作成日
:2023.04.17
2024.06.05 01:10
仮想通貨AZEROは、Aleph Zero(アレフゼロ)のネイティブトークンです。
Aleph Zeroはレイヤー1のブロックチェーンです。2023年3月にスマートコントラクトが実装され、DAppプラットフォームとして利用できるようになりました。既にDAppがリリースされており、SNS上で話題となっています。
当記事では、仮想通貨AZEROの将来性と併せて、Aleph Zeroで利用可能なDAppやブロックチェーンとしての特徴などを解説していきます。
AZEROを利用するとしたサービスに、「CDP(Crypto Diffusion Project)」というものがあります。このCDPはAleph Zeroの運営とは関係のないサービスであり、安全性は不明です。
利用するなら、本当に信頼できるサービスかどうかを自分自身で詳細に調べる必要があります。勧誘を受けたというだけで、資産を預けるのは避けるほうが無難でしょう。
画像引用:Aleph Zero
AZEROはAleph Zero(アレフゼロ)が発行する独自仮想通貨です。Aleph Zeroはレイヤー1のブロックチェーンで、2021年末にメインネットが公開されました。
レイヤー1は、システムの土台となる基礎的なブロックチェーンです。ブロックチェーンは階層型の構造となっており、それぞれの階層で異なる役割が割り当てられています。明確な定義はありませんが、ビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)などがレイヤー1に該当します。
なお、プロジェクトはAleph Zero財団が開発しており、ポーランドの仮想通貨コンサルティング会社Cardinal Cryptographyが開発チームの中心となっています。
Aleph Zeroは安全で高性能なシステムを構築し、ブロックチェーンのトリレンマの解決を目指しています。
ブロックチェーンのトリレンマとは、分散性、セキュリティ、スケーラビリティに関する問題を指します。これら3つをそれぞれ解決することは可能ですが、3つ全てを同時に解決することは難しいと考えられています。
この目的を達成するために、独自のコンセンサスアルゴリズムを採用しています。
コンセンサスアルゴリズムとは、ブロックを生成するためのルールです。PoWやPoSに加え、DPoS(デリゲーテッド・プルーフ・オブ・ステーク)などがあります。それぞれ長所や短所があり、開発思想などの違いによって使い分けられています。
Aleph Zeroは、ポルカドット(DOT)関連プロジェクトです。Aleph Zeroはポルカドットを基礎にしているわけではありませんが、Substrate Builders Programとして受け入れられ、ポルカドット関連プロジェクトとして位置付けられています。
Substrate Builders Programはポルカドットのエコシステム強化を目的としており、採用されたプロジェクトは、技術面や資金面で手厚いサポートを受けられます。
仮想通貨AZEROは注目銘柄であり、Twitter(ツイッター)上では10倍や20倍の高騰を期待する声が挙がっています。
Aleph Zero(アレフゼロ)は技術的に優れており、ソラナ(SOL)などの高性能なブロックチェーンと比較しても、引けを取りません。CoinMarketCapによると、当記事執筆時点(2023年4月13日)のAZEROの時価総額は2,500位前後に留まっており、伸び代があると考えられています。
Twitter公式アカウントはフォロワー数が14万近くに達しており、その期待度の高さがうかがえます。
インターネット上には、「高利回りや数十倍のキャピタルゲインをうたって、AZEROへの投資を誘われた」という情報がありました。「知人を紹介すると報酬を得られる」とうたった、怪しげな勧誘が存在するとの噂もあります。
本記事で紹介したAZEROが詐欺目的である可能性は低いですが、同じ「AZERO」という名前の、異なる仮想通貨への投資勧誘が存在し、それが詐欺である可能性もあります。耳障りの良い文句で勧誘された場合は、警戒する必要があるでしょう。
