作成日
:2024.04.05
2024.04.16 16:47
2024年3月25日、Mantleが「Mantle Rewards Station」というキャンペーンの開催を発表しました。ユーザーは仮想通貨(暗号資産)MNTをステーキングすると、mShardsというレシートトークンを獲得でき、将来的に仮想通貨ENAと交換できます。
当記事では、Mantle Rewards Stationの仕組みや使い方、mShardsと交換できる仮想通貨ENAなどについて解説します。
Mantle Rewards Stationとは、仮想通貨(暗号資産)MNTホルダー向けの期間限定キャンペーンです。2024年3月27日午後7時から4月26日午後7時(いずれも日本時間)の間に、Mantle Rewards Stationのページ上でMNTをステーキングすると、報酬を獲得できます。
画像引用:Mantle
ステーキングとはPoS(プルーフ・オブ・ステーク)の仮想通貨で採用される仕組みで、ブロックチェーンの維持に貢献する対価として報酬を得ることを指します。また、仮想通貨を貸し出して報酬を得られるサービスをステーキングと呼ぶこともあります。
MNTをステーキングしたユーザーには、合計25億ものEthena Shards(mShards)が分配されます。mShardsは、Ethenaエコシステムへの貢献を表すレシートトークンであり、将来的にmShardsを仮想通貨ENAに交換することが可能です。
なお、仮想通貨ENAとは、USDeというステーブルコインを発行するDeFi(分散型金融)プロトコル、Ethenaのネイティブトークンです。
当記事執筆時点(2024年3月30日)、Mantle Rewards Stationでは約1万6,000名のユーザーが約6,600万ドル相当のMNTをステーキングしています。
Mantle Rewards Stationで受け取れるmShardsには、以下の使い道があります。
mShardsは、Mantleエコシステム内の分散型取引所(DEX)で、他のトークンとの取引が可能になる予定です。
分散型取引所とはブロックチェーン上で仮想通貨を売買できる取引所であり、中央管理者が存在しません。分散型取引所を意味する「Decentralized Exchange」の頭文字をとってDEXとも呼ばれます。
mShardsは、将来的にEthenaのネイティブトークンであるENAと交換することが可能です。2024年4月10日、Mantleは公式X(旧Twitter)アカウントにて、「582 mShards = 1 ENA」という交換比率を公表しています。
画像引用:Mantle
画像引用:Mantle
Mantle Rewards StationでMNTをステーキングし、報酬を獲得する流れは以下の通りです。
仮想通貨MNTの保有者は、Mantle Rewards Stationでウォレットを接続することで、ステーキングを開始できます。ステーキングに必要なMNTの最低数量はなく、希望のMNT数量を入力してステーキングします。MNTのステーキング中は、自動的に報酬のmShardsが蓄積されていきます。
mShardsの請求は、キャンペーン期間中にいつでも行えます。ただし、キャンペーン終了後は、9日間の間にmShardsを請求する必要があるため、請求手続きを忘れないように注意しましょう。
Mantleはイーサリアム(ETH)のレイヤー2プロジェクトであり、独自仮想通貨(暗号資産)のMNTを発行しています。
画像引用:Mantle
多くのブロックチェーンは、異なる役割を持つブロックチェーンが階層別に独立して相互通信する「レイヤー構造」になっています。基礎的な役割を担うブロックチェーン層をレイヤー1と呼び、レイヤー1の情報処理を助ける層をレイヤー2と呼びます。
Mantleは、BitDAOが立ち上げたプロジェクトです。BitDAOは大手取引所Bybit(バイビット)が支援するDAOで、DeFi(分散型金融)を中心に多くのプロジェクトに投資しています。2023年6月、BitDAOはMantleにリブランディングしています。
DAOは、Decentralized Autonomous Organizationの略で、日本語で「分散型自立組織」と訳されます。つまり、中央管理者が存在しなくとも、参加者の活動によって機能する組織を指します。中央集権型の組織と比較して民主的で透明性が高いと見なされており、ブロックチェーンの普及で広く採用されています。
DeFi(ディーファイ)とは、銀行や仮想通貨(暗号資産)取引所などの金融サービスの分野でブロックチェーンを活用した、分散型金融と呼ばれる金融エコシステムです。分散型金融を意味する英語の「Decentralized Finance」の頭文字を取ってこのように呼ばれます。
仮想通貨MNTはMantleで使用されるトークンです。ガバナンストークンとしてもユーティリティトークンとしても使用されます。
ガバナンストークンとは、DeFi(分散型金融)のサービスにおいて、プロジェクトの新しい機能の追加・削除・変更や、開発などの方針の提案(投票)を行う権利を持つトークンのことです。ガバナンストークンを多くの利用者に配ることは、プロジェクトの分散化を目的としており、保有者はDeFiサービスの運用に関わることができます。
ユーティリティトークンは何らかの実用性を持った仮想通貨を指します。具体的には、特定のサービスへアクセスしたり決済に利用したりできます。
なお、BitDAOが発行していたBITトークンは、1:1の割合でMNTトークンに交換されました。
Ethenaは、従来の銀行システムに依存しないステーブルコインUSDeを発行するプロジェクトです。イーサリアム(ETH)上で開発されており、Dragonfly CapitalやGalaxy Digitalなどの大手ベンチャーキャピタルから出資を受けています。
画像引用:Ethena
ステーブルコインとは、価格の安定性を確保するため、特定の資産と価値が連動するように設計された仮想通貨(暗号資産)のことです。仮想通貨は、価格の上下動が激しいため、決済手段として実用性に課題があります。その課題を解決するためにステーブルコインが開発されました。
Ethenaは、synthetic dollar(合成ドル)と呼ばれる、新しいタイプのステーブルコインUSDeを発行しています。
