作成日
:2023.04.06
2023.04.06 18:07
仮想通貨(暗号資産)RDNTはRadiantが発行する独自仮想通貨です。
Radiantは仮想通貨レンディングサービスを提供しており、ブロックチェーンを跨いだシームレスなサービス構築を目標にしています。また、大手取引所Binanceのローンチプールに登場して話題になっています。
当記事では、RDNTの将来性に加え、Radiantの使い方や独特な報酬システムなどを解説します。
仮想通貨RDNTは、DeFi(分散型金融)関連プロジェクトのRadiantが発行する独自仮想通貨です。
画像引用:Radiant
Radiantは仮想通貨レンディングサービスであり、ブロックチェーンをまたいで仮想通貨を貸し借りできます。現在はアービトラムとBNBチェーンに対応しており、最終的に分散型オムニチェーンマーケットになることを目指しています。
オムニチェーンは、異なるブロックチェーン間で簡単に仮想通貨をやり取りできる技術です。現在でもクロスチェーンブリッジなどでブロックチェーン間の仮想通貨取引ができますが、オムにチェーンはよりシームレスな仕組みを実現します。
ユーザーは、Radiantを使って仮想通貨を貸し借りできます。貸し手は仮想通貨を預け入れて金利収入を得られ、借り手は、担保を預け入れて金利を支払うことで仮想通貨を借ります。
対応している仮想通貨は、アービトラム版でWBTC、DAI、USDC、EHT、USDTであり、BNBチェーン版でUSDC、BTCB、ETH、USDT、BNB、BUSDです。
イーサリアムを基盤とするDeFi関連サービスと比較して、Radiantは安価な手数料で利用できます。
Radiantの将来性に関するイベントとしては、以下のようなものが挙げられます。
2023年3月、RadiantはRadiant V2をリリースしました。
Radiantの分析によると、数多くのブロックチェーンやDApp(分散型アプリ)が過大な仮想通貨を発行しており、それらのトークンは顧客獲得のためのマーケティング費用のように使われてきました。マーケティングが成功してユーザーが順調に集まるうちは、トークンが過大に発行されても問題は顕在化しません。しかし、価格がひとたび下落に転じると、どこまでも下落してしまいます。
そこで、Radiantは手数料に対するトークン価格の比率という独自指標を採用しました。この指標の数字を低く抑えることで、トークンが過度に発行されないように規制しています。また、手数料に対するトークン価格の比率が業界最低になることを目標にしています。
Radiant V2の構想がうまくいけば、インフレを回避しながら継続的な発展を目指せます。
ちなみに、2023年1月に公開されたRadiantのブログでは、Radiantの手数料と価格の比率は1.6倍であり、競合の中で最も低いとしています。
画像引用:Radiant Capital
また、先行DeFiプロジェクトの失敗事例と同じにならないよう、複数の施策を採用しています。例えば、利益にのみ関心があるファーミング実行者を排除する仕組みや、利用価値の高いサービスを提供することなどです。
RadiantのTVLは右肩上がりで増加しており、当記事執筆時点(2023年3月末)で過去最高の1億7,500万ドルに到達しました。
TVLはTotal Value Lockedの頭文字をつなげた言葉で、ブロックチェーンやDAppに預け入れられた仮想通貨の総額を示します。この金額は人気のバロメーターとしても使用されます。
画像引用:defiLlama
RadiantのTVLは、ほとんどがアービトラム上のものです。アービトラム単体で比較すると、DEX(分散型取引所)のGMXとUniSwap V3に次いで、RadiantとAAVE V3が第3位を争っています。
Radinatはロードマップ(開発計画)を公開しており、開発はV1からV4まで予定されています。
当記事執筆時点(2023年3月末)でRadiant V2の段階にあり、徐々に分散型オムニチェーンマーケットに近付くと考えられます。
仮想通貨RDNTはBinanceのローンチプールへの登場が決定し、Twitter(ツイッター)上で話題となっています。Radiantのパートナー等がRDNTに関するツイートを投稿しており、露出が増えています。
また、既存の金融システムが不安定になっていることから、仮想通貨コミュニティではRadiantに期待するコメントも見られます。
一方、開発チームの素性や財政状況などが明らかにされていないことに懸念を抱くユーザーもいる模様です。
仮想通貨RDNTはBinanceやOKXなどの大手取引所に上場しています。