DYOR(Do Your Own Research)は、「投資する際は自身で調べるべきだ」という意味です。特に仮想通貨の世界では詐欺が横行しているため、自分自身でプロジェクトの内容や将来性、リスクを調べることが重要です。
投資のリスクに晒されるのは自分自身です。他人から勧められた話に乗って、よく理解しないまま投資するのは非常に危険です。
なお本記事で解説しているのは、「https://alephzero.org/」というページで説明されているAZEROとAleph Zeroです。
AZEROを紹介するサービスに、「CDP(Crypto Diffusion Project)」というものがありますが、これはAleph Zeroの運営と関係のあるサービスではありません。Myforex編集部がAleph Zeroの運営に質問した結果、以下の趣旨の回答が得られています。
CDPを利用するには、BTCやETH、USDTをCDP側に入金する必要があるようです。詳細は不明ですが、仮想通貨の管理権限がユーザーからCDP側に移る可能性も十分に考えられ、その場合、ユーザーが返金を求めるなどしてもサービス側が対応してくれない恐れもあるでしょう。
そのため利用するなら、本当に信頼できるサービスかどうかを自分自身で詳細に調べる必要があります。
仮想通貨AZEROは、KuCoinやGate.io、Huobiなどの大手海外取引所に上場しています。
2022年初めの価格は100円前後でしたが、その年の半ばにはおよそ400円の史上最高値を記録しました。その後、仮想通貨市場全体の不調を受けて低調になりましたが、2023年は年初から堅調に推移しています。
当記事執筆時点(2023年4月13日)で、AZERO価格は200円弱の水準で推移しています。
画像引用:CoinMarketCap
仮想通貨AZEROの将来性は、Aleph Zero(アレフゼロ)のエコシステムが拡大すると高まっていくと考えられます。
画像引用:Aleph Zero
2023年1月、Aleph Zeroはポルカドットのパラチェーン・スロットオークションで勝利しました。
パラチェーン・スロットオークションは、ポルカドットの人気投票です。勝ち抜いたプロジェクトは、ポルカドットにブロックチェーンを接続してサービスを展開できます。
パラチェーンオークションは、ユーザーによるプロジェクトの人気投票です。DOT保有者がプロジェクトに投票し、最多得票のプロジェクトが勝利します。勝利プロジェクトはポルカドットに接続でき、勝利したプロジェクトの投票者には独自仮想通貨が配布されます。
この勝利により、Aleph Zeroはポルカドットとの互換性が高まり、エコシステムが拡大すると予想されます。
2023年3月末、Aleph Zeroは、メインネットでスマートコントラクトが利用可能になったと発表しました。これを受けて、第三者企業によるDApp開発が活発になり、本格的な運用が始まる見通しです。
DAppはスマートコントラクトを使って構築されます。スマートコントラクトを駆使することで、様々な処理が可能になります。
Aleph Zeroは7段階に分かれたロードマップ(開発計画)を公開しています。
Aleph Zeroはフェーズ3まで完了しており、フェーズ4に取り組んでいます。直近では、DAppプラットフォームとしての基本的な機能が開発され、長期的には運営モデルの分散化に向かっていく計画です。
フェーズ4以降のロードマップは次の通りです。
仮想通貨AZEROは以下の使い道があります。
Aleph Zero(アレフゼロ)ではステーキングが可能です。AZEROを預け入れてノードを運用すれば、報酬を獲得できます。
ステーキングとはPoS(プルーフ・オブ・ステーク)の仮想通貨で採用される仕組みで、ブロックチェーンの維持に貢献する対価として報酬を得ることを指します。また、仮想通貨を貸し出して報酬を得られるサービスをステーキングと呼ぶこともあります。
AZEROはAleph ZeroのDEX(分散型取引所)で取引手数料の支払いに利用できます。AZEROで支払うと、手数料の割引があります。
Aleph Zeroのエコシステム内では、ラップドトークンが発行できます。AZEROはその担保として利用されます。
