Select Language

海外FXブローカー各社、スイスフランのレバレッジを変更

海外FXブローカー各社、スイスフランのレバレッジを変更

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS
update 2022.04.20 12:28
海外FXブローカー各社、スイスフランのレバレッジを変更

update 2022.04.20 12:28

スイスのペッグ通貨政策にリスクが伴うと判断

2021年8月上旬にユーロ/スイスフラン(EUR/CHF)が年初来安値を更新する展開となる中、海外FXブローカー各社は、スイス国立銀行(Swiss National Bank)【以下、SNBと称す】による現行のペッグ通貨政策にリスクが伴うとして、スイスフラン通貨ペアのレバレッジを変更した。

MILTON MARKETS(ミルトン マーケッツ)ブランドを運営するMilton Markets Limited【以下、MILTON MARKETSと称す】は、スイスのペッグ通貨政策に伴うリスクが予想されるため、全てのスイスフラン(CHF)通貨ペアの証拠金を増額した。同社のリスクマネジメントチームは、同国の政策がスイスフランを現在の水準で維持することに潜在的な問題があると判断したという。MILTON MARKETSでは8月20日12時(GMT、グリニッジ標準時)に、全ての同通貨ペアの必要証拠金を10倍に変更し、現在の口座の最大レバレッジが200倍の場合、スイスフランペアの最大レバレッジを20倍に引き下げた。尚、同社のMetaTrader4【以下、MT4と称す】の表示時間はGMT+1であり、その他の通貨ペアのレバレッジに変更はないとのことだ。

Traders Trust(トレーダーズ トラスト)ブランドを運営するTTCM Traders Capital Limited【以下、Traders Trustと称す】は、8月20日サーバー時間(GMT+3)19時に、全てのスイスフラン通貨ペアの証拠金要件を5%に増大した。[1]これにより、同通貨ペアに適用される最大レバレッジは、ダイナミックレバレッジが適用される口座においても20倍で固定された。同社は顧客に対し、スイスフラン通貨ペアのオープンポジションがある、もしくは同通貨ペアの取引を検討している場合、ボラティリティの拡大の可能性に鑑み、口座に十分な資金を確保するよう注意を促している。

Exclusive Markets(エクスクルーシブ・マーケット)ブランドを運営するExclusive Markets Ltd【以下、Exclusive Marketsと称す】は、SNBが緊急会合を開催するとの情報を受け、これまで情報収集とリサーチを進めてきたという。現状、同会合の開催やSNBによる介入の有無に関しては未確定であるが、Exclusive Marketsは8月20日サーバー時間(GMT+3)23時より、全てのスイスフラン通貨ペアにおいて、通常の倍額の必要証拠金を求める決定を下した。[2]これにより、同通貨ペアで利用できる最大レバレッジが500倍の場合、今回の規制により250倍に制限されることになる。

2015年に創業したMILTON MARKETSは、バヌアツ金融サービス委員会(Vanuatu Financial Services Commission, VFSC)の規制下において、「ハイレバ・低スプレッド・高速約定」という3拍子揃った取引環境に定評がある新興海外FXブローカーだ。同社はボーナスキャンペーンの開催にも積極的であり、直近では、MILTON MARKETSミルトン夏の金メダルキャンペーンを開催している。

2009年に創業したTraders Trustは、バミューダ共和国を日本向けのサービス拠点とする海外FXブローカーだ。2021年4月、Traders Trustはダイナミックレバレッジを導入し、口座残高によるレバレッジ制限ではなく、取引サイズに応じた最大3,000倍のハイレバレッジ取引サービスを提供している。また、同社はNDD方式を採用した透明性の高い取引環境を構築すると共に、東京にもサーバーを設置することで、平均執行時間が0.13秒という高い約定力を誇っている。

Exclusive Marketsはセーシェルの金融サービス局(Financial Services Authority, FSA)の規制下において、2020年12月に日本人受け入れを開始したばかりの新鋭海外FXブローカーだ。同社は狭いスプレッドや高い約定力に加え、MT4用インディケータやEA(自動売買システム)をMetaTrader5へ無料で変換する独自サービスの提供などを通じ、急速に注目を集めている。更に、トレーディングエクスペリエンスの向上に向けた取り組みを推進しており、直近では、Exclusive MarketsはPAMMソリューションの提供を開始し、MT4/MT5でストラテジープロバイダーとして登録及び利用することができるようになった。

海外FXブローカー各社が、スイスフランのレバレッジを変更する中、SNB及び同通貨ペアの動向を引き続き注視したい。

release date 2021.08.30

ニュースコメント

comment

ゼロカットを確実に行う海外FXブローカーを紹介


スイスフランに関しては、2015年1月にSNBが突如ユーロ/スイスフランの上限撤廃を決定したことをきっかけにスイスフランショックが発生した。その際、同通貨ペアが15分ほどで約30%暴落したことにより、世界中で多額の追証が発生する事態に陥った。ゼロカットを実施しない日本においても、スイスフランショック時に個人・法人合わせて約34億円のロスカット等未収金が発生していた。また、一部のブローカーでは確実にロスカットもしくはゼロカットを実施しない事例も散見されていた。そこで今回は、相場急変時に海外FX特有のゼロカットを確実に行う信頼性の高いブローカーを紹介したい。例えば、海外FXブローカーの中で日本人シェアNo.1を誇るXMTrading(エックス エム)や、独自性の高い取引サービスが魅力の老舗ブローカーであるeasyMarkets(イージーマーケット)などは、スイスフランショック時にもゼロカットを実施し、顧客からの高い信頼を得ている。足元では、新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミックをきっかけに、安全資産であるスイスフランへ資金が集中し、SNBの買い入れ額が増大しているという。スイスフラン通貨ペアのボラティリティが急激に拡大する可能性がある中、各トレーダーがこれらの海外FXブローカーを通じて安心・安全に取引することに期待したい。


