Select Language

メタマスクブリッジの使い方を解説|安全性や特徴を解説

メタマスクブリッジの使い方を解説|安全性や特徴を解説

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS
update 2023.12.14 10:50
メタマスクブリッジの使い方を解説|安全性や特徴を解説

update 2023.12.14 10:50

メタマスクブリッジは複数のサービスから成り立つクロスチェーンブリッジです。トランザクションの手数料やスピードを考慮し、異なるブロックチェーン間での仮想通貨(暗号資産)ブリッジを可能にします。

常に最適なレートでブリッジできるよう、ブリッジアグリゲーターとの統合を行っている点も特徴だといえるでしょう。

当記事では、メタマスクブリッジの概要・特徴を説明した上で、他サービスとの比較や使い方などを解説します。

メタマスクブリッジとは

メタマスクブリッジは、2022年11月にメタマスクに実装された新機能です。利用すると、異なるブロックチェーン間での仮想通貨(暗号資産)のクロスチェーンブリッジを手軽に実行できます。

例えば、イーサリアムからBNBチェーンにETHを移動したいときなどに利用します。

メタマスクブリッジの仕組み
point クロスチェーンブリッジとは

クロスチェーンブリッジとは、複数のブロックチェーンをつないで規格の異なる仮想通貨を相互に利用可能にする技術です。この技術が普及すれば、ブロックチェーンをまたいで仮想通貨をやり取りできます。ブロックチェーンが乱立している現在、クロスチェーンブリッジは重要な存在です。

メタマスクブリッジは、PCもしくはモバイルアプリ内にあるブラウザから、ポートフォリオDapp(portfolio.metamask.io)にアクセスすることで利用できます。複数の外部サイトを行き来することなく利用できるシームレスな機能となっています。

point ポートフォリオDappとは

ポートフォリオDappとは、メタマスクが提供する様々な機能を集約したワンストップサービスです。ポートフォリオ確認機能に加え、仮想通貨の購入やLidoなどと提携したETHのリキッドステーキング、ブリッジなど複数の機能を手軽に利用できるプラットフォームです。

2つのブリッジアグリゲーターを統合

メタマスクブリッジを利用すると、最適なルートで仮想通貨をブリッジできます。

それを可能とするのが、ブリッジアグリゲーターです。メタマスクブリッジは、「Socket」と「LI.FI」という2つのブリッジアグリゲーターと統合しています。

point ブリッジアグリゲーターとは

ブリッジアグリゲーターは、多数あるクロスチェーンブリッジを束ねる存在です。ブリッジ利用の簡略化に貢献しています。

通常のブリッジ機能の利用時、送金によっては複数のブロックチェーンをまたいだり、異なるルートが存在したりとプロセスが複雑になる可能性があります。ブリッジアグリゲーターは、このような処理を簡略化します。

このブリッジアグリゲーターと統合していることにより、ユーザーは常に最適かつ最速なルートで仮想通貨のブリッジができます。

4つのクロスチェーンブリッジを採用

メタマスクブリッジは信頼性や安全性を考慮し、以下4つのクロスチェーンブリッジを採用しています。

  • Connext
  • Hop
  • Celer cBridge
  • Polygon Bridge

なお、上記4つのクロスチェーンブリッジは、メタマスクで最も使用されているネットワークへの対応やユーザビリティ、分散性などから選定されています。

対応するブロックチェーンと仮想通貨

当記事執筆時点(2023年4月21日)時点で、メタマスクブリッジは以下のブロックチェーンに対応しています。

  • イーサリアム(ETH)
  • オプティミズム(OP)
  • BNBチェーン(BNB)
  • ポリゴン(MATIC)
  • アービトラム(ARB)
  • アバランチ(AVAX)

また、対応する主な仮想通貨(暗号資産)としては、以下が挙げられます。

  • USDT
  • USDC
  • DAI
  • ETH
  • WETH
  • MATIC
  • AVAX

メタマスクブリッジを使用することで、これらの仮想通貨はブリッジ先のブロックチェーン規格に変換されます。ただし、ブリッジ先のブロックチェーンによっては、交換に対応していない仮想通貨もあるので注意してください。

