作成日
:2023.02.14
2024.04.07 21:38
現在、さまざまな海外FX業者がVPSを条件付きで無料提供しています。MT4やMT5でEAを使った自動売買を有利に進める上でVPSの利用は欠かせないため、こういったサービスはぜひ有効活用しておきたいところです。
ただし、各業者によって無料となる条件や提供されるVPSの性能は異なっており、どの業者にすればよいのか迷っている人も多いのではないでしょうか。トレード環境に大きく影響を及ぼすVPSは、自分に合ったサービスを慎重に選ぶことが大切です。
本記事では、各社の無料VPSサービスの内容を比較しながら、その特徴を丁寧に紹介します。海外FX業者でMT4やMT5を使った自動売買を検討している人は、ぜひ最後までチェックしてVPSサービスを選択する際の参考にしてください。
VPSは「バーチャル・プライベート・サーバー(Virtual Private Server)」のことで、日本語に訳すと「仮想専用サーバー」です。つまり、物理的に1台のサーバーの中に仮想的にたくさんの専用サーバーを構築して、その専用サーバーを貸し出してくれるサービスと考えるとよいでしょう。
このVPSをユーザー目線から見てみると、遠隔操作できる自分専用のパソコンを手軽に借りられるようなイメージです。このVPSで借りたパソコンを利用してFXの自動売買を行うことで、さまざまな面でメリットを享受することができます。
FXの自動売買でVPSを利用する主なメリットとしては、以下の3点が挙げられます。
それぞれのメリットについて解説しましょう。
MT4やMT5のEAを稼働させるためには、PCの電源を入れておく必要があります。そのため、自動売買を24時間行いたいのであれば、PCの電源を24時間ずっと入れておかなければなりません。これは、多くの人にとって負担が大きく感じるのではないでしょうか。
自己所有のPCを24時間つけていれば電気代もかさむ上に、長時間稼働させることによってPCに負荷がかかり、寿命が短くなる可能性もあります。PCの買い換えなども考慮すると、自分でEAを24時間稼働させ続けるためには、相応の費用がかかるのです。
その点、VPSサービスではVPS業者の管理の下、サーバーは24時間稼働し続けています。VPSサービスを利用すれば、安定してEAを24時間稼働し続けられるわけです。これはMT4やMT5で自動売買をしたい人にとって、大きなメリットといえるでしょう。
MetaQuotes社の開発したチャートソフトであるMetaTrader4(MT4)や、その次世代版であるMetaTrader5(MT5)で動作する自動売買プログラムのことで、「Expert Advisor」の略称です。一定のルールに従って機械的なトレードをすることをシステムトレードといいますが、EAはそれをプログラムとして自動化したものです。世界中の投資家が多くのEAを開発しており、有償、無償のものが多数インターネット上で販売、配布されています。
MT4やMT5のEAを24時間稼働させるには、それ相応の性能を持ったPCを使って安定運用することが大切です。しかしながら、個人で高性能なPCを調達したり、安定運用するために普段から適切なメンテナンスをし続けるのは簡単なことではありません。
一方、VPSサービスでは、VPS業者が用意している高性能なサーバーを借りることができる上に、専門家が日々のメンテナンスをしっかりと行ってくれます。そのため、VPSサービスを利用した自動売買では、安定した環境でトレードを行うことが可能です。
EAを稼働させるには、MT4/MT5本体を立ち上げておく必要があるため、MT4/MT5をインストールしたPCも24時間稼働させておく必要があります。しかし、それではPCの消耗や意図しない停止などにつながるため、仮想専用サーバが利用されます。仮想専用サーバには、PCやモバイルデバイスからリモートアクセスを行い、操作します。
また、自己所有のPCの場合、地震や雷などの災害に対応することは難しいでしょう。VPSサービスであれば、安全性の高いデータセンターの中にサーバーが設置されています。何かが起こったときにも安心できる点も、VPSサービスを利用するメリットといえるでしょう。
