Select Language

マイニングプール企業がビットコインキャッシュICOで3,000万ドル調達

マイニングプール企業がビットコインキャッシュICOで3,000万ドル調達

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS
update 2021.08.31 15:22
マイニングプール企業がビットコインキャッシュICOで3,000万ドル調達

update 2021.08.31 15:22

既存マイニングプール事業を強化するために活用されるViaBTCトークン

マイナーが複数で協力してマイニングを行うマイニングプールの大手となるViaBTCを運営するViaBTC Technology Limited【以下、ViaBTCと称す】は、今月8日に行われたViaBTCトークンと称するビットコインキャッシュ(Bitcoin Cash)をベースにした仮想通貨プロジェクトのICO(イニシャルコインオファリング)を行い、3,000万ドルもの資金調達に成功したことが明らかになった。ViaBTCトークンは1秒間で3,700ドルを調達し、2時間程度で約7億5,000万通貨を売り上げ、ビットコインキャッシュをベースにしたICOとしては過去最大の規模となっている。

ビットコインキャッシュのトークン規格である、ワームホール・プロトコルを基に開発されたViaBTCトークンは、ViaBTCのマイニングプール事業を促進することを目的に開発された。同社が運営するマイニングプールでは、デュオマイニングと呼ばれる方式で、通常のマイニング報酬に加えてViaBTCトークンが追加のインセンティブとしてマイナーに付与される。ViaBTCトークンは、マイニングプールの利用料や特別なカスタマーサポート費用を割引価格で支払うことに使用できるほか、ViaBTCが提供するサービスの購入に利用できるとのことだ。また、ViaBTCの運営チームによると、今後、ViaBTCトークンの保有者には更なる特権が加わる予定で、マイニングプール事業の経営や、ViaBTCのエコシステムの構築に参加する権利なども与えられるという。

ホワイトペーパー上ではこのトークンの発行上限数は、20億通貨に設定されており、各四半期毎に、マイニングプールが計上する売上の20%を費やして市場からトークンを買い戻し焼却を行う、いわゆるバーンを実施することが約束されている。[1]これにより、流通量を減らし相対的なトークン価値を上昇させる効果があり、トークンを獲得するひとつのモチベーションとする狙いがある。他にもViaBTCは、トークンを希望者に無料で配布するエアドロップや、売り上げをユーザーへ還元するリファーラルプログラムなどのプロモーションを実施して、需要の拡大を図っている。

ここ数年では、インセンティブをベースにしたトークンを発行した企業が成功を収めており、大手仮想通貨取引所のバイナンスのBNBトークンは、2,000以上ある仮想通貨の中でも、14位の時価総額となっている。また、ViaBTCの取引所であるCoinexもインセンティブ利用を目的としたCETトークンを発行し、現在0.03ドルの値を付けている。ViaBTCトークンは、現在約0.04ドルで取引され、すでに100万ドル以上の取引量を持っているが、今後どれほどの値をつけるか、期待せざるを得ないだろう。

release date 2018.10.10

出典元:

ニュースコメント

イーサリアム一辺倒のICO状況へ変化をもたらす

これまでICOといえば、イーサリアム(Etherium)のトークン規格であるERC-20が主に活用されており、それ以外のブロックチェーンでのICOはあまり話題にも上がってこなかった。4月にはイーサリアムベースで開発されたフェイスブックのICOが発表されたことが注目を集めた。こうした状況は、イーサリアムがICOプラットフォームとして優れていることを証明しているとも言えるが、最近では乱立するICOが価格に影響を及ぼし、イーサリアム価格の低迷を呼び起こしている。今年9月の報道によると、多くのICOプロジェクト主催者がイーサリアム売却によるICO資金の現金化を行うため大量の売注文を出し、強い売り圧力を生むことで、イーサリアム価格の下落に繋がったことも指摘されている。一番の問題点は、イーサリアムの代替となるICOプラットフォームが存在しないことだとも言われているが、今回のビットコインキャッシュのICO成功例は、この状況に一石を投じることになるのか、注目していきたい。


Date

作成日

2018.10.10

Update

最終更新

2021.08.31

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
投資のヒントになり得る国内外の最新動向をお届けします。

この記事は、お役に立ちましたか?

ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。

お問い合わせ先 [email protected]

貴重な意見をいただきありがとうございます。
貴重な意見をいただきありがとうございます。

関連記事

アクセスランキング

XMTradingの入出金で銀行口座凍結?海外FX禁止の銀行に注意

SNS上では「XMTradingの出金で銀行口座が凍結された」とする投稿が一部で見受けられます。銀行によっては海外FXとの取引を禁止しているため注意が必要です。本記事では凍結リスクが高い銀行や仮想通貨送金の注意点を説明します。
update2025.09.03 19:00

bitcastleは詐欺業者?口座開設ボーナスで出金拒否多数

SNS上ではbitcastleから「出金できない」「口座を凍結された」といった報告が相次いでいます。本記事では、bitcastleで報告されている出金トラブルを紹介するほか、bitcastleは詐欺業者なのかどうか説明します。
update2025.10.21 19:30

Vantage Tradingで出金遅延、担当者が語る原因と対応

Vantage Tradingで銀行出金に関する遅延が確認されています。出金申請後に着金まで時間を要するケースが報告されており、SNS上でも混乱が発生している状況です。原因としては入金額の急増や決済システム側の処理制限が影響しているものと見られます。
update2025.10.24 19:00

Bybit P2P利用で銀行口座凍結・詐欺容疑者に?海外FXユーザーが知るべき巻き込まれリスクとは

Bybit P2Pを利用したユーザーが銀行口座凍結されたことに加え、詐欺容疑者として取り調べを受けたというSNS投稿が話題になっています。本記事では、話題となった投稿の内容や、海外FXユーザーがP2P取引の利用を避けるべき理由などを解説します。
update2025.11.12 19:00

Peska(ペスカ)は本当に安全?評判は悪くないが入出金リスクに注意

PeskaはFX業者とのコラボキャンペーンなどをきっかけに、急速にユーザーを増やしているオンラインウォレットです。しかし、新興サービスのため利用すべきか迷うという人も少なくありません。この記事ではPeskaの安全性や評判、オンラインウォレット業界が抱えるリスクなどを説明します。
update2025.09.29 19:30

Vantage Tradingが入出金額の上限を変更、100万円以上の出金は自動分割

海外FX業者のVantage Tradingが、銀行振込の入出金額の上限を変更しました。今後は銀行振込で一度に出金できる額が100万円に制限されます。本記事では、変更された条件や高額送金時の注意点などを説明します。
update2025.11.11 19:00

Money Charger(マネチャ)情報流出で問われるキャッシュバックサイトの運営体制と安全性

Money Chargerは2025年10月25日、ユーザーの個人情報が外部に流出したことを公表しました。キャッシュバックサイトはうまく活用すれば取引コストを抑えられる一方で、個人情報を扱う性質上、安全管理体制が極めて重要です。本記事では、安全性や透明性の観点から主要なキャッシュバックサイトを比較します。
update2025.11.17 19:00

Funded7で出金が認められない事例が増加?ルールの不透明さが原因か

Funded7で出金拒否に関する投稿がSNS上で増加しており、利用者の間で不安が広がっています。「利益が取り消された」「短時間取引が理由で無効になった」などの報告が投稿されています。当記事では出金拒否の原因を整理し、他のプロップファームとFunded7のルールを比較します。
update2025.11.21 19:00

Exnessの乗り換え先としてXSはアリ?スペックを比較

取引環境の良さから玄人にも人気のExnessですが、最近は出金トラブルなどが発生しており、今後の取引環境に不安を抱くユーザーも増えています。本記事では、有力な乗り換え先であるXS.comと取引環境・条件を比較し、乗り換え先として相応しいかどうかを検討します。
update2025.11.20 19:00

Bybitが日本ユーザーの新規登録を停止!日本撤退で海外FXユーザーにも影響大か?

Bybitが2025年10月31日をもって日本ユーザーの新規登録停止を発表しました。既存ユーザーは継続利用できるものの、締め出しも時間の問題と予想する声も少なくありません。本記事では、Bybitの発表内容や海外FXユーザーへの影響などを解説します。
update2025.11.06 19:00

免責事項:Disclaimerarw

当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。

本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE

Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー

クッキー利用に同意する
share
シェアする
Line

Line

Facebook

Facebook

X

Twitter

キャンセル