ラップドトークンとは、特定の仮想通貨の価値に連動するトークンを指します。例えば、ビットコインはビットコインブロックチェーン上で流通し、イーサリアムブロックチェーン上で使用できません。そこで、ビットコインと値動きが同じになるトークンを作って、イーサリアムブロックチェーン上で流通させます。これがラップドビットコインです。
AZEROはラップドトークンとクロスチェーンブリッジの手数料支払いに利用可能です。AZEROで支払うと、手数料の割引があります。
クロスチェーンブリッジとは、複数のブロックチェーンをつないで規格の異なる仮想通貨を相互に利用可能にする技術です。この技術が普及すれば、ブロックチェーンを跨いで仮想通貨をやり取りできます。ブロックチェーンが乱立している現在、クロスチェーンブリッジは重要な存在です。
AZEROはAleph Zero上でのトランザクション手数料の支払いに利用されます。仮想通貨の送金やDAppを利用する際に必要です。
Aleph ZeroはDAOへの移行を計画しています。AZEROはガバナンストークンとして、DAOでの投票に利用できます。
DAOは、Decentralized Autonomous Organizationの略で、日本語で「分散型自立組織」と訳されます。つまり、中央管理者が存在しなくとも、参加者の活動によって機能する組織を指します。中央集権型の組織と比較して民主的で透明性が高いと見なされており、ブロックチェーンの普及で広く採用されています。
Aleph Zero(アレフゼロ)は、DAppプラットフォームとして立ち上げられたばかりですが、既に複数のDAppが開発されています。
ArtZeroは、Aleph Zero上に構築されたNFTマーケットプレイスです。基本的なマーケットプレイスとしての機能に加え、ローンチパッド機能を実装しています。
画像引用:AzeroPunks
AzeroPunksはAleph ZeroのNFTプロジェクトです。CryptoPunksを模したコレクションを発行しています。
CryptoPunksは、ゾンビのキャラクターを描いたNFTコレクションです。ひとつ数千万円の値がつくこともあり、非常に高額なNFTとして知られています。CryptoPunksが大流行したことから、本家を模倣したプロジェクトが多数立ち上げられています。
画像引用:CLST
CLSTは企業向けのレンディングサービスで、新しい借入市場の創出を試みています。仮想通貨関連企業による短期借入などの利用が想定されています。
画像引用:PanoramaSwap
PanoramaSwapは、Aleph ZeroのDEXです。仮想通貨の交換や流動性マイニングなどの機能が実装されています。
流動性マイニングとは、DEXなどに2種類の仮想通貨をペアで貸し出して流動性を提供することです。イールドファーミングとほぼ同義の言葉として使われることもあります。流動性の提供と引き換えに独自仮想通貨を報酬として獲得できる一方、価格変動で損失を被ることもあります。
Aleph Zero(アレフゼロ)は、ブロックチェーンとしてどのような特徴を持っているのでしょうか。
Aleph Zeroは、独自コンセンサスアルゴリズムとして「AlephBFT」を採用しています。AlephBFTはいくつかの核となる技術の組み合わせで成り立っています。
ブロックチェーンの合意形成プロセスでは、進行の妨げとなるビザンチン将軍問題が発生することがあります。ビザンチン将軍問題に耐性があることをBFT(Byzantine Fault Tolerance)といいます。
ビザンチン将軍問題は、ビザンチン帝国の将軍たちが直面した意思決定の問題です。仮想通貨市場では、ブロックの検証を行うノードが不具合を起こしたり、嘘の情報を伝達したりして、合意が形成できなくなる障害を指します。
AlephBFTは、ビザンチン将軍問題に耐性があり、一部で障害が起きたとしても、システムを維持できます。
AlephBFTは、PoS(プルーフ・オブ・ステーク)とDAG(有向非巡回グラフ)の良いとこどりをしたコンセンサスアルゴリズムです。
PoSがブロックを順番に処理する一方、DAGはグラフ型の構造でより柔軟にトランザクションを記録することができます。DAGは同時並行でトランザクションを検証できるので、ブロックチェーンよりも高速です。