上場直後こそ下落トレンドでしたが、その後は右肩上がりとなっています。特に2023年2月頃からは、Binanceのローンチプールでの取り扱いが決定したことやRadiant V2の発表など、ポジティブな材料が重なって価格が上昇しています。当記事執筆時点(2023年3月末)において、40円から60円の価格帯で推移しています。
画像引用:CoinMarketCap
RDNTはレイヤーゼロ(LayerZero)のOFT-20と呼ばれるトークン規格で発行される仮想通貨です。Radiantのガバナンストークンであり、DAOでの投票券として利用されます。
DAOは、Decentralized Autonomous Organizationの略で、日本語で「分散型自立組織」と訳されます。つまり、中央管理者が存在しなくとも、参加者の活動によって機能する組織を指します。中央集権型の組織と比較して民主的で透明性が高いと見なされており、ブロックチェーンの普及で広く採用されています。
また、流動性マイニングやレンディングの報酬としても使われます。ユーザーは任意の通貨ペアを預け入れたり、レンディングサービスを利用することでRDNTを獲得できます。
流動性マイニングとは、DEXなどに2種類の仮想通貨をペアで貸し出して流動性を提供することです。イールドファーミングとほぼ同義の言葉として使われることもあります。流動性の提供と引き換えに独自仮想通貨を報酬として獲得できる一方、価格変動で損失を被ることもあります。
Radiantの仮想通貨レンディングは、簡単に利用できます。
仮想通貨を貸し出したい場合は、次の手順です。
RadiantのDAppで銘柄別のDeposit APY(年利)を確認できます。基本の利率は赤枠部分のとおりで、当記事執筆時点(2023年4月4日)で年1%台です。
また、流動性マイニングを活用すると、追加で報酬を稼げます(青枠)。さらに、レバレッジを使って収益を大きくすることもできます(緑枠)。詳しくは、下記の「Radiantの特徴」で解説します。
仮想通貨を借り入れる方法は以下の通りです。
仮想通貨の借入可能額は、担保金額やヘルスファクター(リスクの大きさ)に依存します。
借入金額と担保金額の間の健全性を示す指標です。ヘルスファクターが1以下になると強制清算されますので、十分な担保が必要です。
下は借入画面で、中央部にヘルスファクターが描かれています。借入時、この数字を少しでも大きくすると安全度が高まります。
なお、銘柄ごとに担保比率が決められています。例えば、担保比率が80%なら、担保評価額の80%まで借り入れできます。借入れ後の価格下落などを受けて強制清算になると、ペナルティとして手数料が科せられるので注意が必要です。
Radiantには以下の特徴があります。
Radiantではレバレッジを使ってレンディングができます。その方法は、担保を入れて仮想通貨を借り入れ、その借り入れた仮想通貨を担保にするという具合です。この方法は、「1-Click Loop&Lock」と呼ばれる機能を使って簡単に実行できます。
なお、レバレッジを使うと大きな利益を狙える一方で、清算リスクも高まるので注意が必要です。
Radiantには、レンディングの貸出利息に加えて、追加報酬を受け取る仕組みがあります。まず、レンディングで自己資金を貸し出すと基本収入を得られます。
さらに、dLP(Dinamic Liquidty)を保有すると追加でRDNTを得られます。dLPとは流動性マイニングをするためのトークンで、2つの通貨を組み合わせて作ります。利用可能な組み合わせは、WETH+RDNTまたはBNB+RDNTです。なお、レンディングで仮想通貨を借りている人も、dLPを保有していれば追加報酬を得られます。
流動性マイニングとは、DEXなどに2種類の仮想通貨をペアで貸し出して流動性を提供することです。イールドファーミングとほぼ同義の言葉として使われることもあります。流動性の提供と引き換えに独自仮想通貨を報酬として獲得できる一方、価格変動で損失を被ることもあります。
この追加報酬は、dLPの保有期間を長くするとより多くの報酬を得られます。選択可能な期間は1か月、3か月、6か月そして12か月です。期限が到来したら繰り返し保有することで、報酬を継続的に得られます。
こうして得た追加のRDNTは全額をすぐに引き出せるわけではなく、90日間経過してから全額引き出しが可能になります。それ以前に引き出すと、引き出し額の25%から90%がペナルティとして回収されます。
ただし、追加報酬のRDNTをdLPに変換する場合は、即時に全額引き出しできます。こうして得たdLPを保有し続けると、ETHやUSDTなどの仮想通貨を報酬としてさらに得られます。
以上をまとめますと、収入は全部で3段階あり、dLPトークンを長期間保有すると報酬が大きくなる仕組みです。
