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韓国、年々拡大する仮想通貨ハッキング被害

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update 2021.08.31 15:22
韓国、年々拡大する仮想通貨ハッキング被害

update 2021.08.31 15:22

ハッキング対応に手を焼く韓国政府

韓国警察庁の調べによると、ここ3年間で、韓国国内での仮想通貨関連のハッキング被害が増加の一途を辿っており、少なくとも、7件の仮想通貨取引所と158件のウォレットサービスでの被害が報告されていることが明らかになった。

特にウォレットサービスのハッキング被害に関しては、昨年の62件に続き、今年は91件の報告が確認されているが、逮捕に至ったケースはわずか6人にとどまり、対応に手を焼いている。

今回提出された報告書によると、取引所での被害額がとりわけ際立っており、3年間で発生した7件のハッキング被害総額は1120億ウォン(約9,900万ドル)に達するという。これら7件のハッキング被害には、2016年に発生したRipple4y、2017年に2度にわたり発生したYoubit(旧Yapizon)、そしてビッサム、Coinisでの被害が続く。さらに、2018年6月に発生したビッサムやコインレイルのハッキング被害は記憶に新しい。また、取引所の被害は年々大規模化しており、2016年には合計3億ウォン(約26万ドル)の被害額であったのに対し、翌年には405億ウォン(約3,580万ドル)、そして今年に至っては713億ウォン(約6,300万ドル)に上る不正な資産流出被害を計上した。

こうした状況を受けて、韓国政府が国内取引所を対象にしたセキュリティ監査の実施に動き出した。去年12月までに10社の取引所、今年1月から3月までに新たに21社の取引所を対象に監査を実施した結果、セキュリティ面で多くの問題があることが明らかになった。

皮肉にもYoubit、コインレイル、ビッサムなどの取引所は、この監査後にハッキング被害に見舞われており、韓国政府の努力は報われない結果となった。これに関して韓国政府は、監査の有無にかかわらず仮想通貨は常にサイバー攻撃の脅威と隣り合わせにあるとコメントしており、対応の難しさを暗示している。

release date 2018.10.8

ニュースコメント

ビッサムの分散型取引所の立上げに期待がかかる

先日、ICOrating.comが発表した仮想通貨取引所のセキュリティ対策に関する格付け調査で、韓国最大手のビッサムが100点中34点で最低ランクの評価を受けたことが明らかになった。このICOrating.comのセキュリティ対策格付け調査では、大手の取引所ですら、セキュリティ対策が不十分であることが露呈され、ハッキング被害件数が増加していることや被害額の大きさなどを考えると、韓国内の取引所全般、少なくともビッサムには、セキュリティ対策を改善する必要が大いにあるのが現状だ。しかしながら、韓国政府が暗に発言するように、攻撃対象が存在する限りハッキング被害は回避できないという言い分にも一理ある。別の角度からのアプローチとして、中央サーバーが不要で、ユーザー自身が資産管理の責任を負う分散型取引所(DEX)に移行する手も考えられる。DEXは運用実績が乏しく、どのようなリスクがあるかは未知数だが、最悪でもこれまでのように、取引所の中央サーバーへの不正アクセスからの大規模な被害を出す可能性は排除できる。実際、万全なセキュリティ対策の構築に向け、先日ビッサムのDEX立ち上げ計画が発表されている。今後、ビッサムが運用実績をあげれば、韓国の仮想通貨業界を変革するモデルケースとなるかもしれない。


Date

作成日

2018.10.08

Update

最終更新

2021.08.31

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
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