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インド、仮想通貨取引禁止も横行する違法取引

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update 2021.08.31 15:22
インド、仮想通貨取引禁止も横行する違法取引

update 2021.08.31 15:22

P2Pや類似システムによってRBI規制を回避する取引所

インドでは、仮想通貨に対する規制の強化に伴い、インドルピーによる入出金が禁止されているが、この度、インド国内の少なくとも3つの仮想通貨取引所が、インドルピーの入出金サポートを再開することが明らかになった。

今年7月に、規制強化の一環で、同国の中央銀行であるインド準備銀行【以下、RBIと称す】が、インドルピーによる入出金を禁止したことで、多くの取引所が事業継続に向けた戦略を模索していたが、RBIが個人間の仮想通貨取引については規制の対象としていないことから、銀行サービスを介さずに顧客同士間で直接取引が可能となるP2Pサービスを活用し、規制回避の手段として利用し始めている。

この度、サポート再開を公表した取引所のひとつであるKoinexは、以下の様にコメントしている。

我々は、P2Pによるインドルピーの新しい入出金方法を公開できることを喜ばしく思っています。ここ数カ月にわたり、規制強化によりインドルピーと仮想通貨のエコシステムはダウンしていましたが、復活の時がきました。

Koinex[1]

また他の仮想通貨取引所であるCondeltaも、8月31日にインドルピーのサポートを再開したことを報じている[2]他、直近では、Giottusなどの取引所も、P2Pを活用した戦略を取り入れていることが明らかになっている。

さらには、先日、設立から6ヶ月を迎えたWazirxという取引所も、P2Pサービスをローンチしており、その利用者は連日増え続けているようだ。加えて、80以上の仮想通貨を取り扱う取引所、Instashiftでは、RBIによる規制が適用から2、3ヶ月で、P2Pによる取引量が半期前の月間ベースと比較して20%から25%の伸びを記録し、P2Pサービスが盛り上がりを見せている。また、60秒以内にインドルピーでの取引を処理できると謳う取引所も現れるなど、P2P取引はいまやインド市場で主要な取引手段として確立されつつあるといえる。

P2Pを介したシステム以外では、Telegramのメッセージング機能を介して取引を行うDabbaというサービスが利用されており、インドの仮想通貨市場は混沌を極めている。

release date 2018.9.17

出典元:

ニュースコメント

インドの仮想通貨投資家が利用する抜け穴とは

インドでは、4月にRBIが銀行をはじめとする金融機関に対し仮想通貨の取り扱いを禁止する通達を行った際に、投資家がRBIの撤回を求める請願活動にて2018年4月までに1万6000人以上の署名が行われたものの、その後7月6日にRBIにより仮想通貨取引の全面禁止が発令された。しかし、これはあくまでもRBIによる「監督下の銀行や金融機関が仮想通貨取引をしている民間や企業との取引を禁止する」という決定であることから、投資家らは個人間の仮想通貨取引は合法と考え、仮想通貨取引所を介さずに取引をする抜け穴を見出している。

仮想通貨取引所を介さずに行う取引方法の中には、以前より相対取引が利用されており、インドでは仮想通貨取引の全面禁止以降、相対取引が急増しているようだ。最近では、世界有数の大手仮想通貨取引所であるHuobiが、国際的な事業展開の一つとしてインドでのP2P取引プラットフォームにて仮想通貨相対取引を開始している。また、他の手段としてダバ取引という方法も使用されている。ダバ取引とは、取引所に接続されているブローカーのシステムを通さず、海外口座を通じて行う取引であり、ビットコイン取引において最近頻繁に利用されている。資金は合法(または非合法)な手段にて海外の口座に送られた後、海外の取引所にて仮想通貨が取引され、取引後は手数料や損失を差し引いた資金が現金あるいは小切手で投資家に支払われる仕組みとなっている。このような状況から、今後もインドでの仮想通貨取引は活発に行われる事が予想されるが、インドが国として仮想通貨にどのように向き合うのか動向を見守っていきたい。


Date

作成日

2018.09.17

Update

最終更新

2021.08.31

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
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