メタマスクブリッジは安全か

メタマスクブリッジは、上記で紹介した4つのクロスチェーンブリッジを利用しています。すなわち、その安全性は個々のDApps(分散型アプリ)に依存します。

Connext

Connextのロゴバナー

Connextは、セキュリティファーストの精神で開発されたクロスチェーンブリッジです。

ブロックチェーン開発企業Nomadと提携し、オプティミスティック・ブリッジによるセキュリティ強化を実現しています。オプティミスティック・ブリッジは、レイヤー2に利用されるオプティミスティック・ロールアップに似た技術です。

point ロールアップとは

ロールアップとは、メインとなるレイヤー1ブロックチェーンの外で、トランザクションを処理する技術です。オプティミスティック・ロールアップはその1つで、レイヤー1ブロックチェーンに送信されるデータは全て正しいという楽観的(オプティミスティック)な考えのもと、トランザクション処理を安全に効率化しています。

Hop

Hopのロゴバナー

Hopは、イーサリアムとレイヤー2、サイドチェーンをつなぐクロスチェーンブリッジのプロトコルです。

point レイヤー2とは

多くのブロックチェーンは、異なる役割を持つブロックチェーンが階層別に独立して相互通信する「レイヤー構造」になっています。基礎的な役割を担うブロックチェーン層をレイヤー1と呼び、レイヤー1の情報処理を助ける層をレイヤー2と呼びます。

Hopはスマートコントラクトに精通した開発チームを抱えています。加えて、HopはSolidifiedとMonoceros Alpha、Trail of Bitsによる監査を受けており、システムの安全性を確保しています。

Celer cBridge

Celer cBridgeのロゴバナー

Celer cBridgeは、Celer Networkが展開するクロスチェーンブリッジです。

Celer cBridgeは複数のセキュリティ技術を組み合わせたシステムを採用しています。加えて、CertiKとPeckShield、SlowMistの監査を受けるなど、安全性の確保に努めています。

Polygon Bridge

Polygon Bridgeのロゴバナー

Ploygon Bridgeは、ポリゴンに他ブロックチェーンとの互換性を持たせるために開発されたクロスチェーンブリッジです。

ポリゴンは、システムの脆弱性を早期発見したユーザーに報酬を与えるバグバウンティプログラムなどを実施し、クロスチェーンブリッジに関するバグを改修しています。Polygon Bridgeは、ポリゴンのネイティブアプリとして、十分な安全性を備えていると考えられます。

point バグバウンティプログラムとは

バグバウンティプログラムとは、システム上のバグ(脆弱性)を発見してくれたユーザーに報酬を支払うプログラムです。多くのブロックチェーン関連のプロトコルがセキュリティ対策の一環として実施しており、報酬は仮想通貨(暗号資産)で支払われるケースもあります。

メタマスクブリッジとその他サービスの比較

メタマスクブリッジは、メタマスクユーザーにとって便利なサービスです。ブリッジをする際には他のサービスを利用することもできますが、それらと比較してどのような点で優れ、劣っているのでしょうか。

ここでは以下の4つの項目に沿って、メタマスクブリッジと他のクロスチェーンブリッジを比較します。

  • 安全性
  • 取引手数料
  • 対応銘柄・対応ネットワーク
  • 手軽さ

安全性

DApps(分散型アプリ)の利用には、詐欺のリスクが付きまといます。悪意のあるスマートコントラクトが仕組まれていたり、公式を装ったフィッシング詐欺だったりと、そのパターンは様々です。

きちんと信頼できるブリッジのプロトコルを利用すれば、このような詐欺にあうことはありません。しかし、無数に存在するDAppsの中から自身でサービスを選ぶと、詐欺に遭うリスクが上がります。

その点メタマスクブリッジでは、メタマスク側が信頼するDAppsを利用できるので、一定の安心感はあるでしょう。また、メタマスクのポートフォリオDappからシームレスに利用できるので、アクセス先を間違う可能性もありません。

