作成日
:2023.12.05
2024.04.16 15:34
Jito財団は、リキッドステーキングプロダクト「Jito」のガバナンストークン「JTO」をローンチすると発表しました。JTOのエアドロップも同時に発表し、SNSでは期待の声が多く寄せられています。
この記事では、仮想通貨(暗号資産)JTOの特徴やエアドロップの詳しい内容、将来性などを解説していきます。
仮想通貨JTOとは、Solana(ソラナ)のリキッドステーキングプロダクト「Jito」におけるガバナンストークンで、総供給量は10億トークンに設定されています。
プロジェクト開始時に1億1,500万トークンが市場に供給され、流通量は3年ほどかけて徐々に増える予定です。下のグラフは、この様子を示しています。
画像引用:Jito
Jito財団はJTOのローンチに加えてエアドロップも発表し、X(旧Twitter)では多くのコメントが寄せられています。なかには「誰も予想していなかったもっとも効果的なエアドロップだ」といった期待の声もありました。
JTOのエアドロップについて、その詳細を紹介します。
2023年12月7日、Jitoは仮想通貨JTOのエアドロップに関する情報を更新しました。Jito公式Twitter(ツイッター)の投稿によると、JTOの請求(Claim)は2023年12月8日午前1時(日本時間)より開始されるとのことです。
1. $JTO Airdrop Claim Opens Tomorrow!
— Jito (@jito_sol) December 6, 2023
The airdrop claim window will open on December 7th, 2023 at 11am ET (Token Generation Date).
Any eligible airdrop recipients will be able to claim their JTO tokens for 18 months, starting on the Token Generation Date. pic.twitter.com/7vRIxdiD3h
エアドロップ対象者は、上記の日時から18ヶ月間、仮想通貨JTOを請求することができます。また、今回のJitoの発表に伴って、大手取引所のCoinbase(コインベース)がJTOの新規上場を発表しています。
Coinbase will add support for Jito (JTO) on the Solana network (SPL token). Do not send this asset over other networks or your funds may be lost. Transfers for this asset are available on @Coinbase & @CoinbaseExch in the regions where trading is supported.
— Coinbase Assets (@CoinbaseAssets) December 6, 2023
JTOの総供給量は10億枚で、今回のエアドロップで配布される量は総供給量の10%にあたる1億枚です。
Jito財団はエアドロップの対象者について、「Jito Networkの発展と成長に対するユーザーの貢献度によって決定される」という趣旨を公表しています。
対象者の例は、以下のとおりです。
バリデータは、プルーフ・オブ・ステーク(PoS)のブロックチェーンにおいて、トランザクションの承認などブロックチェーンの維持のために活動します。
エアドロップの対象となるアクティビティのスナップショットは、2023年11月25日に行われました。自分がエアドロップの対象かどうか、Jitoの公式サイトで確認できます。
画像引用:CoinMarketCap
仮想通貨JTOの価格は、2023年12月12日の執筆時点で470円前後です。上場から徐々に上昇して最高値635円を付けたあとは、おおむね400円から500円の間で堅調に推移しています。
JTOのトークノミクスについて、以下2つに分けて解説します。
発行されるJTOは、次の4つのカテゴリーに割り当てられる予定です。
以下のグラフ・図にあるように、10億枚のうち34.3%が「コミュニティの発展」、25%が「エコシステムの開発」、24.5%が「コア貢献者」、16.2%が「投資家」に充てられます。
画像引用:Jito
配布対象者・目的 | 割合(%) | 配布枚数(枚) |
---|---|---|
コミュニティの発展 | 34.3 | 3億4,285万7,143 |
エコシステムの開発 | 25 | 2億5,000万 |
コア貢献者 | 24.5 | 2億4,500万 |
投資家 | 16.2 | 1億6,214万2,857 |
コミュニティの発展
割合(%) | 34.3 |
---|---|
配布枚数(枚) | 3億4,285万7,143 |
エコシステムの開発
割合(%) | 25 |
---|---|
配布枚数(枚) | 2億5,000万 |
コア貢献者
割合(%) | 24.5 |
---|---|
配布枚数(枚) | 2億4,500万 |