海外FX業者で取引を行う場合、日本から遠く離れた海外に設置された取引サーバーを利用することも少なくありません。そのため自己所有のPCで取引を行うと、日本から取引サーバーへの通信に時間がかかり、約定が遅くなることもあります。
この約定速度の遅さが、スリッページが発生する原因になることもあります。
この点、取引サーバーの近くにVPSサーバーが設置されたVPSサービスを利用すれば、取引ツールから取引サーバーへの通信時間が短くなり、約定速度をアップさせられることがあります。
特に何度も取引を繰り返す自動売買の場合、取引成績への影響が大きくなると考えられるため、約定速度の重要性は非常に高いといえるでしょう。
FXで利用するVPSサービスを選ぶ際は、以下のポイントを意識して契約するサービスを検討しましょう。
それぞれのポイントについて詳しく解説します。
VPSサービスにはさまざまなメリットがありますが、利用するには費用がかかります。そのため、自分がVPSサービスを利用して得られるメリットの大きさを踏まえて、費用対効果の高いものを選ぶことが大切です。
詳細は後述しますが、一定の条件をクリアすれば、実質的に無料でVPSサービスを利用できる海外FX業者もあります。無料VPSサービスを利用する際には、無料になる条件クリアのハードルが、自分にとって無理のないものかをチェックしましょう。
実はMT4やMT5を動かすのに最低限必要なスペックは、それほど高くありません。しかし、本格的に自動売買に取り組むようになると、複数のEAを同時に稼働させたり複数のMT4を使用したりと、必要とするスペックが高くなっていきます。
上記のような負荷の高い処理を、低スペックのVPSサービスで行うと動作が重くなり、想定通りのトレードができなくなる可能性があります。自分がやりたいことに見合ったスペックかどうかは、VPSサービスを選択する際に欠かせないチェックポイントです。
VPSサービスの通信速度やサーバー設置場所は、約定速度に影響を与えるため必ずチェックしましょう。ただし、通信速度やサーバー設置場所は、公開されていないこともあります。その場合には、VPSサービスの利用開始後に、実際に約定にかかる時間(レイテンシー)をチェックの上、利用継続を判断する必要があるでしょう。
注文を出した場所とFX会社のサーバとの間の物理的距離が遠ければ遠いほど、通信の遅延(レイテンシー)が発生しやすくなり、その結果スリッページも発生しやすくなります。そのため、VPSサービスを選ぶ際には、FX会社のサーバの近くに立地するVPSが好まれます。レイテンシーは、例えば日本と欧州の間だと200ミリ秒(ミリ秒=1秒の1,000分の1)程度です。
VPSサービスでは、信頼できる管理体制のもとにサーバーが運用されていることが非常に重要です。そのため、VPSサービスを提供するVPS業者の実績や評判も確認しておくといいでしょう。
また、VPSサービスを初めて利用する場合、VPSの設定などがスムーズにいかないことも少なくありません。問い合わせに日本語ですぐに対応してくれるかどうか、何かトラブルが起こった場合のサポート体制も確認しておきたいところです。
FXの自動売買で便利なVPSですが、海外FX業者がサービスを提供していることがあります。口座残高や取引量などの条件付きで、実質無料で利用できるケースも少なくありません。ここではVPSを利用できる海外FX業者として、以下の8社を比較していきます。
それぞれの業者ごとにサービス内容を詳細に紹介します。
Exnessは、レバレッジの無制限でトレードができる海外FX業者です。VPSサービスも提供しており、条件をクリアすれば無料で利用することができます。なお利用申請は、メールやライブチャットを通じて個別に行う必要があります。
利用料金 | 無料 |
---|---|
利用の条件 |
500ドル以上の入金実績がある
利用申請中、余剰証拠金が100USD以上を維持する
過去14日間に取引実績がある
VPSモニタリング口座として選択した取引口座にて、上記判定が行われる。
|
条件未達時の取扱い |
サービス提供後は、上記条件に関係なく利用することができる。
VPSモニタリング口座で14日間取引がないと停止警告メールが届き、さらに2日間取引がなければVPSサービスは停止される。
|
OS | Windows Server 2019 64 bit |
CPU | 2コア |
メモリ | 2GB |
ディスク | 50GB |
