビットコイン、イーサリアム、米ドルと取引」とペトロを広告する文言が確認できるものの、他の仮想通貨での取引実績が存在せず稼働しているかが疑わしい。ビットコイン(Bitcoin)との通貨ペアとしてイーサリアム(Ethereum)、ダッシュ(Dash)、リップル(Ripple)がCryptiaにはリスティングされているが、取引量がゼロ表示になっていることでその疑念を呼んでいる。Cryptiaも、仮想通貨関連の規制を一手に担う、Sunacrip(ベネズエラ政府の独立機関)が発行するライセンスを取得しているが、どのような基準で審査されたのかは明らかではない。

ベネズエラ政府は今月初めにペトロのホワイトペーパーを発行しているが、実装機能においてペトロがダッシュに酷似していることから窃盗疑惑が持ち上がった。それに加え、昨年12月当初には、ペトロの価値は100%石油に裏付けされることが発表されていたが、新しいホワイトペーパーでは、石油50%、金20%、鉄20%、ダイヤモンド10%の配分に変更されており、批判の対象となっている。[1]ひとまずは、ペトロのローンチに成功したベネズエラ政府だが、対応すべき問題は山積みのようだ。

release date 2018.10.19

出典元:

ニュースコメント

ペトロ、石油資源での価値の裏付けが難しく詐欺疑惑も浮上

ベネズエラ政府は、今年2月にペトロのICOを実施し、初日に7億ドルを超える資金を集めるなど、プロジェクトとしては成功を収めている。しかし、そんな状況とは裏腹に、多方から国家ぐるみの詐欺行為ではないかという声が後を絶たない。大前提として、ペトロはベネズエラの国土に豊富に埋蔵する石油資源に価値を裏付けされることになっているが、具体的な方法論は明かされていない上、ベネズエラのペトロの価値を裏付ける原油が存在しない可能性も明らかになっている。そもそも、ベネズエラが現在抱えている経済危機は、同国の原油生産量の落ち込みが大きな要因となっている。一説によると、世界的な大手石油メジャーとの関係のこじれや、石油価格の暴落で新規投資が回らなくなったことがその背景にあるという。ある地区の石油を掘削する為に200億ドルの新規投資が必要との報道もあり、このような状況ではペトロの価値を石油で担保することは実質不可能だろう。ベネズエラ政府は、一部ポリシーを変更し、石油以外の資源にも比重を置いているが、当初の前提は大きく崩れてしまった。実態が見えないペトロだが、果たして仮想通貨市場では受け入れられるのか、今後の展開に注目したい。


Date

作成日

2018.10.19

Update

最終更新

2021.08.31

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
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