投資家
割合(%) | 16.2 |
---|---|
配布枚数(枚) | 1億6,214万2,857 |
「コミュニティの発展」に割り当てられたJTOは、Jito Networkコミュニティの発展を目的として使われます。
その最初の用途として挙げられるのが、今回のエアドロップです。「コミュニティの発展」に割り当てられた34.3%のうち10%が、エアドロップに使われます。
「エコシステムの開発」に割り当てられたJTOは、Jitoの拡張とStakeNetの発展を促進するコミュニティや貢献者に対して配布されます。
StakeNetはJitoの関連ネットワークで、ソラナのリキッドステーキングトークンを実現するための自立型プロトコルです。Jito財団によると、今後ほかのプラットフォームがStakeNetを使用できるようにオープンソース化する予定です。
「コア貢献者」に割り当てられたJTOは、Jitoの創業者のほか、エコシステムに貢献した従業員に付与するために使われます。JTOは1年間ロックアップされ、その後3年間かけてロック解除される予定です。
下のグラフは、ロック解除により市場で売却可能になるJTO数量の推移を示しています。
画像引用:Jito
ロックアップとは、仮想通貨配布後、市場で売却できない期間を指します。その後、一定のルールに従って徐々に売却可能になります。徐々に売却可能にする条件をべスティングといいます。
「投資家」に割り当てられたJTOは、Jito Labs(Jito開発企業)を設立当初から支援してきた投資家に付与されます。1年間ロックアップされ、その後3年間かけてロック解除される予定です。
画像引用:Jito
JTOはJitoネットワークのガバナンストークンとして使われます。Jito財団はJTOについて、「コミュニティメンバーが、Jitoネットワークの意思決定や方向性に直接影響を与えられるようにするためのものだ」という趣旨をコメントしています。
JTO保有者は、Jitoネットワークに関する以下の事項などを決定できます。
ステークプールとはステーキングの代行サービスのようなもので、少額からステーキングに参加できるのが特徴です。
仮想通貨SOL(ソラナ)をステーキングすると、リキッドステーキングトークンのJitoSOLを受け取れます。ユーザーは、JitoSOLを運用したり売却したりできます。
デリゲーションとは、保有している仮想通貨の投票権をバリデータに委任することで、委任している量に応じて報酬を得られる仕組みです。
Jito財団は、StakeNetのパラメータをコントロールし、デリゲーション戦略を更新することを計画している模様です。
DAOが保有するJTOや、リキッドステーキングトークンのJitoSOLによって得られる手数料の管理方法を決定します。
仮想通貨JTOの将来性については、次の2点から考察できます。
JTOは、Jitoのガバナンストークンとして使われます。そのため、Jitoが成長すればJTOにも良い影響を期待できるでしょう。
Jitoはソラナエコシステムにおいて著しい成長を見せており、Jito財団によると、Jitoはソラナでもっとも成長しているリキッドステーキングプロトコルです。その成長がわかるデータの1つとして、JitoSOLのTVLの増加が挙げられます。
TVLはTotal Value Lockedの頭文字をつなげた言葉で、ブロックチェーンやDAppに預け入れられた仮想通貨の総額を示します。この金額は人気のバロメーターとしても使用されます。
記事執筆時点(2023年12月4日)のJitoSOLのTVLは、約660万SOL(約579億円)です。TVLの数値が公開され始めた2022年11月時点は約5万SOL(約4億円)であり、そこから右肩上がりに増えています。
画像引用:Jito
Jito財団の一部であるJito Labsは、シリーズA投資ラウンドにおいて1,000万ドルの資金調達に成功しました。
資金を提供した投資家のなかには、ソラナの開発を行うSolana Labsの投資部門であるソラナベンチャーズ(Solana Ventures)や、Solana Labsの共同創設者であるAnatoly Yakovenko氏も含まれます。そのほかにも、複数の著名な投資家が参加しました。
同社は獲得した資金を使って、人材の募集や開発に充てる予定だとしています。
Jitoはソラナのリキッドステーキングプロダクトです。ステーキング報酬だけでなくMEV報酬も得られることを特徴としています。
リキッドステーキングとはステーキングの派生系です。
ステーキングとは、仮想通貨を一定期間ロックすることで報酬を得られる仕組みです。報酬を得られる一方で、預け入れた仮想通貨の流動性が失われ、仮想通貨の売買やDeFiでの運用などに使えなくなるというデメリットがあります。
このデメリットを補う仕組みがリキッドステーキングです。この名称から連想できるように、流動性を維持しながらステーキング報酬をもらえるのが特徴です。
リキッドステーキングでは、トークンを預け入れるとステーキング報酬を得られるだけでなく、リキッドステーキングトークンが発行されて売買やDeFiでの運用に使えます。
