Select Language

バイナンスCEO、仮想通貨規制の対応に関する書簡を公開

バイナンスCEO、仮想通貨規制の対応に関する書簡を公開

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS
update 2022.04.20 12:28
バイナンスCEO、仮想通貨規制の対応に関する書簡を公開

update 2022.04.20 12:28

規制に対する自身の考えやバイナンスの取り組みを共有

今月7日、世界最大の仮想通貨(暗号資産)取引所であるBinance【以下、バイナンスと称す】でCEOを務めるチャンポン・ジャオ氏は、各国の規制当局が取り締まりを強化していることを受けて書簡を公開した。[1]

最近、バイナンスはFCAから事業活動を禁止されたのに加え、日本やカナダ、シンガポール、ケイマン諸島政府などから警告を受けており、国内の規制に準拠するよう求められているという。これに対してジャオ氏は自身の考えやバイナンスの取り組みを共有し、同取引所が各国の規制に従う意思があることを示した。

今回、ジャオ氏はバイナンスがユーザーの利益を優先することに努めており、インサイダー取引ポリシーやSAFU(Secured Asset Emergency Fund)、厳格なリスティング基準などを設けているのに加え、教育にも投資を行い責任ある取引を促進していると言及した。また、ジャオ氏によると、バイナンスは米内国歳入庁(Internal Revenue Service, IRS)や英SEROCU(UK South East Regional Organized Crime Unit)などに協力し、2021年には前年比100%増となる件数の調査を支援したという。

更に、ジャオ氏はバイナンスが国際コンプライアンスチームと諮問委員会を拡大していると述べ、元金融活動作業部会(Financial Action Task Force)【以下、FATFと称す】事務局長のリック・マクドネル氏と元FATFカナダ代表のジョゼ・ナドー氏、元米モンタナ州上院議員のマックス・ボーカス氏などを組織に迎え入れたことを強調している。その他、バイナンスはCipherTraceと協業するなど、パートナーシップを通じてコンプライアンスを強化しているようだ。

ジャオ氏は、規制が厳格化されていることはポジティブな傾向で業界が成熟している証だと指摘し、継続的な成長には必要不可欠なプロセスだと主張している。ジャオ氏はコンプライアンスが旅のようなものだと称しており、各国の規制当局と協力しながら最適解を模索していくとの方針を示しているが、バイナンスはどのような動きに出るのか、今後も同取引所の動向を見守っていきたい。

release date 2021.07.09

ニュースコメント

comment

仮想通貨市場におけるオフショア取引所の問題が表面化


以前から仮想通貨市場ではオフショア取引所の存在が問題視されていたが、ここにきて各国の規制当局が具体的な措置を講じてきており、その問題が表面化し始めている。分散型取引所のAtomicDEXでCTO(Chief Technology Officer)を務めるカダン・シュターデルマン氏は、バイナンスに顧客資金が集中することが大きなリスクになると警告しているようだ。シュターデルマン氏によると、バイナンスは時限爆弾のようなものであり、どこの管轄地域にも属していないため、顧客資金に何かあったとしても誰も経営に介入することはできないという。このことについては、日本の金融庁(Japan Financial Services Agency, JFSA)などの規制当局も警笛を鳴らしている。バイナンスは英国で入出金に制限をかけられるなど、主要国の仮想通貨市場から排除され始めているが、どのような対応を見せるのか、今後も同取引所と規制当局の関係性に注目していきたい。


Date

作成日

2021.07.09

Update

最終更新

2022.04.20

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
投資のヒントになり得る国内外の最新動向をお届けします。

この記事は、お役に立ちましたか?

ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。

お問い合わせ先 [email protected]

貴重な意見をいただきありがとうございます。
貴重な意見をいただきありがとうございます。

関連記事

アクセスランキング

Exnessでシステムエラーによる入出金の不具合が発生?SNSでも報告が相次ぐ

2025年10月、海外FX業者Exnessで入出金エラーが発生し、SNSでも不具合報告が相次ぎました。銀行振込やbitwalletで送金できない事例が確認されており、復旧後も不安の声が続いています。
update2025.10.16 19:00

PayPayを使って海外FXとの入出金が可能に?Binance JapanとPayPayが提携を発表

Binance JapanとPayPayが業務提携を発表し、PayPayマネーを使った仮想通貨購入サービスの提供などが検討されています。本記事では、Binance JapanとPayPayの提携内容や、PayPayを使った海外FXとの入出金フローなどを解説します。
update2025.10.17 19:00

SwiftTraderが資金難?SNSで出金トラブル報告が増加

2025年以降、SwiftTraderで出金拒否・遅延の報告がSNSで相次いでいます。本記事では報告されている出金トラブルのほか、GEMFOREXとの類似点やSwiftTraderをおすすめしない理由を説明します。
update2025.10.16 19:30

XMTradingの入出金で銀行口座凍結?海外FX禁止の銀行に注意

SNS上では「XMTradingの出金で銀行口座が凍結された」とする投稿が一部で見受けられます。銀行によっては海外FXとの取引を禁止しているため注意が必要です。本記事では凍結リスクが高い銀行や仮想通貨送金の注意点を説明します。
update2025.09.03 19:00

XMTradingが新銘柄GAUUSDを追加!取引コストはGOLDより割高か

XMTradingが新たにGAUUSDなど4種類のゴールド銘柄を追加し、グラム単位で少額取引が可能になりました。この記事では、従来のGOLDとの取引コストやスワップを比較します。
update2025.10.10 19:00

Peska(ペスカ)は本当に安全?評判は悪くないが入出金リスクに注意

PeskaはFX業者とのコラボキャンペーンなどをきっかけに、急速にユーザーを増やしているオンラインウォレットです。しかし、新興サービスのため利用すべきか迷うという人も少なくありません。この記事ではPeskaの安全性や評判、オンラインウォレット業界が抱えるリスクなどを説明します。
update2025.09.29 19:30

Exnessがスプレッドを最大30%OFF!仮想通貨・株価指数で大幅縮小

海外FX業者のExnessが主要銘柄のスプレッドを縮小しています。BTCUSDは16%、ETHUSDでは23%の縮小が確認されています。本記事では縮小後のExnessスプレッドを主要なブローカーと比較しました。
update2025.10.02 19:00

日本でも税率20%でビットコインのトレードが可能?IG証券がIBIT・ETHAのCFD取扱い開始

IG証券がブラックロックのビットコイン現物ETF「IBIT」、イーサリアム現物ETF「ETHA」のCFD取引を提供開始し、SNSで話題になっています。本記事では、IG証券の発表内容やSNSでの反応、国内の仮想通貨税制、海外FXとの比較などを紹介します。
update2025.10.10 19:30

Wiseでの海外FX入出金をおすすめできない理由とは?アカウント閉鎖の可能性も

海外FXユーザーの間で、Wiseを利用した送金が話題になっています。しかし、Wiseでの入出金はリスクが高いためおすすめできません。この記事ではその理由を説明します。
update2025.09.08 19:00

暗号資産担保ローンのメリットとリスクは?ビットコイン担保に日本円を借りる動きに注目集まる

BTCなどを担保に日本円を借りられる「暗号資産担保ローン」が話題を集めています。SNSでは、仮想通貨を担保にJPYCを借り入れる動きにも関心が集まっています。本記事では暗号資産担保ローンの仕組みやメリット、リスクなどを解説します。
update2025.10.15 19:00

免責事項:Disclaimerarw

当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。

本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE

Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー

クッキー利用に同意する
share
シェアする
Line

Line

Facebook

Facebook

X

Twitter

キャンセル