作成日
:2022.11.01
2022.11.29 13:46
dYdXには2つのステーキングサービスがありましたが、DAOでの投票を受けていずれも廃止になりました。独自仮想通貨(暗号資産)のDYDXを資産運用に用いたい場合は、Binance(バイナンス)などを利用することになります。
DEX(分散型取引所)のdYdXはイーサリアムブロックチェーンのレイヤー2で構築され、DeFi上でデリバティブ取引ができるため一部のユーザーから注目を集めています。
仮想通貨初心者の方にとって、デリバティブ取引は難しいイメージがあるかもしれませんが、dYdXではステーキングも可能で、これを使うと安定した運用ができます。そこで、dYdXでのステーキングのメリット・デメリットなどを解説していきます。
dYdXのステーキング画面はdYdX取引所とは異なる場所にあり、dYdX FOUNDATIONのセーフティプールで行います。当記事執筆時点(2022年11月1日)ではセーフティプールのみ稼働しており、DYDXを預けることで年13.41%の利回り報酬を獲得できます。
2022年11月14日時点では、セーフティプールは利用できません。dYdXは次期バージョンに向けた開発を進めており、次期バージョンではステーキングできるようになる可能性があります。
独自仮想通貨(暗号資産)のDYDXを資産運用に用いたい場合は、Binance(バイナンス)のSimple Earn(旧セービング)などを利用することになります。Simple EarnはBinance内で完結するサービスであり、外部ウォレットでの接続等は不要です。
セーフティプールは、緊急時にdYdXを破綻させないための基金です。dYdXのプロトコルに重大な問題が発生した場合、この基金を使って損失を補填します。重大な問題の例としては、例えばスマートコントラクトへの攻撃や、相場急変等によってdYdXの流動性に問題が生じる場合などがあります。
セーフティプールにDYDXを預けることで、ユーザーは報酬としてDYDXを受け取ることができます。ステーキング報酬総額はDYDX総供給量の2.50%で、2,500万枚です。
一般的な流動性マイニングとは異なり、預け入れることで変動損失が発生するリスクはない代わりに、万が一のトラブルが起きたときに資金が減ってしまうリスクがあります。「何も起きなければ報酬を受け取れるが、何か起きた場合は資金が減る」と考えるとわかりやすいでしょう。
DYDXは、ステーキングだけでなくガバナンストークンとしても使用されます。すなわち、dYdXに関する提案に対して賛否を投票できます。
dYdXでは、過去に流動性プールのサービスがありました。これはステーブルコインのUSDCを預けた報酬としてDYDXを受け取ることができる仕組みでしたが、DAOでの決定を受けて2022年9月29日に終了しました。
この流動性プールは、一般的なDEXの流動性マイニングとは異なり、仮想通貨をペアで預け入れるのではなくUSDCを単独で預け入れます。
一般的な流動性マイニングでは、多数のトレーダーが事前に2つの仮想通貨(例えばイーサリアムとテザー)をペアで流動性プールに預け入れておき、その後その2つの仮想通貨の交換を希望するトレーダーが現れた際には、流動性プールに仮想通貨を入れ、引き換えにもう一方の仮想通貨を引き出します。この、流動性プールに仮想通貨を預け入れることに対して報酬が発生します。
流動性プールに預けた2つの仮想通貨の価格バランスが崩れることにより、変動損失と呼ばれる損失が発生するリスクがあります。その代わりに、利回りは高く設定される傾向があります。
セーフティステーキングのデメリットは、重大トラブル発生時に資金が損失補填に使われるリスクがあることです。その他、資金の出金は28日ごとに制限されている点があります。
一方、メリットしては、預けるだけで報酬を受け取れる、変動損失がない、dYdXでの取引で割引を受けられるという点があります。
dYdXではエポックと呼ばれる制度を採用しており、1エポックの期間は28日間です。各エポック終了時に、トレード報酬やステーキング報酬が配布され、ステーキングからの資金引き出しもエポック終了時に実行されます。
そして、資金を引き出すためには、エポック終了日の14日前までに手続きする必要があります。即座に引き出すことはできませんので、余裕を持った運用が必要です。
ステーキングは、仮想通貨を預けるだけで報酬を受け取れる仕組みです。相場の上下動を読む必要がなく、時間が経過するだけで自動的に報酬が発生するため、多くのユーザーの支持を集めています。
dYdXのステーキングは1種類の仮想通貨を使うため、変動損失がないという特徴があります。
一般的な流動性マイニングは2種類の仮想通貨を使用し、変動損失が発生する可能性があるので報酬が高めに設定してあります。報酬が高くても、それ以上に変動損失が発生する場合があるので、必ず利益を得られるわけではありません。
すなわち、dYdXの流動性プールは変動損失がないのでメリットが大きいと言えそうです。
分散型取引所dYdXのデリバティブ取引には取引手数料が必要ですが、DYDXを保有することで割引を受けられます。
例えば、5,000枚の保有で10%の手数料割引となり、500万枚以上の保有で50%の割引となります。ステーキングで運用していても、割引を受けられます。
なお、30日間の取引金額が10万ドル未満の場合は、全てのユーザーの取引手数料が無料となります。よって、これは取引額が10万ドル以上になる場合のメリットです。
dYdXのステーキングは、初心者でもDYDXを運用して報酬を受け取ることができます。さらに、dYdXで投票権を得たり取引手数料が割引になったりします。
dYdXはコスモス(ATOM)ブロックチェーンに移行してさらに機能を充実させる予定ですので、将来性ある分散型取引所として注目です。
作成日
:2022.11.01
最終更新
:2022.11.29
会社員時代に10万円を元手にFXをはじめるが、カンに頼るトレードで退場。
テクニカル分析を学ぶがそれでも上手く行かない中、趣味でやっていた暗号資産の利益が増大。
戦いのメインをFXと暗号資産の2本(DeFiやNFT)にすることで、会社員から独立し現在は専業トレーダーとして活躍。
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