Jitoに置き換えて考えると、SOLをステーキングすると、JitoSOLがリキッドステーキングトークンとして発行されます。ユーザーは預け入れたSOL量に応じてステーキング報酬を得られ、さらにはJitoSOLを運用などに回せる仕組みです。
この仕組みはほかのリキッドステーキングでも見られますが、JitoではさらにMEV報酬も得られるのが魅力といえます。
MEVは最大抽出可能価値と呼ばれるものです。
PoS型のブロックチェーンでは、バリデータがチェーンを検証し、その対価としてブロック生成報酬やガス代などを受け取ります。MEVとは、これらの報酬を最大化する方法、あるいは受け取る報酬そのものです。
PoSはブロック生成ルールの1つです。ビットコイン(BTC)などが採用するPoW(プルーフ・オブ・ワーク)と比較して、電力消費が少ない点や拡張性が高い点などで注目されています。
MEVを利用して利益を得ようとする多くのユーザーが参入した結果、ソラナではネットワークの混雑が問題となっています。
ソラナは取引手数料が安いことから、MEVで利益を得ようとする多くのユーザーが参入しています。多数のトランザクションが短時間で送信され、失敗に終わったトランザクションの処理に多くのリソースが必要となれば、トランザクション遅延などが引き起こされます。
Jitoではこうした問題を解決するため、独自のオークションシステムが導入されているバリデータクライアントをリリースしました。ユーザーは利益が出ると想定される取引に入札し、各ブロック内の最高額入札者がMEVを獲得できます。
このシステムにより、従来のMEVで問題視されていた無駄なトランザクションがなくなり、ステーキング参加者の報酬の増加につながります。
2023年12月12日現在、仮想通貨(暗号資産)JTOは、日本国内の取引所では取り扱われていません。そのため、取引は海外取引所で行います。各海外取引所におけるJTOの取り扱い状況(USDT建て現物・デリバティブ)は下記の通りです。
仮想通貨取引所 | 現物 | デリバティブ |
---|---|---|
(バイビット) | 〇 |
〇 |
(バイナンス) | 〇 |
〇 |
(ゲート) | 〇 |
〇 |
(メクシー) | 〇 |
〇 |
(ビンエックス) | 〇 |
〇 |
(ビットゲット) | 〇 |
× |
(コインイーエックス) | 〇 |
〇 |
Bybit(バイビット)
現物 | デリバティブ |
〇 | 〇 |
Binance(バイナンス)
現物 | デリバティブ |
〇 | 〇 |
Gate.io(ゲート)
現物 | デリバティブ |
〇 | 〇 |
MEXC(メクシー)
現物 | デリバティブ |
〇 | 〇 |
BingX(ビンエックス)
現物 | デリバティブ |
〇 | 〇 |
Bitget(ビットゲット)
現物 | デリバティブ |
〇 | × |
CoinEX(コインイーエックス)
現物 | デリバティブ |
〇 | 〇 |
海外の取引所であれば、日本語対応が充実しているBybit(バイビット)がおすすめです。
Bybitでは、3つの手順でJTOを購入できます。
まずは以下のリンクをクリックし、JTOの購入ページ(JTO/USDT)にアクセスします。
なお、Bybitを利用するには口座を開設し、本人確認(KYC)レベル1を完了させておく必要があります。
ここでは最もシンプルな「成行」での購入方法を紹介します。成行でJTOを購入するには、以下のように操作をして「JTOを買う」をクリックします。
番号 |
項目 |
説明 |
---|---|---|
1 |
「買い」または「売り」 |
通貨ペアの左の通貨を買って右の通貨を売るなら「買い」、左の通貨を売って右の通貨を買うなら「売り」を選びます。 |
2 |
注文方法 |
成行を選びます。 |
3 |
注文価格 |
購入したい数量を入力します。 |
JTOはUSDTを支払って購入します。そのため、USDTの残高が十分でない場合は、入金や両替が必要です。
内容を確認して「JTOを買う」をクリックします。注文は即座に確定し、購入したJTOは現物アカウント残高に反映されます。
以下の記事では、買い方に関してより詳しく説明しています。有利な価格を指定する「指値」の使い方なども解説しています。
JTOは、ローンチが発表されたばかりの新しい仮想通貨で、将来性を判断するのは容易ではありません。ただ、JTOをガバナンストークンとして使用するリキッドステーキングプロダクトJitoは、ソラナネットワーク上で大きな存在感を放っていることから、JTOも良い方向に進んでいくかもしれません。
すでに発表されているエアドロップを含め、今後JTOがどのようにユーザーを巻き込んで影響力を拡大させていくのか、今後に期待していきましょう。
作成日
:2023.12.05
最終更新
:2024.04.16
2017年に初めてビットコインを購入し、2020年より仮想通貨投資を本格的に開始。国内外のメディアやSNSなどを中心に、日々最新情報を追っている。ビットコインへの投資をメインにしつつ、DeFiを使って資産運用中。
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