通信速度 | 情報非公開 |
サーバー設置場所 | アムステルダム |
VPS業者 | 情報非公開 |
備考 | ー |
ExnessのVPSは、無料利用の条件をクリアしやすい点が大きなメリットです。また、一度クリアした後は再判定されることがなく、条件に関係なく利用できるのもポイントでしょう。スペック面もCPU2コア、メモリ2GBと悪くない水準で、手軽に利用できることも考慮すると、これから自動売買に挑戦するという人に最適な環境といえるでしょう。
なお、VPSサーバーの設置場所はアムステルダムですが、Exnessの取引サーバーはアムステルダム以外に香港・シンガポールにもあり、人によってはアムステルダム以外のサーバーが割り当てられることもあるようです。そのため約定速度に関しては、実際にサービスを利用して確認することをおすすめします。
XMTradingはサービス内容が充実しているのが特徴で、日本において定番の海外FX業者です。BeeksFX社と提携してVPSサービスを提供しており、会員ページからいつでも申し込むことができます。また、条件をクリアすれば無料で利用することが可能です。
利用料金 | 月額28ドル(無料利用可能) |
---|---|
無料利用の条件 |
①口座残高合計が1,000USD(もしくはその他通貨同等額)以上ある
②月間で5スタンダードロット(500マイクロロット)以上の取引を行っている
口座残高にはポジションの評価損益を含めない。
同じメールアドレスで登録の他の取引口座も合算して判定が行われる。
|
条件未達時の取扱い |
VPSサービスは継続され、月額料金が口座から引き落とされる
申込み後、条件は毎月1日に再判定される。
|
OS | Windows Server 2012 |
CPU | 1コア |
メモリ | 1.3GB |
ディスク | 25GB |
通信速度 | 不明 |
サーバー設置場所 |
ロンドン
XMTradingのデータセンターから1.5kmの距離。
|
VPS業者 | Beeks社 |
備考 | VPSサービス申請後のサポートは、BeeksFX社から直接行われる。 |
XMTradingのVPSサービスを無料利用する条件は、「口座残高合計が1,000USD以上」と「月間で5スタンダードロット以上の取引」の2つです。口座残高は低めの設定となっている一方で、取引量についてはハードルがやや高めの設定になっています。
VPSのスペックはCPUが1コア、メモリが1.3GBと必要最低限な印象ですが、サーバーがXMTradingのデータセンターに近いということで約定速度は良さそうです。VPS業者も実績のあるBeeksFX社ということで信頼性も高く、サーバーに高い負荷をかけるEAを使用しない限り、安心して利用できる良いサービスといえるでしょう。
Titan FXは最大1,000倍のレバレッジや業界最低水準のスプレッド、高い約定力など優れた取引環境を提供していることで知られる海外FX業者です。2023年7月20日からTitan FXではBeeksFX社と提携した無料VPSの提供が開始されました。無料VPSの利用申請はTitan FXのマイページである「クライアントキャビネット」から可能です。
利用料金 | 月額28ドル(無料利用可能) |
---|---|
無料利用の条件 |
①口座残高合計が5,000USD(もしくはその他通貨同等額)以上ある
②月間で5スタンダードロット以上の取引を行っている
マイクロ口座での取引は計算に含めない。
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条件未達時の取扱い |
・VPSサービスは継続され、月額料金が口座から引き落とされる
・条件は毎月1日に再判定される
|
OS | Windows Server 2016 64 bit以上 |
CPU | 1コア |
メモリ | 2.56GB |
ディスク | 30GB |
通信速度 | 不明 |
サーバー設置場所 | ニューヨーク |
VPS業者 | Beeks社 |
備考 | 月の途中から申し込む場合は日割り計算した月額料金が適用 |