画像引用:Ethena
現在主流のステーブルコインであるUSDTやUSDCは、発行企業が米ドルなどを裏付け資産として保有することで、ペッグを維持しています。
一方USDeは、Ethenaがイーサリアム(ETH)を裏付け資産として保有しています。また、「イーサリアムのステーキングから得られる利回り」と「イーサリアムの永久先物契約のショート(売り)ポジション」の2つから発生する利子を、USDeホルダーに分配している点も大きな特徴です。
EthenaのUSDeは、一般的なステーブルコインとは、大きく異なる仕組みを採用しています。法定通貨担保型のステーブルコインと本質的に異なるリスクを持っており、米ドルとのデペッグ(価格乖離)を引き起こす可能性も否定できません。
ステーブルコインの有名なデペッグ事例として、アルゴリズム型ステーブルコインのUSTが挙げられます。2022年5月、USTは1ドルから大きな価格乖離を起こし、ホルダーは大きな損失を被りました。
画像引用:CoinMarketCap
USDeは、このような過去の失敗例を研究した上で設計されていると推測できます。しかし、ステーブルコインを保有する際には、デペッグのリスクはゼロではないことを念頭に置いておく必要があるでしょう。
画像引用:Ethena
仮想通貨(暗号資産)ENAは、Ethenaのガバナンストークンです。ENAホルダーは、Ethenaの運営における様々な意思決定や方向性に関与することができます。
Mantle Rewards Stationの使い方を解説します。MNTのステーキング方法、ステーキング解除方法、mShardsの請求方法をそれぞれ紹介します。
Mantle Rewards Stationで、MNTをステーキングする方法を解説します。
以下のリンクをクリックし、Mantle Rewards Stationの公式ページにアクセスします。
画面右上にある「Connect Wallet」をクリックします。
Mantle Rewards Stationで接続できるウォレットが表示されます。任意のウォレットをクリックし、表示される画面に沿って接続を完了してください。
今回は例として、メタマスク(MetaMask)を使った方法を紹介します。
ウォレットを接続できたら、MNTをステーキングします。ステーキングしたい数量を入力し、「Lock」をクリックします。
メタマスクが立ち上がるので、ガス代(トランザクション手数料)などを確認して問題なければ、「確認」をクリックします。
ガス代とは、ブロックチェーン上でトークンを送付する際やスマートコントラクト実行時などに発生する手数料です。トランザクションの検証作業を行うマイナーやバリデータへの報酬としての側面も持ちます。
「MNT Locked」の箇所にロックした数量が表示されていれば、ステーキングは完了です。MNTをステーキングしている間は、時間の経過とともに分配されるmShardsが増えていきます。
Mantle Rewards Stationで、MNTをステーキング解除する方法を解説します。
以下のリンクをクリックし、Mantle Rewards Stationの公式ページにアクセスします。
ウォレットを接続できたら、「Unlock MNT」をクリックしてタブを切り替えます。
ステーキング解除したいMNTの数量を入力し、「Unlock」をクリックします。
メタマスクが立ち上がるので、ガス代(トランザクション手数料)などを確認して問題なければ、「確認」をクリックします。
「MNT Balance」の箇所から、ロック解除した数量が差し引かれていれば、ステーキングの解除は完了です。
Mantle Rewards Stationで、mShardsを請求する方法を解説します。
以下のリンクをクリックし、Mantle Rewards Stationの公式ページにアクセスします。
ウォレットを接続できたら、「Claim Rewards」をクリックしてタブを切り替えます。
「mShards Earned」の横にあるメタマスクのアイコンをクリックすると、ウォレットにmShardsのトークンを追加できるので、事前に追加しておいてもよいでしょう。
請求できるmShardsの数量が表示されるので、「Claim mShards」をクリックします。
メタマスクが立ち上がるので、ガス代(トランザクション手数料)などを確認して問題なければ、「確認」をクリックします。
画面上のmShardsの数量が0になっていれば、mShardsの請求は完了です。請求が完了すると、ウォレットにmShardsが反映されます。
Mantle Rewards Stationに関する質問と、それに対する回答を記載します。
ユーザーは、いつでもMNTのステーキングを解除できます。
ステーキングの引き出し手数料は、ガス代のみです。ガス代はMNTで支払います。
mShardsの報酬量は、Mantle Rewards StationにロックされたMNTの時間加重計算によって配分されます。つまり、多くのMNTを長時間ロックしたユーザーが、より多くのmShardsを受け取ることになります。
mShardsの請求は、キャンペーン期間中(2024年3月27日〜4月26日)にいつでも行うことができます。また、キャンペーン終了後も9日間は請求が可能です。
Mantle Rewards Stationで報酬を得るためには、仮想通貨(暗号資産)MNTをステーキングする必要があります。つまり、スマートコントラクトを利用するため、ハッキングに合う可能性はゼロではありません。
Mantle Rewards Stationは、MNTホルダーに大きなインセンティブを与えるキャンペーンです。MNTの保有者は、MNTをステーキングするだけで報酬を獲得できます。
今後もMNTの使い道が拡大されると、MNTホルダーが増加し、Mantleエコシステムの成長につながっていくと考えられるでしょう。
作成日
:2024.04.05
最終更新
:2024.04.16
元証券会社勤務。2017年から仮想通貨に投資し、バブルとどん底の両方を経験する。2020年からは海外スタートアップや仮想通貨関連のライターとして独立。海外移住が趣味で、カナダ・オーストラリア・アメリカ・オランダなどを転々としている。
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