Radiantはエコシステム崩壊を防ぐために、ベスティング(Vesting)を採用しています。ベスティングは獲得報酬を早期に一度に利益確定できないようにするシステムで、対象となる仮想通貨は決められた期間中に徐々に引き出し可能となります。
このシステムにより、獲得したRDNTは90日後に全報酬を獲得できます。早期引き出しする場合は、25%から90%のペナルティが科せられます。
また、べスティング期間中のRDNTをdLPに交換可能で、dLPに交換すれば追加報酬をもらえます。さらに、dLPに変える場合には早期ペナルティが課されません。こうして、ユーザーがdLPを保有するように誘導しています。
Radiantはこのシステムを採用することで、急激な値下がりやエコシステムの崩壊リスクを回避しています。
DeFi関連サービスの中には、ユーザーへの報酬として積極的に独自仮想通貨を配布しているものもあります。高利率など魅力的な報酬システムが特徴的ですが、そのほとんどが独自仮想通貨の値下がりに苦しめられ、エコシステムの崩壊を招いています。
画像引用:Layer Zero
レイヤーゼロ(LayerZero)は、ブロックチェーンの相互運用性を高めるために開発されたブロックチェーンです。オムニチェーンを実現するソリューションとして注目されています。
ブロックチェーンを超えてシームレスにDAppを利用可能であり、レイヤーゼロを基礎にして、相互運用性の高い仮想通貨レンディングサービスを実現しようとしています。
2023年4月6日現在、仮想通貨(暗号資産)RDNTは、日本国内の取引所では取り扱われていません。そのため、取引は海外取引所で行います。各海外取引所におけるRDNTの取り扱い状況(USDT建て現物・デリバティブ)は下記の通りです。
仮想通貨取引所 | 現物 | デリバティブ |
---|---|---|
(バイビット) | 〇 |
× |
(バイナンス) | 〇 |
〇 |
(ゲート) | 〇 |
〇 |
(メクシー) | 〇 |
〇 |
(ビンエックス) | 〇 |
× |
(ビットゲット) | 〇 |
× |
(コインイーエックス) | 〇 |
× |
Bybit(バイビット)
現物 | デリバティブ |
〇 | × |
Binance(バイナンス)
現物 | デリバティブ |
〇 | 〇 |
Gate.io(ゲート)
現物 | デリバティブ |
〇 | 〇 |
MEXC(メクシー)
現物 | デリバティブ |
〇 | 〇 |
BingX(ビンエックス)
現物 | デリバティブ |
〇 | × |
Bitget(ビットゲット)
現物 | デリバティブ |
〇 | × |
CoinEX(コインイーエックス)
現物 | デリバティブ |
〇 | × |
海外の取引所であれば、日本語対応が充実しているBybit(バイビット)がおすすめです。
Bybitでは、3つの手順でRDNTを購入できます。
まずは以下のリンクをクリックし、RDNTの購入ページ(RDNT/USDT)にアクセスします。
なお、Bybitを利用するには口座を開設しておく必要があります。
ここでは最もシンプルな「成行」での購入方法を紹介します。成行でRDNTを購入するには、以下のように操作をして「RDNTを買う」をクリックします。
番号 |
項目名 |
説明 |
---|---|---|
1 |
「買い」または「売り」 |
通貨ペアの左の通貨を買って右の通貨を売るなら「買い」、左の通貨を売って右の通貨を買うなら「売り」を選びます。 |
2 |
注文方法 |
成行を選びます。 |
3 |
注文価格 |
購入したい数量を入力します。 |
RDNTはUSDTを支払って購入します。そのため、USDTの残高が十分でない場合は、入金や両替が必要です。
内容を確認して「RDNTを買う」をクリックします。注文は即座に確定し、購入したRDNTは現物アカウント残高に反映されます。
以下の記事では、買い方に関してより詳しく説明しています。有利な価格を指定する「指値」の使い方なども解説しています。
2023年3月、シルバーゲート銀行などが事業を停止し、その余波を受けてCEX(中央集権型取引所)の信用が揺らいでいます。それ以前にもFTXの経営破綻などもあり、相対的にDEX(分散型取引所)の需要が高まっています。
この状況は、分散型の金融サービスが普及する好機となる可能性があります。今後のRadiantの推移に注目です。
作成日
:2023.04.06
最終更新
:2023.04.06
米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
投資のヒントになり得る国内外の最新動向をお届けします。
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