Titan FXのVPSサービスを無料利用する条件は、「口座残高合計が5,000USD以上」と「5スタンダードロット以上の取引」と少しハードルが高いものとなっています。しかしTitan FXでは口座残高の大小に関係なく最大500倍のレバレッジを利用できるため、自動売買を本格的に行う方にとっては十分クリアできる条件でしょう。
VPSのスペックはCPU1コア、メモリ2.56GBとBeeks社におけるブロンズコースのものとなりますが、必要最低限のスペックは満たしています。またVPSサーバーの設置場所はニューヨークとTitanFXのサーバー設置場所と同じであるため、高い通信速度が期待できます。利用条件はやや高めの設定ですが、Titan FXで普段取引をしている方は、利用を検討してみてもよい環境であるといえるでしょう。
Traders Trustは最大レバレッジが3,000倍と高いほか、低スプレッドと安定した約定力で人気を集めている海外FX業者です。Beeks社のVPSサービスと提携しており、Traders Trust経由で申し込めるようになっています。また、条件をクリアすれば利用料金が口座に加算されるので、実質無料で利用することが可能です。
利用料金 |
ブロンズ:月額25GBP〜(実質無料利用可能)
シルバー:月額45GBP〜(実質無料利用可能)
ゴールド:月額80GBP〜(実質無料利用可能)
|
---|---|
実質無料利用の条件 |
【ブロンズ】
①有効証拠金2,000ドル以上
②月間5ロット以上の取引
|
【シルバー】
①有効証拠金3,000ドル以上
②月間7ロット以上の取引
|
|
【ゴールド】
①有効証拠金5,000ドル以上
②月間10ロット以上の取引
|
|
条件未達時の取扱い | 月額料金が口座に加算されない |
OS | Windows 2012/2016 、 Linux Servers |
CPU |
ブロンズ:1コア
シルバー:2コア
ゴールド:4コア
|
メモリ |
ブロンズ:2.5GB
シルバー:4GB
ゴールド:6.6GB
|
ディスク |
ブロンズ:30GB
シルバー:50GB
ゴールド:75GB
|
通信速度 | 不明 |
サーバー設置場所 | フランクフルト、香港、ロンドン、ニューヨーク、東京、シカゴより選択可能 |
VPS業者 | Beeks社 |
備考 |
・Beeks社のVPSサービスを申込むことになる
・実質無料利用するためには、Beeks社のVPSサービスを申込みした後に、支払明細をカスタマーサポートにメール送付する必要あり
|
Traders Trustでは、自分の用途に見合ったスペックのプランを選択できます。ゴールドコースのスペックは非常に高いですが、実質無料利用の条件が「有効証拠金5,000USD以上」と「月間10ロット以上の取引」となっています。自動売買に本格的に取り組む人にとっては、十分クリアできる条件といえるでしょう。
なお、Beeks社のVPSサービスを利用する際には、サーバーロケーションを6つの候補から選択する必要があります。日本人が通常利用するクラシック・ジャパン口座やプロ、VIP口座であれば取引サーバーが東京にあるため、「東京」を選択するとよいでしょう。
クラシック・インターナショナル口座を利用している場合は、取引サーバーがロンドンにあるため、「ロンドン」を選択すると遅延を抑えられます。
VPSを実質無料で利用するには、Beeks社のVPSサービスに関する支払明細を、カスタマーサポートにメールで送付しなければなりません。この手続きを忘れると、利用料金が口座に加算されないので注意しましょう。
HFMは、取引銘柄数が多いことで知られる海外FX業者で、ボーナスが充実している点も特徴です。Beeks社と提携してVPSサービスを提供しており、会員ページからいつでも申し込むことができます。また、条件をクリアすれば無料で利用することも可能です。
HFMで利用できるコースは、ブロンズとシルバー、ゴールドの3種類です。
利用料金 |
ブロンズ:月額50ドル(無料利用可能)
シルバー:月額80ドル(無料利用可能)
ゴールド:月額150ドル(無料利用可能)
お財布口座の基本通貨が米ドルではない場合、引き落とし時点の実勢レートで換算される。
|
---|---|
無料利用の条件 |
【ブロンズ】
①申込時における過去30日間の「入金 - 出金」の金額が5,000ドル以上
②前月に5ロット以上の往復取引を完了
|
【シルバー】
①申込時における過去30日間の「入金 - 出金」の金額が8,000ドル以上