Date

作成日

2021.08.30

Update

最終更新

2022.04.20

プラナカンカン | Peranakankan

執筆家&投資家&翻訳家&資産運用アドバイザー

arrow
プラナカンカン

国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
慶應義塾大学卒。

この記事は、お役に立ちましたか?

ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。

お問い合わせ先 [email protected]

貴重な意見をいただきありがとうございます。
貴重な意見をいただきありがとうございます。

関連記事

アクセスランキング

仮想通貨KAITOの将来性は?AI活用のWeb3情報プラットフォームKaito AIの特徴や評判を解説

仮想通貨KAITOは、Web3の情報アクセスを変革する次世代プラットフォーム「Kaito AI」のネイティブトークンです。当記事では、仮想通貨KAITOの概要や将来性、Kaito AIが提供するYapsの仕組み、SNSでの評判などを解説します。
update2025.02.19 19:00

FXGTでの出金拒否報告が増加中、これまでとは違う危険な兆候とは?

FXGTの出金拒否の報告・原因のほか、ユーザーの流出状況などをまとめました。SNS上ではここ数ヶ月の間に出金拒否に関する投稿が増加しており、ユーザーの間では「自分も出金拒否されるのでは」「FXGTがつぶれるのでは」といった不安が広がっています。
update2025.02.14 19:30

GMOコインからBybitに送金してみた!送金手数料や最低送金額なども解説

Myforex編集部では、GMOコインからBybit(バイビット)に仮想通貨を送金してみました。この記事では、実際に送金してみた経験などを交えながら、送金手順やおすすめの送金通貨、トラベルルールの対応状況などを紹介します。
update2024.12.24 19:30

仮想通貨SOSOの将来性は?AI活用の投資分析プラットフォームSoSoValueがトークン発行

仮想通貨SOSOは、中央集権型金融の効率性と分散型金融の透明性を組み合わせた投資分析プラットフォーム「SoSoValue」のガバナンストークンです。当記事では、仮想通貨SOSOの将来性やSNSでの評判、SoSoValueの特徴などを解説します。
update2025.01.24 19:30

Bybitからビットフライヤーに送金してみた!送金手数料や反映時間は?

Myforex編集部では、実際にBybitからビットフライヤー(bitFlyer)に仮想通貨を送金してみました。この記事では、送金手順のほか、送金手数料やおすすめの送金通貨などを紹介します。
update2025.02.19 19:30

【全て無料】MT4/MT5を日本時間にできるインディケータのおすすめが決定!

MT4/MT5に表示されている時間は、インディケータを使えば簡単に日本時間へ変えられます。MT4/MT5を日本時間表示にしておくと、各市場のトレンドを把握しやすくなったり、経済指標の発表時間に合わせた取引がしやすくなったりと、何かと便利です。
update2024.12.04 20:00

VPSではMT4・EAは何個起動できる?複数稼働は可能なのか?

スペック別のEAの起動数の目安のほか、VPSの負担を軽くする方法を説明します。同時に起動するEAの数が多すぎると、MT4が動かなくなる可能性があるので注意が必要です。VPSを使っているならば、MT4やEAをいくつ起動できるかを把握しておくことが大切です。
update2025.01.23 19:00

MacのMT4/MT5はダウンロードしても使えない?文字化けや起動しない時の対策方法や最終手段を紹介!

Mac版のMT4やMT5は不具合が良く発生するため、自分の使い方が悪いのか不安を感じている人もいるのではないでしょうか。本記事では、Mac版のMT4・MT5のトラブルや解決方法を解説します。
update2024.12.04 20:30

コインチェックからBybitに送金してみた!送金手数料や反映時間についても解説

コインチェック(Coincheck)からBybitに仮想通貨を送金してみました。この記事では、実際に送金してみた経験やSNSでの口コミなども交えながら、送金手順やおすすめの送金通貨などを紹介します。
update2024.11.29 19:00

Bybitからbitbankに送金してみた!送金手数料やトラベルルールについて解説

Myforex編集部では、Bybit(バイビット)からbitbank(ビットバンク)に仮想通貨(暗号資産)を送金してみました。この記事では、実際に送金してみた経験をもとに、送金手順やおすすめの送金通貨などを紹介します。
update2024.12.27 19:00
youtube youtube

免責事項:Disclaimerarw

当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。

本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE

Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー

クッキー利用に同意する
share
シェアする
Line

Line

Facebook

Facebook

X

Twitter

キャンセル