取引手数料

クロスチェーンブリッジを利用するには、取引手数料がかかります。その金額は選択したブロックチェーンやルート、トランザクションの混雑具合などによって変動します。

しかし、クロスチェーンブリッジの取引手数料は、外的要因に左右される部分が大きいです。つまり、他サービスと大きな差は付きにくいと考えられるでしょう。

そんな中でも、メタマスクブリッジではブリッジアグリゲーターが最適なルートを提示してくれるので、取引手数料の最適化に優れています。ただし、β版の期間が終了後、メタマスク側への手数料が発生する可能性があるので、その点は注意が必要です。

対応銘柄・対応ネットワーク

メタマスクブリッジの対応銘柄と対応ネットワークは限定的です。他のクロスチェーンブリッジを利用すれば、EVMチェーンの仮想通貨(暗号資産)全般をブリッジできます。

point EVMとは

EVMはEthereum Virtual Machineの略称で、日本語ではイーサリアム仮想マシンと訳すことができます。イーサリアムがスマートコントラクトの実行や管理を行うための技術です。EVMはイーサリアムと互換性を高める手段として、他のブロックチェーンにも実装されています。

手軽さ

メタマスクブリッジは、メタマスクから直接利用できるので非常に手軽です。

通常のクロスチェーンブリッジであれば、利用するDAppsを探すところから始める必要があります。ウォレットに機能が統合されているのは、メタマスクブリッジの大きなアドバンテージだといえるでしょう。

メタマスクブリッジの使い方

メタマスクからブリッジを利用する手順は以下の通りです。

  1. メタマスクを開く
  2. ブリッジページにアクセス
  3. 送信元や送信先、送信銘柄などを設定
  4. メタマスクで署名する

手順1

メタマスクを開き、「Bridge」アイコンをクリックします。

ブラウザ版メタマスクのBridgeアイコン ブラウザ版メタマスクのBridgeアイコン
point スマホアプリからも利用可能

スマートフォンアプリからブリッジを利用する場合、グラフの形のアイコンをタップします。

メタマスクのスマートフォンアプリ画面

遷移後に、画面左上にあるメニューバーをタップして「Bridge」を選ぶと、ブリッジ利用画面にアクセスできます。

手順2

以下のように条件を設定します。

ネットワークの切り替えが必要な場合は「Switch to ~」と表示が出ます。切り替え表示がある場合はクリックします。

メタマスクのブリッジ設定画面

番号

項目名

説明

1

送信元ネットワーク

送信元のブロックチェーンを選びます。

2

送信先ネットワーク

送信先のブロックチェーンを選びます。

3

銘柄

移動させたい銘柄を選びます。

4

数量

移動させる数量を入力します。

手順3

ネットワークを切り替える場合、「ネットワークを切り替える」をクリックします。

メタマスクでのネットワーク切り替え メタマスクでのネットワーク切り替え

手順4

選んだトークンでのブリッジ利用が初めてなら、「Approve token」という表示が出ます。表示がある場合はクリックします。

メタマスクブリッジでのトークン承認

手順5

トークンを承認する場合、「確認」をクリックします。

メタマスクのブリッジでの承認処理 メタマスクのブリッジでの承認処理

手順6

ブリッジの利用が可能な状態になると、「Submit transaction」と表示されます。利用する場合はクリックします。

メタマスクのブリッジ実行画面

手順7

「確認」をクリックします。

メタマスクのブリッジ実行画面 メタマスクのブリッジ実行画面

手順8

「Bridging in progress」と表示されたら、手続きは完了です。ブロックチェーンでの承認が完了したら、トークンは送信先のネットワークに移行します。

メタマスクのブリッジ実行画面

メタマスクブリッジの登場が与える影響は

ここ最近、メタマスクはDApps(分散型アプリ)の機能統合に力を入れており、「スワップ」や「ステーキング」などを追加しています。メタマスクブリッジの実装も、その流れの1つだと考えられます。

DAppsの機能統合によってユーザーの利便性は拡大していますが、メタマスクブリッジの機能がユーザーに受け入れられるのかは注目していく必要があるでしょう。


Date

作成日

2023.05.01

Update

最終更新

2023.12.14

Myforex編集スタッフー仮想通貨担当ー

2017年に初めてビットコインを購入し、2020年より仮想通貨投資を本格的に開始。国内外のメディアやSNSなどを中心に、日々最新情報を追っている。ビットコインへの投資をメインにしつつ、DeFiを使って資産運用中。

この記事は、お役に立ちましたか?

ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。

お問い合わせ先 [email protected]

貴重な意見をいただきありがとうございます。
貴重な意見をいただきありがとうございます。

関連記事

アクセスランキング

仮想通貨USUALの将来性は?RWA活用のステーブルコインプロトコルを解説

仮想通貨USUALは、ステーブルコインプロトコル「Usual」のガバナンストークンです。Usualは、BlackRockなどからRWA(現実資産)を集約してステーブルコインを発行し、その収益をコミュニティに再分配するプロトコルとして注目を集めています。
update2024.11.20 20:00

Milton Marketsが2024年11月より最大100%分入金ボーナスを開催

Milton Marketsで期間限定の100%入金分ボーナスキャンペーンが開催されます。当記事では100%入金分ボーナスの概要や、注意点を中心に解説していきましょう。
update2024.11.20 19:30

スマホ版MT4のやさしい使い方ガイド~iPhone&Androidの基本操作~

この記事では、優先的に押さえておきたいMT4アプリの機能を5つのグループにまとめ、iPhone版とAndroid版での使い方を解説します。「基本操作を手っ取り早く確認したい!」という方はぜひご活用ください。
update2024.11.20 19:00

ZoomexがクリプトバトルZを開催!毎週開催の取引大会で現物USDTやボーナスを獲得

2024年11月1日、海外取引所のZoomex(ズーメックス)が、取引大会シリーズ「クリプトバトルZ」を開催しました。ラウンドごとの特典総額は3,480ドル相当です。当記事では、クリプトバトルZの詳細や参加方法、注意点を解説します。
update2024.11.15 20:00

ゴールドラッシュXMは本当に儲かるのか?ほぼ破綻リスクゼロのEAの実力は

ゴールドラッシュXMのランディングページで謳われている「1ヵ月で取引資金が2倍に」、「破綻リスクはほぼゼロ」という宣伝文句に違わぬ実力が備えられているのか、フォワードテスト・バックテストを実施して検証しました。
update2024.11.14 20:30

Titan FXがブラックフライデーキャンペーンを開催!取引でキャッシュバックが付与

Titan FXが、2024年11月25日(月)からブラックフライデーキャンペーンを開催します。今回のキャンペーンでは、FX通貨ペア銘柄またはゴールドを1ロット取引するごとに500円のキャッシュバックが付与されます。
update2024.11.14 20:00

XMTradingが仮想通貨CFDのスプレッドを縮小!どのくらい狭くなったか検証

2024年10月25日にXMTradingが仮想通貨CFDのスプレッドを縮小しました。この記事では、BTCUSDとETHUSDのスプレッドの計測結果やほかのFX業者と比較した結果を解説します。
update2024.11.14 19:30

Milton Marketsが11月の1万円FXチャレンジとXリポストキャンペーンを開催!

Milton Marketsで、11月の1万円チャレンジが開催されます。この記事では、開催期間や上位入賞の条件、これまでの1万円チャレンジと変わった点などを解説します。
update2024.11.14 19:00

XMTradingがお歳暮プロモを開催!100%入金ボーナスを付与

海外FX業者のXMTradingが2024年10月15日から11月15日までお歳暮プロモを開催することを発表しました。キャンペーン期間中に対象口座へ入金すると、100%の入金ボーナスが付与されます。新規・既存ユーザーの両方が対象です。
update2024.11.12 19:30

Zoomexがあったか冬支度応援キャンペーンを開催!総額76万円相当のビットコインとAmazonギフト券がもらえる

Zoomex(ズーメックス)が、あったか冬支度応援キャンペーンを開催しました。各種条件をクリアすると、総額76万円相当のビットコインとAmazonギフト券を獲得できます。キャンペーン開催期間は、2024年11月19日〜11月25日までです。
update2024.11.07 19:30
youtube youtube

免責事項:Disclaimerarw

当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。

本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE

Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー

クッキー利用に同意する
share
シェアする
Line

Line

Facebook

Facebook

X

Twitter

キャンセル