②前月に8ロット以上の往復取引を完了
|
|
【ゴールド】
①申込時における過去30日間の「入金 - 出金」の金額が15,000ドル以上
②前月に15ロット以上の往復取引を完了
①については円建てのお財布口座を利用している場合、円で判定される。
|
|
条件未達時の取扱い |
無料利用が停止される
未達成時には、無料利用が停止される旨のメールが届き、各プラン所定の料金(月額30ドル~)を支払って利用を継続するか、停止するかを選択できる。
|
OS | Windows Server 2012 |
CPU |
ブロンズ:1コア 2.4-3.0GHz
シルバー:2コア 2.4-3.0GHz
ゴールド:4コア 2.4-3.0GHz
|
メモリ |
ブロンズ:1.3GB
シルバー:2.7GB
ゴールド:5GB
|
ディスク |
ブロンズ:SSD 25GB
シルバー:SSD 50GB
ゴールド:SSD 75GB
|
通信速度 |
取引サーバーへのレイテンシは1ミリ秒(0.001秒)
約定には、上記に加えて執行にかかる時間がおよそ数百ミリ秒かかる。
|
サーバー設置場所 | ロンドン |
VPS業者 | Beeks社 |
備考 | ー |
HFMはBeeks社と提携してVPSサービスを提供しており、自分の用途に見合ったスペックのプランを選択することができます。他の海外FX業者と比較すると、無料利用の条件はやや高めに設定されている印象ですが、提供されるサービスは高品質なものが期待できるでしょう。
VPSのサーバーはロンドンに設置されており、取引サーバーへのレイテンシも1ミリ秒とかなりのスピードです。自己所有のPCで日本から接続している人は、VPSサービスの利用によって約定速度を大きく向上させられるかもしれません。
無料利用の条件を無理なくクリアできる場合は、利用を検討するとよいでしょう。
FXGTは、仮想通貨の取引環境が充実していることが特徴の海外FX業者です。VPSサービスも提供しており、専用フォームから簡単に申し込めるようになっています。また、条件をクリアすれば無料で利用することが可能です。
利用料金 | 無料 |
---|---|
利用の条件 |
①ミニ口座、FX専用口座スタンダード+口座、プロ口座、ECN口座のいずれかを利用
②MT5取引口座の有効証拠金が5,000ドル以上
③月間5GTLots以上の取引
VPSに接続するMT5取引口座にて上記の判定が行われる。
|
条件未達時の取扱い | VPSサービスを利用できなくなる |
OS | 非公開 |
CPU | 1コア |
メモリ | 3GB |
ディスク | 16GB |
通信速度 | 非公開 |
サーバー設置場所 | 非公開 |
VPS業者 | 非公開 |
備考 |
・FXGTはMT5のみに対応
・メタトレーダーVPSなので、初期設定後はMT5を起動するだけでVPSに接続される
|
FXGTのVPSサービスを利用する条件は、「特定の口座残高が50万以上」かつ「月間5GTLots以上の取引」となっており、ハードルとしては高めの設定となっています。そのため、小ロットで小さくトレードしたいという人には向いていないといえるでしょう。
ただし、VPSのスペックはメモリが3GBで、MT5での利用に最適化されています。ディスクは16GBと他に比べると少ないですが、ここが問題なければトレード環境として優れている印象です。遅延に関しては、正確な数値は不明ではあるものの、公式サイトでは外部VPSの設定不要で「注文執行のレイテンシはほぼゼロ」としています。
利用条件は高めの設定ですが、それ相応の環境が手に入れられるのではないでしょうか。
IS6FXは、魅力的なキャンペーンで人気を集める海外FX業者です。VPSサービスも提供しており、会員ページからいつでも利用の申込みができるようになっています。また、条件をクリアすれば無料で利用することも可能です。
利用料金 | 月額28ドル(無料利用可能) |
---|---|
無料利用の条件 |
保有口座の残高合計が5,000ドル以上
基本通貨をもとに判定し、口座残高にはポジションの評価損益を含めない。
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条件未達時の取扱い |
口座から月額28ドルが差し引かれる