AlephBFTはこれらの技術を組み合わせ、ブロックチェーンを高速化しています。毎秒約9万件のトランザクション処理が可能です。
Aleph Zeroは、安全性を確保するために、ゼロ知識証明とマルチパーティ計算を合わせたハイブリッドなソリューションを採用しています。
ゼロ知識証明は、暗号化技術のひとつです。情報を秘匿しながら、物事の真偽を証明できます。すなわち、取引情報などを完全に公開せずとも、トランザクションの検証ができます。
マルチパーティ計算は、複数人によるデータ検証を可能にする技術です。それぞれが分担してデータ検証するので、それぞれにはトランザクションの内容が部分的にしか開示されなくなります。
Aleph Zeroはこれらの技術を駆使して、ブロックチェーンの安全性を高めています。
2023年4月10日現在、仮想通貨(暗号資産)AZEROは、日本国内の取引所では取り扱われていません。そのため、取引は海外取引所で行います。各海外取引所におけるAZEROの取り扱い状況(USDT建て現物・デリバティブ)は下記の通りです。
仮想通貨取引所 | 現物 | デリバティブ |
---|---|---|
(バイビット) |
× |
× |
(バイナンス) |
× |
× |
(ゲート) |
〇 |
× |
(メクシー) |
〇 |
〇 |
(ビンエックス) |
〇 |
× |
(ビットゲット) |
〇 |
× |
(コインイーエックス) |
〇 |
× |
Bybit(バイビット)
現物 | デリバティブ |
× | × |
Binance(バイナンス)
現物 | デリバティブ |
× | × |
Gate.io(ゲート)
現物 | デリバティブ |
〇 | × |
MEXC(メクシー)
現物 | デリバティブ |
〇 | 〇 |
BingX(ビンエックス)
現物 | デリバティブ |
〇 | × |
Bitget(ビットゲット)
現物 | デリバティブ |
〇 | × |
CoinEX(コインイーエックス)
現物 | デリバティブ |
〇 | × |
現物取引は複数の海外取引所で行えます。一方でデリバティブ取引ができるのは、上記の中ではMEXCのみとなっています。
MEXCでは、2つの手順でAZEROを購入できます。
まずは以下のリンクをクリックし、AZEROの購入ページ(AZERO/USDT)にアクセスします。
なお、MEXCを利用するには、口座を開設しておく必要があります。
ここでは最もシンプルな「成行」での購入方法を紹介します。成行でAZEROを購入するには、以下のように操作をして「AZEROを購入」をクリックします。
番号 |
項目名 |
説明 |
---|---|---|
1 |
取引種別 |
「現物取引」を選択したままにします。 |
2 |
注文方法 |
「成行注文」を選びます。 |
3 |
合計 |
購入したい数量を入力します。 |
「AZEROを購入」をクリックすると、即座に注文が実行されます。
なお、AZEROはUSDTを支払って購入します。そのためUSDTの残高が十分でない場合は、入金や両替が必要です。
仮想通貨市場では、新世代ブロックチェーンが台頭してきています。直近では、イーサリアム(ETH)がDAppプラットフォームとして覇権を握っていますが、新世代のブロックチェーンは高い性能を武器にシェアを拡大しています。今後、エコシステムが拡大していけば、覇権交代となる可能性もあるかもしれません。
Aleph Zero(アレフゼロ)は新世代ブロックチェーンの中でも注目の存在となっています。DAppプラットフォームとして立ち上がったばかりですが、仮想通貨市場での競争に打ち勝てるのでしょうか。今後もAleph Zeroの開発活動から目が離せません。
作成日
:2023.04.17
最終更新
:2024.06.05
米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
投資のヒントになり得る国内外の最新動向をお届けします。
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