毎月月末に条件判定
残高不足の場合はVPSサービスは解約
|
OS | Windows2012 |
CPU | 1コア 2.4GHz |
メモリ | 1GB |
ディスク | SSD 40GB |
通信速度 | 1Gbps |
サーバー設置場所 | 米国 |
VPS業者 | 自社 |
備考 | インストールできるMT4は1つ |
IS6FXのVPSを無料利用する条件は、保有口座の残高合計が5,000ドル以上となっており、人によってはハードルが高いと感じることがあるかもしれません。また、提供されるVPSのスペックはCPUが1コア、メモリは1GB、使用できるMT4も1つということで、必要最低限という印象です。
IS6FXのVPSサービスのメリットは、条件さえクリアしてしまえば非常に手軽に利用できるという点にあります。条件をすでに満たしており、自動売買にも挑戦してみたいという場合に、おすすめのサービスといえるでしょう。
MYFX Marketsは、低スプレッドの取引環境で人気を集めている海外FX業者です。VPSサービスの提供・提携はありませんが、条件をクリアした場合に利用料金を上限30ドルで負担してくれるというユニークな制度があります。
援助される月額料金の上限 | 30ドル |
---|---|
条件 | 月間で100ロット以上の取引がある |
サーバースペック | 非公開 |
必要な手続き |
メールで以下①~③をサポートに伝える
①口座番号
②取引ロット数
③利用したVPSサービスの領収書
|
MYFX MarketsのVPS料金援助制度は月間で100ロット以上の取引が条件となっており、他社の無料利用の条件と比較するとかなり高い設定になっています。また、その条件の高さと見比べると、援助される金額は少し物足りない印象です。
すでにMYFX Marketsを利用していて、無理なく条件がクリアできている人向けの制度といえるかもしれません。この制度を利用する際は、サポートに必要事項をメールで伝える必要があります。
VPSに関連するサービスを提供している海外FX業者8社を紹介しましたが、各社のVPSサービスで提供されるサーバー性能と無料利用の手軽さという2つの切り口で比較します。MYFX Marketsについては、無料では利用できないため除外しています。
上記のグラフでは、上に行くほどVPSの性能が高く、右に行くほど無料利用のハードルが低くなります。つまり、上や右に離れて行けば行くほど、ユーザーにとって使いやすいVPSサービスということです。
特徴的なのがExnessで、無料利用の手軽さで頭ひとつ抜けていることが分かります。性能面でトップなのはTraders TrustとHFMのゴールドコースです。全体としてサーバーの性能が下がるにつれて、無料利用しやすくなっていく傾向にあります。
複数の自動売買プログラムを稼働させる場合やスキャルピングEAなどを利用する場合は、高性能なサーバーを利用できるVPSサービスを選択した方がよいでしょう。反対に、サーバーにあまり負担がかからない自動売買プログラムを利用するのであれば、VPSの性能をそれほど気にする必要はないでしょう。
数多くの海外FX業者は、無料でVPSを利用できるサービスを提供しています。MT4やMT5で自動売買を行う上でVPSはメリットが多いため、これらのサービスは有効活用しておきたいところです。VPSサービスの利用を検討する際は、利用条件をしっかり確認しましょう。
海外FX業者のサービス見直しの動きは早く、新規でVPSサービスのリリースを予定しているケースもあれば、VPSサービスの提供が中止されたケースもあります。
VPSサービスの無料利用を目的として海外FX業者の口座開設を行う際には、公式サイトやサポートを活用して、最新情報をしっかりチェックしておくことも大切です。自分に合ったVPSサービスを選択して、快適な取引環境を構築しましょう。
作成日
:2023.02.14
最終更新
:2024.04.07
短期が中心のトレーダーや中長期が中心のトレーダー、元プロップトレーダー、インジケーターやEAの自作を行うエンジニアなどが在籍。資金を溶かした失敗や専業トレーダーに転身した経験など、実体験も踏まえてコンテンツを制作している。
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